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THE LIVING DAYLIGHTS(SOUNDTRACK) [音楽(サントラ)]

表題の作品は、1987年の007シリーズ25周年の年に製作、公開されたシリーズ第15作である。この作品では4代目BONDにティモシー・ダルトンが襲名し、それまでの3代目・ロジャー・ムーアから一気に若返り、アクションをたっぷりと魅せてくれることになった。監督はジョン・グレン、出演は4代目BONDを襲名したティモシー・ダルトン、ボンド・ガールはマリアム・ダボ、ジョー・ドン・ベイカー、ジェローン・クラッベ、ジョン・ライス・デイヴィス、キャロライン・ブリスらである。主題歌は、当時ヒット曲を放っていたA-HAが担当することになったが、ロック・バンドが主題歌を担当するというのは珍しいことである。また、本作では、2曲の挿入歌をPRETENDERSが担当しており、エンドロールの所で使われた『If There Was A Man』はちょっとした名曲である。

収録されているのは以下の全12曲である。『Living Daylights』(A-HA)、『Necros Attacks』『Sniper Was A Woman』『Ice Chase』『Kara Meets Bond』『Koskov Escapes』『Where Has Everybody Gone』(PRETENDERS)、『Into Vienna』『Hercules Takes Off』『Mujahadin And Opium』『Inflight Fight』『If There Was A Man』(PRETENDERS)。

A-HAの主題曲はBOND映画のこれまでのイメージを保ちつつも、聴きやすいテンポの良い一曲として仕上がっている。また、A-HAとPRETENDERSの合計3曲以外の9曲はいずれもがインスト・ナンバーであるが、そこは長年007を担当してきたJOHN BARRYが、007のイメージを保ちつつ、若い新BONDのイメージに合ったメロディを聴かせてくれている。特に『Ice Chase』はBOND CARといえばアストンマーチンであるが、その氷上チェイスを重厚なサウンドでたっぷりと聴かせてくれる。また、本作のボンド・ガール・カーラ(マリアム・ダボ)は清純派ボンド・ガールであるが、そのイメージを表現した『Kara Meets Bond』はゆっくりとしたテンポの聴かせてくれるメロディ・ラインが美しい一曲である。

PRETENDERSの2曲については、『Where Has Everybody Gone』では、クリッシーのパワフルでちょっとミステリアスなボーカルが良い味を出していて、雰囲気を盛り上げてくれるし、『If There Was A Man』はスローなテンポの美しいメロディを持ったバラード・ナンバーで、ラストの余韻を保った形で優しく締めてくれている。

尚、007シリーズにおいてJOHN BARRYは長年音楽を担当してきたが、現時点では、本作が彼が担当した最後の作品である。(2006年末公開のシリーズ第21作「カジノ・ロワイヤル」を含む。)そういう意味では若い4代目BONDを迎えた所で集大成といった意味合いで仕上げたものでもあり、本作の音楽はシリーズの長い歴史の中でも忘れてはならないものである。じっくりと聴き込んでもらいたいところである。

 

The Living Daylights [Original Motion Picture Soundtrack]

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  • アーティスト: John Barry
  • 出版社/メーカー: Capitol
  • 発売日: 2003/02/11
  • メディア: CD

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007/リビング・デイライツ〈特別編〉

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  • 出版社/メーカー: 20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン
  • 発売日: 2004/08/20
  • メディア: DVD

007 製作40周年記念限定BOX

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  • 出版社/メーカー: 20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン
  • 発売日: 2004/08/20
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AROUND THE WORLD IN 80 DAYS(SOUNDTRACK) [音楽(サントラ)]

表題の作品は1956年にオールスター・キャストを集めて製作された映画である。(後にリメイクされたが、ここで取り扱っているのはオリジナルの方である。)この映画は、ジュール・ヴェルヌの原作小説を元にした作品で、マイケル・アンダーソン監督、ヴィクター・ヤングが音楽を担当、デヴィッド・ニーヴン、シャーリー・マクレーン、カンティンフラス の主演で、ゲスト・スターが40人を越える娯楽大作であり、19世紀のロンドン(=飛行機がまだ存在していない時代)から、80日間で世界一周することが出来るかどうかという賭けが行われ、世界一周の旅に出る、という物語である。(日本も登場する。)本作はアカデミー賞を5部門獲得しており、「冒険」というジャンルの古典の名作としてその名を刻んでいる作品である。また、2004年にはジャッキー・チェンの主演でリメイク作品(「80デイズ」)が製作されたのは記憶に新しい所である。

