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SADE『LOVE DELUXE』 [音楽(洋楽)]

表題のアルバムは1992年に発表されたものであり、彼女のアルバムの中では最高傑作という誉れの高いものである。ジャジーな雰囲気に満ちた都会の雰囲気を持ったお洒落で大人の鑑賞に堪えるあのサウンド、彼女の1st.アルバムの持っていた雰囲気が再び戻ってきました。ということで、本アルバムは広い支持を集めることになって大ヒットを記録した。(1993年のBillboard年間アルバム・チャートで12位、レギュラー・チャートでは最高位3位を記録している。)

収録されている曲は以下の9曲である。『No Ordinary Love』『Feel No Pain』『I Couldn't Love You More』『Like A Tattoo』『Kiss Of Life』『Cherish The Day』『Pearls』『Bullet Proof Soul』『Mermaid』。

最初に収録されている『No Ordinary Love』は7分を越える大作となっているが、いきなりややゆったりとしたテンポで、ジャジーであり、それでいて優しく包み込んでくれるような懐の深い包容力のあるソウルフルなボーカル届いてくると、あっという間に彼女の魅惑の世界にトリップさせられる。アルバム全体を通して、テンポはゆっくりとしたもので進み、雰囲気は大人の世界をじっくりと聴かせてくれる都会の夜のイメージを保ち続けている。が、それらの中でも、『I Couldn't Love You More』はジャズの世界ではよくあるピアノを前面にフューチャーしたサウンドで、味のあるところを聴かせてくれる一方、同様にピアノをフューチャーした『Kiss Of Life』は、サックスとの融合と共に、ややポップ寄りのテンポの良い(といっても、本アルバムの中ではテンポが良いということで、やはりミディアム・テンポという範囲から樽ものではない)メロディに乗って、大人の鑑賞に堪えるボーカルをじっくりと聴かせてくれる。そして、秀逸なのはゴスペル調の魂のこもったボーカルを一言一言言葉を確かめるかのようにじっくりと歌い混んでいる『Pearls』である。この曲を聴くためだけに本アルバムを購入するとしてもいい、それだけの価値のある一曲である。

いずれの曲もソウルフルであり、大人の心に響く魂のボーカルを聴かせてくれるということで、酒を片手にじっくりと聴き込みたくなるアルバムである。ここには音楽を楽しむという世界ではなく、魂の叫びのボーカルをゆったりとした綺麗なメロディに乗せて、包み込むかのように優しく届けてくれる現夢的な世界がある。(大人の世界が理解できない方は聴かない方が無難です。おそらく、理解できずにアクビをするだけでしょうから...)大人の鑑賞に堪えうる久しぶりの女性ボーカル・アルバムである。本アルバムを聴くときは、じっくりと聴き込みましょう。

 

Love Deluxe

Love Deluxe

  • アーティスト: Sade
  • 出版社/メーカー: Epic
  • 発売日: 2000/11/13
  • メディア: CD


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STEVE PERRY『STREET TALK』 [音楽(洋楽)]

表題のアルバムは1984年に発表された彼の1st.ソロ・アルバムである。彼はJOURNEYのリード・ボーカリストであるのはご存知であろうが、当時はJOURNEYはまさに人気もトップを行くバンドであり、発表したアルバムも大ヒットしていた。そんな中、S. PERRYが発表したソロ・アルバムもヒットを記録することになった。(1984年のBillboard年間アルバム・チャートでは47位、レギュラー・チャートでは最高位12位を記録した。)JOURNEYらしいサウンドの曲もあり、「これって、S. PERRYのソロ・アルバムではなかったっけ...?」と感じる曲もあるが、彼のボーカルは「アメリカン・ロック演歌」と言われるようなソウルフルなものであるが、ここではその「S. PERRY節」というボーカルをいかんなく発揮している。ということで、ボーカル・アルバムとしてもじっくりと堪能することが出来るものとなっている。

収録されているのは以下の10曲である。『Oh Sherrie』『I Believe』『Go Away』『Foolish Heart』『It's Only Love』『She's Mine』『You Should Be Happy』『Running Alone』『Captured By The Moment』『Strung Out』。

