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「GRAND HOTEL」 [映画(洋画)]

表題の作品は1932年のアメリカ映画「グランド・ホテル」である。この作品は、「グランド・ホテル形式」という作劇法(限られた時間と場所に様々な人々を登場させる方法)の語源になった作品であって、映画ファンだけでなく、映画を製作する側の人も見ておかなければならない作品である。本作は元は舞台劇であり、その映画化作品である。当時のMGMの5大スターが共演した豪華なキャスティングが話題になった作品でもある。また、本作はアカデミー・作品賞を獲得している。

作品データを記しておくと、1932年のモノクロ作品で、時間は113分である。原作はヴィッキー・バウムで、製作はアーヴィング・G・サルバーグ、監督はエドマンド・グールディング、脚本はウィリアム・A・ドレイク、撮影はウィリアム・H・ダニエルズである。そして出演は、グレタ・ガルボ、ジョン・バリモア、ジョーン・クロフォード、ウォーレス・ビアリー、ライオネル・バリモア、たちである。

ベルリンにあるグランド・ホテル、人気が凋落して無気力になったロシアのバレリーナ、男爵と称しているが実は盗賊の男、生きるためならなんでもする女性速記者、事業が危機に瀕している実業家、健康を害していてこの世の名残に贅沢をしに来た男。この5人がグランド・ホテルで一日半のうちに繰り広げる様々な人生模様を描いた作品である。

「グランド・ホテル形式」と呼ばれる作品は後に多数あるが、その原点である本作は、製作から既に75年という歳月が流れたが、色褪せることなく現在でも輝いている作品である。余計なものは極力排除して、時間と場所を絞ったことで、物語についても実に理解しやすくなるが、そうなると、違った見方をすることが出来るようにもなり、1つの作品を違った視点で複数回見るという楽しみがある作品である。

また、この「グランド・ホテル形式」は、「ケータイ刑事」でも一部の作品がこの手法を用いているというように、現在でも色々と使われている手法である。(「ケータイ刑事」の場合は、「グランド・ホテル形式」を導入するというのではなく、少ない予算で如何にして楽しい作品にするのか、という工夫をしている内に、自然に「グランド・ホテル形式」に辿り着き、それを「ケー刑事」風にアレンジしている、といったら良いでしょう。何せ、登場人物が少ないですから...)

かなり古い作品であるが、しっかりと見ておきましょう!!

 

グランド・ホテル 特別版

グランド・ホテル 特別版

  • 出版社/メーカー: ワーナー・ホーム・ビデオ
  • 発売日: 2007/01/26
  • メディア: DVD
グランド・ホテル(トールケース)

グランド・ホテル(トールケース)

  • 出版社/メーカー: アイ・ヴィー・シー
  • 発売日: 2002/12/16
  • メディア: DVD

グランド・ホテル

グランド・ホテル

  • 出版社/メーカー: アイ・ヴィ・シー
  • 発売日: 2001/12/21
  • メディア: DVD
グランド・ホテル

グランド・ホテル

  • 出版社/メーカー: GPミュージアムソフト
  • 発売日: 2007/05/01
  • メディア: DVD

↓廉価版

グランド・ホテル

グランド・ホテル

  • 出版社/メーカー: ファーストトレーディング
  • 発売日: 2006/12/14
  • メディア: DVD


TVドラマ・ミニ・シリーズ「ポセイドン・アドベンチャー」 [ドラマ]

1972年の映画「ポセイドン・アドベンチャー」、2006年のそのリメイク作である映画「ポセイドン」があるが、今回取り上げる表題の作品は2005年のTVドラマ・ミニ・シリーズとして製作された「ポセイドン・アドベンチャー」である。(WOWOWが放送してくれたと言うことで、記すことにする。)

物語は、大海原で豪華客船が転覆してしまい、そこから生死を賭けた脱出劇を描いたものである。が、本作は現代風にかなりアレンジしていて、オリジナルとは大きく違っている。また、トータルで約3時間ということで、オリジナル版よりも尺が長い(1.5倍ある)と言うことで、船が転覆するまでに登場人物の描写もそれなりに行われているだけでなく、犯人側の事前準備もじっくりと描かれている。(→地震による津波で転覆というのではなく、テロリストによる爆破によって転覆という設定にしている。)また、現代風ということで、メールや小型ムービーが劇中に登場するというように、オリジナル版には登場しないアイテムを取り入れている。

