ケータイ刑事銭形零5話[裏ネタ編] [ケータイ刑事]
今週も2本記すことにします。(但し、木曜夕方も「裏ネタ編」の定位置にした訳ではありません。)今回は第5話の「[裏ネタ編]」となります。物語は「さよなら、アンドリウ ~キラークイーン殺人事件」ということで、物語の方は「舞・7話」の後日談というような物語でもある。また、クイーン・宝積さんが初の犯人役を演じた、柴田太郎は登場しない、内輪ネタがてんこ盛り、というように、実にネタの多い物語でもある。そんな中から今回は、劇中に登場した「シャトー・ジロー・ラトゥール」の元ネタとなった「シャトー・ワイン」について、初の犯人役・宝積有香さんについて、そしてその宝積さんが劇中出口にした「提さんのドラマ」(=「TRICK」)について述べることにする。
尚、MBSの放送の時に記事は「ここをクリック(MBS)」、BS-iの再放送時に「[改訂版]」として記したものは「ここをクリック(改訂版)」して下さい。
「シャトー・ワイン」:フランスのボルドー地方で作られる高級ワイン(葡萄酒)である。「シャトー」とは、城、宮殿、邸宅、館、というのフランス語であるが、同時にフランス・ボルドー地方のブドウ園やワイン醸造所という意味もある。「シャトー・○○」という名前のワインが色々とあるが、それらはワインの蔵元を示していて、銘柄でもある。
劇中に登場した「シャトー・ジロー・ラトゥール」というのは「佐藤二朗」→「さとー・じろー」をもじっているというのは直ぐに分かるが、「シャトー・ラトゥール」というワインは第1級に格付けされている高級ワインである。尚、「シャトー・ラフィット・ロートシルト」「シャトー・マルゴー」「シャトー・ラトゥール」「シャトー・オー・ブリオン」「シャトー・ムートン・ロートシルト」の5銘柄だけが第1級として格付けされている。(つまり、元ネタは最高級のワインということになる。)で、「シャトー・ラトゥール」というのはポイヤック村産のワインであり、「ラトゥール」とは「塔」のことである。
「宝積有香」:ケータイ刑事・ファンであれば、銭形姉妹、相棒、鑑識柴田と共にシリーズの顔としてお馴染みの女優さんである。「ケータイ刑事」への初出演は「銭形泪・1st.1話」であり、この時から「クイーン伝説」が始まった。この物語の前までは「泪・1st.1話」「泪・2nd.1話」「零・1st.1話」にいずれも殺される被害者の役(かるたクイーン、鼻タレ・クイーン、数学クイーン)で出演していて、この物語が初の犯人役、しかも本人役となった。この後も度々出演しているが、各シリーズの第1話への出演というのは、いまではお約束である。(犯人役が多いが、人でも被害者でもない場合、被害者の場合もある。)
所属事務所はスターダストであり、零ちゃんの夏帆ポン、雷ちゃんの早織ちゃん、海ちゃんの絢ちゃんとは同じ事務所である。(絢ちゃんとは同じ北海道出身でもある。)デヴューは1997年であるが、ちょっと面白いことがある。それは、この年には泪を演じた黒川芽以さんの女優デヴューもこの年であり、更に愛を演じた宮崎あおいさんが女優としてドラマに本格的に出演するようになったのもこの年である。(女優ということでは、同期生と言っても良い。但し、あおいさんと芽以さんはそれ以前にCMに出ていたので、芸能界では宝積さんはあおいさん、芽以さんの後輩ということになる。芸歴はあおいさん>芽以さん>宝積さん(>真希ちゃん>早織ちゃん>夏帆ポン>絢ちゃん)、となる。※真希ちゃんと早織ちゃんは同じ年のデヴュー)そんな宝積さんが、芽以さんの「ケータイ刑事」デヴューとなる「泪・1st.1話」で「ケータイ刑事」に初出演というのも面白い所である。
「TRICK」:自称天才マジシャンの山田奈緒子と、日本科学技術大学物理学教授・上田次郎のコンビが、超常現象に隠されたトリックを解決していくミステリードラマである。これまでに3期にわたるTVシリーズ(トータルで31話)とスペシャル1本、劇場版2本が制作されている。最初は2000年7月~9月で、2002年1月~3月に第2シリーズが、2003年10月~12月に第3シリーズが放送されている。物語は、一部の例外があるが、2話で1つのエピソードという構成である。よって、TVシリーズは全31話でエピソードとしたら15である。また、「ケータイ刑事」に出演している人たちも結構多く出演しているシリーズである。
宝積さんが出演したのは第3シリーズのエピソード4「死を呼ぶ駄洒落歌」であり、放送されたのは2003/11/27と12/4である。演じた役名は亀山千里であり、後半の楽屋でのシーンではこの「TRICK」のノリで演じている。
また「提さん」というのは、このシリーズの監督の堤幸彦である。(劇場版2本も監督を務めている。TVシリーズでは全て監督を務めた訳ではない。)→筆者の個人的な考えであるが、一度くらい「ケータイ刑事」の監督を務めて貰いたいところである。
↓参考まで
BORDEAUX ボルドー格付シャトー60―GRANDS CRUS CLASS ̄ES 1855‐2005
- 作者: クリスチャン サラモン, ジャン=ポール カウフマン, コルネリス・ファン レーウェン, ジュニア,デューイ マーカム, フランク フェラン
- 出版社/メーカー: ワイン王国
- 発売日: 2006/01
- メディア: 単行本
山本博フランスワインガイド―2100シャトー・ドメーヌ・醸造元総覧
- 作者:
- 出版社/メーカー: 柴田書店
- 発売日: 1998/07
- メディア: 単行本
ワインものがたり―世界のシャトーからお気に入りの銘柄を見つけよう
- 作者: 鎌田 健一
- 出版社/メーカー: 大泉書店
- 発売日: 1998/12