この中から、シングル・カットされてヒットを記録した曲は4曲あるが、Billboard誌の年間TOP 100にランクインしているのは1曲だけであり、その曲は『Oh Sherrie』である。(1984年の年間シングル・チャートの31位、レギュラー・チャートでは最高位3位を記録している。)この他は、年間TOP 100にこそ入っていないが、いずれもがレギュラー・チャートでTOP 40入りを果たしている。(『She's Mine』『Strung Out』『Foolish Heart』の3曲。)

JOURNEYでヒット曲を放ち続けていて、ソロとしてもヒットを放ったことで、彼のボーカリストとしての評価は更に高まることになったが、彼は特にソロ活動には走らなかった。(後に2nd.ソロ・アルバム(といっても、本アルバムから10年後の1994年)を発表しているものの、ソロとしては地味な活動であった。)彼の名前は、'80'sのウエスト・コーストを代表するボーカリストとしてその名を刻み込むことになったが、'80'sのアメリカン・ロックを語る上では欠かすことの出来ないボーカリストである。JOURNEYサウンドわ引きずっているが、それとは異なる部分もちゃんとある。彼のボーカルをじっくりと堪能しましょう。

 

Street Talk

Street Talk

  • アーティスト: Steve Perry
  • 出版社/メーカー: Sony
  • 発売日: 1996/10/15
  • メディア: CD


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STEVIE WONDER『TALKING BOOK』 [音楽(洋楽)]

表題のアルバムは1972年に発表されたものであり、名盤としてその名を刻み込んだ一枚である。この頃、彼は次々と時代に残る名盤を発表していくことになるのだが、彼の代表曲の一つであるとても優しい『You Are The Sunshine Of My Life』は本アルバムに収録されている名曲である。本アルバムでは綺麗なメロディ・ラインを持ち、じっくりと聴かせる優しい曲が中心となっているが、とてもハートフルなアルバムとして纏まっている。本アルバムからは2曲の全米No.1ソングが生まれているが、若くして(LITTLE STEVIE)として活動してきた彼の才能が一気に開花して全米を制覇することになったアルバムでもある。で、本アルバムは大ヒットを記録して、Billboardのレギュラー・チャートでは最高位3位ながらも、1973年の年間アルバム・チャートでは3位、翌1974年の年間アルバム・チャートでも27位にランク・インしている。(No.1を獲得していないアルバムがTOP 30に2年続けてランク・インするというのは珍しいことである。→それだけロング・ヒットをしたということになる。)

収録されている曲は以下の10曲である。『You Are The Sunshine Of My Life』『Maybe Your Baby』『You And I(We Can Conquer The World)』『Tuesday Heartbreak』『You've Got It Bad Girl』『Superstition』『Big Brother』『Blame It On The Sun』『Lookin' For Another Pure Love』『I Believe(When I Fall In Love It Will Be Forever)』。

全米No.1の座を獲得したのは『You Are The Sunshine Of My Life』と『Superstition』であるが、Billboard誌で、前者1973年の年間シングル・チャートで19位、後者は同じく1973年の年間シングル・チャートで26位、レギュラー・チャートでは共に1週ずつの1位の獲得であった。尚、1973年のBillboard新グルメチャートは、年間でのべ29曲(内2曲は1位に返り咲きを果たしている)が1位の座を獲得するということで、1位か句得曲が乱造された一年でもあったが、同一アーティストで年間に異なる2曲を1位に送り込んだのはSTEVIEだけであった。本アルバムの中では優しく響く曲が中心であるが、その典型的な曲である前者と、本アルバムの中では異色の曲である後者が共にNo.1となったのは面白いところでもある。

本アルバムは、名曲『You Are The Sunshine Of My Life』が収録されているということで知名度も高いアルバムであるが、内容もクオリティも高いアルバムである。長いキャリアのある彼であるが、本アルバムは彼の発表したアルバムの中でも3本の指に入るものであり、'70'sのアルバムの中では一番であろう。リリースから30年以上という時間が流れているが、永遠の輝きを持ったアルバムである。名曲をじっくりと聴きましょう!

 

Talking Book

Talking Book

  • アーティスト: Stevie Wonder
  • 出版社/メーカー: Uptown/Universal
  • 発売日: 2000/03/21
  • メディア: CD


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