作品データを記しておくと、2005年のアメリカのTVシリーズで、前後編(前編89分、後編87分)という約3時間という作品である。(1972年の映画のオリジナル版は117分、2006年のリメイク版は98分でした)原作はポール・ギャリコ、製作はメアリー・チャーチ、製作総指揮はロバート・ハルミ・Jr.とラリー・レヴィンソンの2人、監督はジョン・パッチ、脚本はブライス・ゼイベル、撮影はロス・ベリーマン、音楽はジョー・クレイマーである。そして出演は、アダム・ボールドウィン、ルトガー・ハウアー、スティーヴ・グッテンバーグ、ブライアン・ブラウン、ピーター・ウェラー、C・トーマス・ハウエル、アレックス・キングストン、アレクサ・ハミルトン、シルヴィア・シムズ、クライヴ・マントル、アンバー・セインスベリー、シェルビー・クラーク、ティナリー・ヴァン・ウィック、アンドリュー・ブレント、ダニー・キーオ、マイケル・ウォーリー、ジェフ・ピアソン、たちである。(TVシリーズにしたら結構豪華な顔ぶれが集まっている。)

前編の方は、転覆して上下がひっくり返ったポセイドン号で、新年祝賀パーティの会場から船底(ひっくり返っているから海面ということになる)目指して脱出しようとする一行が出ていく所までで、後編はその脱出を試みる一行の姿を描いている。→「前編」はテロリストが行動をしようとするアクション作品のような雰囲気が前面に出ていて、華やかな豪華客船に乗り込んだ連邦捜査官がそれを追うというアクション・サスペンスと言った雰囲気で、「後編」になってようやく「ポセイドン・アドベンチャー」という雰囲気となる。ただし、前編も後編も、尺が長いということで、物語の展開はゆっくりしていて、船が転覆するまでにかなりの時間があるということで、何のドラマだったのか、半分忘れかけていました...

TVシリーズとしたら、結構力を入れていて、CGでそれなりの迫力あるジーンを見せている。また、オリジナル映画のオマージュと感じられるシーンもいくつかあって、その場は思わずニンマリとしてしまう。が、物語の進展が遅いと言うことが最大の弱点であって、後編の方は、そんなにぐずぐずしていていいの?と何度か思ってしまった。しかし、2006年のリメイク版よりは辛うじて良かったという所でした。(オリジナル版、本作、リメイク版と、次第に質が低下している...)

 

↓本作はこちら

ポセイドン・アドベンチャー

ポセイドン・アドベンチャー

  • 出版社/メーカー: 日活
  • 発売日: 2006/06/09
  • メディア: DVD

↓オリジナル版、その続編、リメイク版

ポセイドン・アドベンチャー コレクターズ・エディション (初回限定生産)

ポセイドン・アドベンチャー コレクターズ・エディション (初回限定生産)

  • 出版社/メーカー: 20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン
  • 発売日: 2006/05/26
  • メディア: DVD

ポセイドン・アドベンチャー

ポセイドン・アドベンチャー

  • 出版社/メーカー: 20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン
  • 発売日: 2006/09/29
  • メディア: DVD
ポセイドン・アドベンチャー2

ポセイドン・アドベンチャー2

  • 出版社/メーカー: ワーナー・ホーム・ビデオ
  • 発売日: 2006/10/06
  • メディア: DVD
ポセイドン 特別版

ポセイドン 特別版

  • 出版社/メーカー: ワーナー・ホーム・ビデオ
  • 発売日: 2006/10/06
  • メディア: DVD
ポセイドン

ポセイドン

  • 出版社/メーカー: ワーナー・ホーム・ビデオ
  • 発売日: 2006/10/06
  • メディア: DVD
ポセイドン

HD-DVDです。

ポセイドン

  • 出版社/メーカー: ワーナー・ホーム・ビデオ
  • 発売日: 2007/09/07
  • メディア: DVD

ケータイ刑事銭形海11話 [ケータイ刑事]

二段構成として記している「銭形海」、こちらの方は物語の中身を追っている長文&ネタバレたっぷり編です。今回は舞台編の最終回となる「BS初! ついに舞台だ! ~超豪華!演劇者殺人事件」の「解決編」である。過去3回は、クイーンと高村さんが主役で、海ちゃんは脇にいて目立っていなかったが、やっぱり真の主役はここぞという所で輝いていましたね。(今回もクイーンが目立つ所があったので、4回の舞台を通して言うと、クイーンが主役、海ちゃんと高村さんがサブというと感じでしたけど...)→元は「恋する日曜日 マーメイドの恋」という舞台劇での事件だから、クイーンが主役というのも、それはそれで理解できますけど...