本アルバムはBillboardのアルバム・チャートで当然の如く1位の座を獲得しているが、トータルで10週間1位の座を獲得するという大ヒットとなった。(最初は1週のみの1位であったが、返り咲きで6週間、更に2度目の返り咲きで3週間1位を獲得した、)また、1957年の年間アルバム・チャートでも4位にランクインしている。(この当時のBillboardアルバム・チャートといえば、サントラ盤がしのぎを削っていて、年間チャートを見ると、当時のこれという作品がすらりと並んでいるが、Billboardのチャートの初期とはそういう時代でした。)

収録されているのは以下の全12曲である。『Around The World, Part. 1』『Passepartout』『Paris Arrival』『Sky Symphony』『Invitation To A Bull Fight/Entrance Of The Bull March』『India Country Side』『Around The World, Part. 2』『Pagoda Of Pillagi』『Temple Of Dawn』『Prairie Sail Car』『Land Ho』『Epilogue』。

映画の方がのんびりとしていることもあって、サントラ盤に収録されている曲の方もそののんびりとした雰囲気があるが、これが19世紀という時代の雰囲気を見事に醸し出すことに成功していて、聴いていても楽しくなってくる。忙しない日常から離れて、古き良き時代のゆったりとした雰囲気を味わおうというのにはまさにピッタリである。ゆったりとした気分に浸りたいという場合、本サントラ盤をBGMにしてのんびりとした雰囲気に浸るのもよろしいかと...(映画の方は本編169分ということで、3時間弱ありますが、こちらもたっぷりと楽しみましょう。でも、次々と展開される物語の方は、「ゆったり」という感じではありませんが...)

 

Around the World in 80 Days

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  • アーティスト: Original Soundtrack
  • 出版社/メーカー: MCA
  • 発売日: 1990/10/25
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80日間世界一周 スペシャル・エディション

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  • 出版社/メーカー: ワーナー・ホーム・ビデオ
  • 発売日: 2004/08/06
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80デイズ

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  • 出版社/メーカー: ポニーキャニオン
  • 発売日: 2005/03/16
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FAME(SOUNDTRACK) [音楽(サントラ)]

表題のアルバムは1980年のミュージカル・映画「フェーム」のサントラ盤である。この作品は舞台としてヒットした作品であり、その映画化作品のサントラ盤である。(舞台のものではない。)で、その映画はアラン・パーカー監督、マイケル・ゴアが音楽を担当し、出演はアイリーン・キャラ、リー・キュレーリ、ローラ・ディーンらである。物語は、ニューヨークにある芸能専門学校に入学した若者たちの姿を描いた作品で、随所に歌とダンス・シーンが散りばめられている。また、本作の主題歌である『Fame』を歌ったIRENE CARAは、アカデミー・主題歌唱を獲得すると共に、一躍新たな時代のスターとなった。また、この曲は1980年のBillboard年間シングル・チャートでは66位、レギュラー・チャートでは最高位4位を記録する大ヒットとなっている。

収録されている曲は3曲のボーナス・トラックを含めると全12曲である。(以前、全9曲収録のLPで持っていましたが、ボーナス・トラックが入るということでCDを入手した筆者です。)『Fame』(IRENE CARA)、『Out Here On My Own』『Hot Lunch Jam』『Dogs In The Yard』『Red Light』『Is It OK If I Call You Mine?』『Never Alone』『Ralph And Monty(Dressing Room Piano)』『I Sing The Body Electric』『Miles From Here』『Out Here On My Own[Instrumental Version]』『Fame[Instrumental Version]』。

IRENE CARAはこの後『Flashdance... What A Feeling』のヒットを1983年に放つことになるが、その豊かな声量、パワフルなボーカルはこの時からもあり、'80's前半のポップ・シーンでは大活躍をすることになる。この曲では、まだまだ荒削りなところも見せているが、歌唱力の方はその片鱗を見せている。アップテンポでダンサブルでノリの良い曲である。この他にもコーラスをメインとした曲、オーケストラ風のサウンドと、バラエティに富んだものであり、映画のサントラということを考えたら楽しくなってくるものである。本サントラ盤は映画のものであるが、舞台版のサントラもリリースされており、これらと共にじっくりと堪能しましょう。

 

Fame

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  • アーティスト: Original Soundtrack
  • 出版社/メーカー: Rhino
  • 発売日: 2003/04/22
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フェーム 特別版

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  • 発売日: 2005/11/18
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