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WHO『TOMMY』 [音楽(洋楽)]

表題のアルバムは1969年に発表された伝説のアルバムである。本アルバムは「ロック・オペラ」として、(LP)2枚組として発表され、今までにない全く新しい世界を生み出し、音楽史上に残る名盤として語り継がれてきたものである。更に、1975年になると、本アルバムが映画化されたことにより、ロックしに残る金字塔になった。映画の方は、ケン・ラッセル監督(脚本も担当した)、ロジャー・ダルトリー主演で、ピート・タウンゼントは音楽を担当することで参加している。(こちらの作品も機会があれば見て下さい。)ということで、音楽の世界が映画(映像の世界)と融合して発展したことで、'80's以降の音楽&映画の融合を先に行うことにもなった。また、本アルバムはBillboard誌では、レギュラー・チャートでは最高位4位で合ったが、1969年の年間アルバム・チャートでは34位、翌1970年の年間アルバム・チャートでも60位にランクインするロング・ヒットとなり、彼らは一躍時代をリードするバンドとなった。(そして、'70'sを迎えると同時に、彼らの全盛期が訪れることになる。)


収録されているのは全24曲で、たっぷりとその世界を堪能することが出来る。曲は以下の通りである。『Overture』『It's A Boy』『1921』『Amazing Journey』『Sparks』『Hawker』『Christmas』『Cousin Kevin』『Acid Queen』『Underture』『Do You Think It's Alright?』『Fiddle About』『Pinball Wizard』『There's A Doctor』『Go To The Mirror!』『Tommy, Can You Hear Me?』『Smash The Mirror』『Sensation』『Miracle Cure』『Sally Simpson』『I'm Free』『Welcome』『Tommy's Holiday Camp』『We're Not Gonna Take It』。

たっぷりと収録されている本アルバムは、LPでは2枚組であったが、CD化された時に1枚になったために、ノンストップでその世界に浸ることが出来るようになったが、こういうのって、じっくりと聴き込む場合、集中できるので大歓迎である。尚、本アルバムからはどの曲がお薦めということは言わないことにする。全24曲で一つのロック・オペラ作品として作られているのであるから、全体を通して聴くことで堪能してもらいたいからである。(と同時に、映画の方も見ることで本アルバムの世界は更に膨らみます。)DVDでリリースされているので、映画の方も見てもらいたいところである。

尚、本アルバムのような名盤は、当然のことながらGOLD CDでもリリースされているが、2003年に未発表の音源を加えた2枚組の「デラックス・エディション」がリリースされ(しかもこれはSACD/CDのハイブリッド盤である)、それが現在ではDVD-AUDIO盤もリリースされている。SACD/DVD-AUDIOの持っているハイクオリティな音質を楽しむにはそれなりの機器が必要であるが、その生み出す音の世界はCDのサウンドとは明らかに別次元のものである。(特に5.1chサラウンドの生み出す世界は凄い!)SACD/DVD-AIDIOの醍醐味を楽しむソースとしても本アルバム(当然、SACD/DVD-AUDIO盤)をライブラリーに加えられることをお薦めする。 

 

Tommy

Tommy

  • アーティスト: The Who
  • 出版社/メーカー: Polydor
  • 発売日: 2000/10/30
  • メディア: CD

↓DVD-AUDIO(2枚組)はこちら

Tommy

Tommy

  • アーティスト: The Who
  • 出版社/メーカー: Geffen
  • 発売日: 2004/04/27
  • メディア: DVD Audio

↓デラックス・エディションはSACD/CDのハイブリッド2枚組です。

Tommy (Deluxe Edition)

Tommy (Deluxe Edition)

  • アーティスト: The Who
  • 出版社/メーカー: Geffen
  • 発売日: 2003/10/28
  • メディア: CD

↓GOLD CDです。

Tommy

Tommy

  • アーティスト: The Who
  • 出版社/メーカー: Polygram International
  • 発売日: 1990/04/20
  • メディア: CD

↓映画のDVDはこちら

ロック・オペラ「トミー」

ロック・オペラ「トミー」

  • 出版社/メーカー: ユニバーサルインターナショナル
  • 発売日: 2002/09/21
  • メディア: DVD


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WHITESNAKE『READY AN' WILLING』 [音楽(洋楽)]

表題のアルバムは1980年に発表されたものであり、彼らの3枚目のアルバムである。彼らは'80's後半になると、所謂「商業ロック(産業ロック)」の代表的なグループとしてその名前が取りざたされるのだが、アメリカでブレークする前の彼らは、ハードなロックを奏でる路線を突っ走っていて、なかなかのものを聴かせてくれていた。本作はそんな彼らが'80'sという新しいディケイドを迎えて、自分たちの音楽をやる、ということで発表したものである。で、アメリカではさっぱりだったが、欧州や日本ではヒットを記録した。この時期の彼らのサウンドにはハードなロック・スピリッツに満ちていて、ハード系ロックがお好きな方にはたまらない嬉しさがある。

収録されている曲は全9曲であり、以下の通りである。『Fool For Your Loving』『Sweet Talker』『Ready An' Willing』『Carry Your Load』『Blindman』『Ain't Gonna Cry No More』『Love Man』『Black And Blue』『She's A Woman』。