今回は、尺に余裕があったことで、物語部分は全体の7割ぐらいで、「舞台」ならではというサービスがたっぷりありましたが、「舞台」という主旨を考えたら、これはこれで「ケータイ刑事」らしくて良いことです。それではいつものように、ネタバレありの長文(いつもよりは短いですが、それでもやっぱり長い...)で、本編に行きます。(尚、放送直後に記した「感想+次回予告」版はここをクリックして下さい。)

前回までのおさらいという形で、ちゃんの台詞「直ちにこの開場を封鎖します」、しじみが「あいつにやられた」などのダイジェストが最初にあり、今回のサブタイトルのテロップが出る。続いては、ちゃんが高村さんのオデコを押さえる「銭形マジック」で高村さんの「マー・マイ・ガー」から、山川の連行、クイーンの「お馬鹿さん、お馬鹿さん、…」、束志の注意、横山を捜し始める、横山の首吊り死体の発見、ちゃんの「寄せる、悪のさざ波」という前回と同じ部分が3分弱ある。(OP主題歌のスタートから約4分半というところで、今回の物語が始まる。)

横山の死体について調べる柴田さん。「死因は首を吊ったことによる窒息死」と報告し「状況から見て、自殺と思われます」と告げる。が、高村さんとちゃんはこれには疑問を持った。そんな中、柴田さんは横山の懐からある紙を見つけ、それを高村さんに渡す。高村さんはそれを開くと目を通し、「これは遺書だな、銭形くん」と言う。で、ちゃんが寄って来て、高村さんが声を出して読み始める。(こういうものは普通は銭形が声を出して読んでくれるのですが、これでも良いでしょう。但し、途中でちょっと噛んでいた高村さん。舞台ならではですが、少し噛んだ方がリアルな感じがします。)

文面は「野口、四谷、しじみ、彼らは冷たい態度をとり続けました。営業に行っても会ってもらえず、やっと約束を取り付けても土壇場でキャンセル。それでも頭を下げ続け、ようやく手にした仕事もキック・バックを要求され、とてつもなく耐え難く辛い屈辱の日々でした。私の中でいつしか屈辱は殺意へと変わりました。3人を殺した今、私は穏やかな死への旅路へ出ます。ただ一つの心残りなのは、事務所の宝・いずみ睦月を大女優に育てることが出来なかったこと。許してくれ、睦月。さようなら フグ」というものだった。それを聴いた睦月は「嘘、そんなの嘘よ」と言って高村さんの所に駆け寄ると遺書を奪い、自分で確かめるように目を通す。そして遺書を握りしめると横山の方を見て「横山、死ぬなんてバカよ、大馬鹿よ」と行って横山の元に行き、「バカバカバカ!」と泣きながら叫びだす。(今度は死体相手に「バカ」の連発です。)それを見た高村さんは「横山が犯人だったなんて...」と呟くが、ちゃんは「待って下さい。横山さんは犯人じゃありません。横山さんも誰かに殺されたんです」と言う。その根拠は、遺書には「いずみ睦月」と名前を間違って書かれていたことだった。(マネージャーの横山が所属女優の名前を間違えるはずはない。)で、高村さんは睦月から遺書を取り返してそれを確かめると「本当だ」と口にする。で、3人を殺害した犯人が横山に罪をなすり付けて事件を葬り去ろうとした、という結論になる。

ちゃんは横山が使ったロープを手にすると、それをかざして(照明が消えて)じっくりと見る。で「これ、蛍光塗料ですよね」と気づいた。これに柴田さんが「ちょっと拝借」と言って、更に詳しく調べようとする。ロープを柴田さんに譲ったちゃんは「分かった。そうか、そういうことか」と笑顔に。これに高村さんが「柴田くん、分かっちゃったって」と言うと、柴田さんは「えっ、来ましたか、いよいよ」と言って(次のサービスに)備える。ちゃんは笑顔を浮かべて「それでは行かせていただきます。イッツ・ア・ショータイム!!」そして主題歌のメロディーが流れてくると、1番の歌詞を歌い始める。(横山の死体、クイーンは動かず、高村さんと柴田さんを左右に従えていました。)「♪正義のワッパ、受けてみな!」まで歌うと「謎は解けたよ、ワトソンくん」これに高村さんが「ほら来た」、柴田さんも一緒になって「ワトソンくん、万歳!」(ここでAパート終了、経過時間は8分半弱(前回のおさらいの後、4分弱)でした。Bパートは17分強ということになります。)

