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SCANDAL『THE WARRIOR』 [音楽(洋楽)]

表題のアルバムは1984年に発表された彼らの2nd.アルバムである。彼らの1st.アルバムは「SCANDAL」名義で発表されたのが、2nd.である本アルバムは「SCANDAL featuring PATTY SMYTH」名義で発表されている。(ということなので、正確には表題のアルバムは存在しないのですが...)'90'sの終盤以降、こういう「○○ featuring △△」という名義でリリースされることが非常に多くなったが、'80'sの中盤に既にそういうことをやったのが彼らであり、これはこれで音楽史に残ることである。(それだけPATTYを前面に出そうということでもありますが...)サウンドの方は、聴きやすい'80'sのロック路線のものであり、時代を考えた、いかにも'80'sだというものである。名義にPATTYの名前を出したことで、彼女に対する依存度がより高くなり、SCANDALは彼女が中心になっていくことになるが、この辺りは「MTV」という新たなメディアを意識しているのでしょうね。(PATTYもその期待に応えてくれています。)

収録されている曲は以下の10曲である。『The Warrior』『Beat Of A Heart』『Hands Tied』『Less Than Half』『Only The Young』『All I Want』『Talk To Me』『Say What You Will』『Tonight』『Maybe We Went Too Far』。

全体を通してミディアム・テンポのとても聴きやすいロック・ナンバーが集まっているということで、肩肘を張ることなく気軽に楽しむことが出来るサウンドになっていて、心地良さを与えてくれると同時に、'80'sサウンドということを強く感じるアルバムである。この中で『The Warrior』はシングル・ヒットした聴きやすいミディアム・テンポのロック・ナンバーであり、MTVを中心に派手にON AIRされていた曲である。また、Bilboard誌では、レギュラー・チャートでは最高位7位、1984年の年間シングル・チャートでは47位にランクインしている。尚、JOURNEYの『Only The Young』をカヴァーしているなど、さりげない実験をしているところもなかなかよろしい。

SCANDALと言えば『Goodbye To You』などのヒット曲を放っているが、「featuring PATTY SMYTH」として大ヒットを記録した『The Warrior』と本アルバムによって一発屋という印象があるが残念な所であるが、本アルバムはバランスよくまとめられた'80'sサウンドを堪能出来るものであり、彼らが「一発屋」ではないということを認識し直してもらいたい所である。(でも、彼らのアルバムではやはり本作ということになってしまいますが...)

 

The Warrior

The Warrior

  • アーティスト: Scandal
  • 出版社/メーカー: Columbia
  • 発売日: 1990/10/25
  • メディア: CD


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SHEENA EASTON『BEST KEPT SECRET』 [音楽(洋楽)]

表題のアルバムは1983年に発表されたアルバムである。'80'sになって彗星の如く現れたSHEENAであるが、元々歌唱力はある彼女だけに、この時期になるとすっかり安定したこともあって、落ち着いてじっくりと楽しむことの出来る楽しいポップなボーカル・アルバムとして仕上がっている。サウンドの方は'80'sということを感じるものであり、安心して聴くことの出来るものである。(ただ、1st.アルバムのような衝撃的な新鮮さは薄くなっていますが...)

収録されている曲は以下の10曲である。『Telefone(Long Distance Love Affair)』『I Like The Fright』『Almost Over You』『Devil In A Fast Car』『Don't Leave Me This Way』『Let Sleeping Dogs Lie』『(She's In Love) With Her Radio』『Just One Smile』『Sweet Talk』『Best Kept Man』。

この中ではシングル・ヒットを記録した『Telefone(Long Distance Love Affair)』がテンポの良い'80'sポップス路線の曲で聴きやすいものであるが、上手さを持つSHEENSだけに、『Almost Over You』のようなバラード調でじっくりと聴かせる曲は秀逸である。豊かな表現力と確かな歌唱力を発揮していて、大きなスケールでたっぷりと聴かせてくれる。(この曲は時代に残る名曲である。)更に、筆者のお薦め曲として『Just One Smile』と『Sweet Talk』も記しておくことにする。