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
↓このシリーズも
「ビルマの竪琴」('1956) [映画(邦画)]
市川崑監督が亡くなったということで、急遽本作をピックアップします。(ご冥福をお祈りいたします。)
この作品は1985年にリメイクされているが、取り上げるのは1956年に二部構成として製作されたオリジナル版(旧作)の方である。第一部と第二部に分けられて、第一部の劇場公開から3週間後に第二部が劇場公開された。尚、ビデオソフト化された時には、「ビルマの竪琴(総集編)」として1本の作品に編集されてリリースされた。また、本作は受賞こそ逃したが、アカデミー賞の外国語映画賞部門にノミネートされている。また、ヴェネチア映画祭ではサン・ジョルジョ賞を獲得している。
作品データを記しておくと、1956年の日活作品で、白黒作品である。スタッフとキャストは第一部と第二部で同じである。(当然です。)時間は、第一部が63分、第二部が81分である。(ちなみに、ソフトの「総集編」は116分である。)原作は竹山道雄の同名小説であり、監督は市川崑、脚本は和田夏十、撮影は横山実、美術は松山崇、編集は辻井正則、音楽は伊福部昭である。そして出演は、三国連太郎、安井昌二、浜村純、内藤武敏、西村晃、春日俊二、中原啓七、伊藤寿章、土方弘、青木富夫、花村信輝、峰三平、千代京二、小柴隆、宮原徳平、加藤義朗、深江章喜、成瀬昌彦、天野創治郎、小笠原章二郎、森塚敏、長浜陽二、北林谷栄、沢村国太郎、中村栄二、佐野浅夫、三橋達也、伊藤雄之助、たちである。
1945年夏、ビルマからタイへと逃れようとしていた日本軍の井上小隊。その中には竪琴が得意な水島上等兵がいた。そんな彼らは、国境の近くで終戦を知り、武器を捨てた。そして南のムドンの収容所に送られることになる。しかし水島だけは三角山を固守して抵抗を続ける日本軍に降伏の説得をするために向ったまま消息を絶った。ムドンに着いた井上小隊は、収容所に出入りする物売りに水島を探すことを頼むが、水島の生死は判らなかった。そんな中、作業に出た小隊は青いオウムを肩にのせた水島に瓜二つのビルマ僧の姿を見掛けた。で、声を掛けたが、僧侶は走り去ったしまった。が、僧侶は水島であり、三角山の戦闘の後、ムドンへ向かう道で数多くの日本兵の白骨化した死骸を見て、今は亡き同胞の霊を慰めるためにこの地に留まることを決意したのだった...
有名な小説の映画化作品であるので、ストーリーの方は誰もが知っているでしょう。が、小説では頭に思い浮かべるしかなかった音楽(「埴生の宿」や「仰げば尊し」)を聴くことが出来るが、これがウルウルさせてくれる所でもある。音楽が持っているものというのは、やっぱり凄いものだということを改めて感じさせてくれる所でもある。
また、本作は白黒作品ということで、水島との連絡に使われる青いオウムも白黒であるが、色があるように感じるだけ、しっかりと描かれてている。白黒ならではの光と影が豊かな描写力と相まっているということであるが、こういう所にも「名作」と言われるだけの貫禄がある。
終戦から60年以上が流れた現在、遠い過去の出来事として忘れ去られようとしているが、構成に語り継いでいかなければならないものが本作にはしっかりとある。それを知るには良い機会であろうから、一度は見てもらいたい作品である。(リメイク版よりもオリジナル版の方が絶対にお薦めです。)
VAN HALEN『VAN HALEN II』 [音楽(洋楽)]
表題のアルバムは1979年に発表されて彼らの2nd.アルバムである。邦題は「伝説の爆撃機」である。(この邦題は好きではありませんが...)ギター・サウンドが好きな筆者にしたら、1st.アルバムも悪くないが、この2nd.アルバムはお気に入りのアルバムである。(但し、時間が31分を越えた所という短い所が不満点です。)1st.アルバムに続いて大ヒットとなったが、本アルバムからはTOP 20入りをするシングル・ヒットが生まれたことで、彼らの名前も広く知られるようになった。本アルバムはBillboardのアルバム・チャートで最高位6位を記録し、1979年の年間アルバム・チャートでは38位にランクインしている。
収録曲は以下の全10曲である。『You're No Good』『Dance The Night Away』『Somebody Get Me A Doctor』『Bottoms Up!』『Outta Love Again』『Light Up The Sky』『Spanish Fly』『D.O.A.』『Women In Love...』『Beautiful Girls』。
この中からシングル・カットされたのは2曲であり、『Dance The Night Away』はBillboardのシングル・チャートでも最高位15位を記録し、1979年の年間シングル・チャートでも95位にランクインする大ヒットとなったょくで或る。そして『Beautiful Girls』もBillboardのシングル・チャートで最高位84位を記録している。(年間シングル・チャートのTOP 100にはランクインしていない。)
本アルバムからの筆者のお薦め曲は、シングル・ヒットを記録した『Dance The Night Away』と『Beautiful Girls』、そして『You're No Good』『Somebody Get Me A Doctor』『Outta Love Again』『D.O.A.』というところをピックアップしておく。
ヒットの大きさということでは1st.アルバムの方が上であるが、エディーのギターを堪能するということでは2nd.アルバムの方がより楽しめる。(ファンであれば当然ご存知でしょうが...)味わいながらたっぷりと堪能したいアルバムである。