この中では、後に自らの手でリメイクした名曲『Fool For Your Loving』があるが、この曲は本アルバムに収録されているものの方が断然素晴らしい。この曲をしっかりと聴くにはやはり本アルバムで聴くべきである。そして、更に『Sweet Talker』『Ready An' Willing』と続くパワフルな迫力、『Ain't Gonna Cry No More』のスケール感の大きさなどは彼らの代表曲のオンパレードと言うことになっていて、本アルバムが彼らの代表作と言うことを改めて確認できることになる。

当時は「ヘビーメタル」という言い方はまだ広く受け入れられたものではなく、日本を中心に極限られた範囲でしか通用しない言葉であった。が、この当時の「ヘビーメタル」と、アメリカにも浸透して世界的にも通用するようになった「ヘビーメタル」というサウンドには違いがある。前者はギンギラ系のサウンドでありながらも、魂の叫びがあった。(後者には、どうしても「商業ロック」というものが根底にあり、ロック・スピリッツというものが希有になっている...)本アルバムには自分たちのやりたい音楽をたっぷりと奏でることが出来るという自由の元に、ブルース系の魂を注ぎ込んでいるサウンドをたっぷりと聴かせてくれる。やはり、WHITESNAKEと言えばこの頃のアルバムに限る。('84年の「SLIDE IT IN」まで)'80's後半のヒットアルバムには無いものを味わうことが出来るアルバムであり、彼らのサウンドを聴くならば、本アルバムを外すことはしないでもらいたい所である。

 

Ready An' Willing

Ready An' Willing

  • アーティスト: Whitesnake
  • 出版社/メーカー: Emi
  • 発売日: 2002/08/19
  • メディア: CD


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WHAM!『FANTASTIC』 [音楽(洋楽)]

表題のアルバムは1983年に発表された彼らの1st.アルバムである。当時の彼らは、アイドル的な存在として捉えられていたが、その音楽性は当時から高いものがあり、ハイセンスなポップスを聴かせてくれていた。(特に、ジョージの音楽性の高さは、後の彼のソロを聴けば直ぐに分かるであろう。)明るく楽しい陽気な'80'sポップスに満ちたアルバムである。しかも、ダンサブルでテンポが良く、明るく楽しいサウンドは、まさに時代が求めていた音楽でもあり、大ヒットを記録して、彼らは瞬く間にスターの座を手に入れることになった。(第二次ブリティッシュ・インベージョンの勢いは衰えていたものの、まだまだイギリス勢は元気がありました。)

収録されているのは以下の8曲である。『Bad Boys』『Ray Of Sunshine』『Love Machine』『Wham Rap!(Enjoy What You Do)』『Club Tropicana』『Nothing Looks The Same In The Light』『Come On』『Young Guns(Go For It)』。

この中では、シングル・ヒットを記録した曲としては『Bad Boys』『Wham Rap!(Enjoy What You Do)』『Club Tropicana』『Young Guns(Go For It)』がある。(しかし、いずれの曲もBillboardの年間シングルTOP 100にはランクインしていない。)特に、ドラマ性を秘めていてスケールの大きい『Club Tropicana』は筆者もお気に入りの一曲である。基本的には彼らの作による楽曲であるが、そんな中でMIRACLESのカヴァーである『Love Machine』を取り上げているところがなかなかユニークであり、彼ら流にアレンジしていて、ここにも名曲が新たな魂を吹き込まれた形となって甦っている。テンポの良い『Bad Boys』をはじめ、全ての曲を楽しむことが出来ると同時に、若さに溢れたパワーを感じることが出来る。

デヴュー・アルバムとしたら群を抜いたクオリティの高さを持つアルバムである本作は、後のジョージのソロ・アルバムにも繋がる楽曲のセンスの良さがあり、やはり、後に時代をリードするアーティストになるということを伺わせるだけのものが詰まっている。次作でいよいよ大ヒットを生み出すことになるWHAM!であるが、彼らの音楽を語る上では、その原点である本作を忘れることは出来ない。(ジョージについて語る場合も同じである。)

また、本アルバムが発表された1983年というのは、'80'sの10年の中でも屈指の名曲が多数生まれた年であり、'80'sのヒット曲の人気投票を行ったら、上位100位の半数が1983年の曲だったという結果が得られたように、名曲揃いである。そんな年に発表されて、瞬く間にスターの仲間入りを果たした彼らのサウンド・クオリティが高いと言うことは容易にお分かり頂けるであろう。「名曲はいつの時代でも名曲である」が、「名曲」の定義ということを考えたら結構この言葉は難しいものとなってしまう。ということで同じ意味ではあるが別の言葉で表現することにする。「良い曲は古くなっても良い曲である」(この言葉の方が、時の流れを感じることができます。)が、「良い曲」=「名曲」というように解釈すれば、「名曲とはその輝きを決して失うものではなく、いつまでも光り輝いている」ものであり、時間的経過による「古くなる」ということはあっても、その音楽性、芸術性は「古くなる」ということはないのですが... 

 

Fantastic!

Fantastic!

  • アーティスト: Wham!
  • 出版社/メーカー: Columbia
  • 発売日: 1990/10/25
  • メディア: CD


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