ボーカル・アルバムでは、やはり歌唱力、表現力がものを言うことになる。本アルバムではポップス路線の楽しい世界を生み出しているが、明るく楽しいというメロディだけではなく、「歌」の本質である所をたっぷりと聴かせてくれるSHEENAのボーカルがあるからこそ、感動を与えてくれる作品となっている。アルバム・セールスの点ではとくに凄い数字を残したものではないが、本アルバムには本物の「歌」を聴かせてくれるというところがある。(こういうアルバムを「隠れた名盤」というのである。)じっくりと聴いて欲しいアルバムである。

 

Best Kept Secret

Best Kept Secret

  • アーティスト: Sheena Easton
  • 出版社/メーカー: One Way Records
  • 発売日: 2000/07/25
  • メディア: CD


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STYX『CORNER STONE』 [音楽(洋楽)]

表題のアルバムは1979年にリリースされたものであり、アコースティック系のサウンドを中心としたメロディアスで聴きやすい曲が詰まったアルバムである。彼らの奏でるメロディアスなロック・ナンバーは、当時、一躍時代の注目を集めた「A.O.R.」とは一線を引くものであり、'80'sになってから数多く生まれることになるハード系のロック・バンドによる美しいバラード・ナンバーに繋がっていくことにもなるが、そういうサウンドが終幕を迎える'70'sの最後の年に生まれるというのも時代の変化を感じることでもある。名曲が生まれたと言うこともあって、本アルバムは1980年のBillboard年間アルバム・チャートでは13位に、レギュラー・チャートでも最高位2位を記録する大ヒットとなっている。彼らのキャリアの上でも、忘れることの出来ない名盤である。

収録されているのは、『Lights』『Why Me』『Babe』『Never Say Never』『Boat On The River』『Borrowed Time』『First Time』『Eddie』『Love In The Midnight』の9曲である。この中からは『Babe』が全米No.1ヒットとなっている。(2週連続1位の座を獲得した。)また、1980年のBillboard年間シングル・チャートでは20位にランクインしている。これまでにもメロディアスな曲のヒットを飛ばしている彼らであるが、この曲はあまりにも美しい一曲である。その他にも『Why Me』や『Boat On The River』がシングル・カットされてヒットを記録しているが、筆者のお薦めは『Boat On The River』である。この曲は彼らのベスト盤からははじき出されているということもあり、ヒット曲であるのにあまり日の目を見ない不幸な曲である。ということで、それだけ本アルバムを聴くことになるのだが、アコースティック系のサウンドが優しく響く秀作である。

この後、彼らは名盤である「PARADISE THEATER」を1981年初に発表することになるが、本アルバム発表からの時期というのは実に充実していた時期であり、最も脂の乗りきった時期でもある。本アルバムは彼らを語る上では忘れてはならないアルバムである。

そういえば、筆者は本アルバムをLPの時代、輸入盤(US盤)と出会ったのだが、そのLPのジャケットがちょっと変わっていたのを覚えている。普通のLPジャケットというのは、横が開口部となっている(紙)袋になっているが、その輸入盤はちょっと違っていたのである。LPレコードを袋に入れて、それを入れるLPジャケットよりも少し小さい薄い紙袋は通常の横が開口部になっているのだが、それをLPジャケットに包み込むように収納するようになっていて、LPジャケットに当たるものは、背面の中央部から両方に開くというものであった。(郵便の封筒の背面を見た頂いたら分かりやすいが、中央部に縦に糊付けされているが、この部分が開閉部になるというものである。)表面から見ると違いは分からないのだが、ちょっと面白いものであり、それから変わったレコードを探し求めるようになりました。(ただ、このジャケットだと、レコードを出し入れするのは結構手間がかかるものでした。)

 

Cornerstone

Cornerstone

  • アーティスト: Styx
  • 出版社/メーカー: A&M
  • 発売日: 1990/10/25
  • メディア: CD


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