ちゃんが説明を始める。(横山の死体は運ばれていて、高村、柴田、睦月とちゃんの4人になっている。(舞台脇にはプロンプターの警官が立っていますけど...))最初に、ずっと気になっていること(3人の殺害で使われた凶器のナイフに付いていた指紋)を語る。「あれはどうやって付けたんでしょう?」と問いかける海ちゃん。高村さんの答えを受けると「だから私たちは容疑の目をいずみさんに向けた。」と言うも「でも、指紋を付けられる方法が、もう一つだけあるんです」と言って、事件の核心へ入っていく。「本当?」と驚く柴田さん。ちゃんは続けて「それは鯨井さん本人が直接付けること」と言う。すると「直接って?まさか?」と高村さんも驚く。ちゃんは「そうです。鯨井さんは生きている」と言い、10年前の焼死体は鯨井ではなく、鯨井が隠したかったもう一つの遺体だと考えた(鯨井は自分が関係した殺人事件を隠すために自分自身が死んだことにした。しかもこれは鯨井には好都合で、3人に対しても復讐をしやすくなる。)が、高村さんが「その推理には1つ疑問があるなぁ」と切り返す。が、ちゃんはそれは計算ずくで「10年経った今になって、どうして復讐を実行したか?」と疑問を口にする。そして「だからそれは鯨井さん本人に聴くしかないと思います」と言う。

これに高村さんと柴田さんは「本人?」と訳が分からない様子。が、今までカウンター席に黙って座っていた睦月が「違うわ」と口を挟んできた。「鯨井は死んだの」と言うと立ち上がり、ちゃんの方に歩きながら「私よ、やったのは私、全部私」と言う。しかしこれにちゃんは「いいえ、いずみさん。あなたに犯行は不可能です」と返す。(前回の次回予告で、ちゃんのこの台詞によって真犯人の目星が立ちました。しかし、復讐とは分かったが、10年経った今という動機までは分からなかった。)そして「でも、あなたがそうやって出てきてくれたお陰で、私の自信が確信へと変わりました」と告げると、遺書にあった名前の間違えに睦月は触れようともせず、むしろ隠そうとするように大袈裟に動揺して見せたが、これは横山が犯人じゃなきゃ困ることがあるからだ、と指摘した。

そこに三味線の音が響いてくる。ポケットから携帯を取りだしたちゃんは前方に突き出して構える。主題歌のメロディに乗せて「大波小波かき分けて。…」と口上を歌詞として歌い、「その名も人呼んで、ケータイ刑事銭形海。私の碇で沈みなさい」と続ける。で、携帯を振ると目にも見えない早さでストラップが飛んで行き(?)会場の入口の扉が開くと、赤い碇の付いた鎖に拘束された男が立っていて(完全な)黒子が鎖の一端を持って舞台上のちゃんに鎖を渡す。(流石にいつものバンク映像は使えず、当然、「神奈川沖浪裏」もなし。→「・1st.9話」と同様の人海戦術によるロー・テクです。)鎖をちゃんが引くと、黒子がそれを解くように男を回転させようとするも、引っかかって上手く回らないのはご愛敬ということで... で、とにかく、何とかいつものように、ちゃんの前に倒れる真犯人。

「一体、何の真似ですか。私は警察官ですよ」と言って立ち上がる男。が、ちゃんは男を睨みつけて「いいえ、あなたはニセ警官です」と言い「あなたが鯨井唐十郎さんですね」と問う。男は「どうして私が...」と返すが、ちゃんは柴田さんに指紋を調べるように指示を出す。で、柴田さんが指紋を採ろうとするが、「そんなことが許されるのか」と抵抗して柴田さんを突き飛ばし、ちゃんに向かって「これは人権蹂躙じゃないか。証拠があるのか。俺がやったという証拠が」と主張する男。(この台詞を口にすると、自分が真犯人ですよ、と言っているのと同じことなんですけど...)すかさず「勿論」と言うちゃんは、高村さんに「そこのスイッチ、お願いします」と指示を出す。で、高村さんがスイッチを切ると照明が消え、男の服には蛍光塗料が付いていて、それが光った。「その蛍光塗料が証拠です」と言うちゃんは説明を始める。鯨井は横山を殺害する凶器のロープを予め舞台裏に隠しておいた。そして隙を見計らって横山を舞台裏に誘い出し絞殺した。(前回、オープンドアの裏で手招きしていて、横山がそれに気づいたという所)ロープに蛍光塗料を塗ったのは、舞台裏の暗闇でも直ぐに手に取ることが出来るようにするためだったが、その蛍光塗料が犯行時に服に付いてしまった。

更にちゃんは「しじみさんと四谷さんを殺害したのもあなたですよね」と言って、次の説明に入る。あの時、鯨井は柴田と一緒にドアの前にいた。そこならば暗闇の中、四谷をナイフで刺すのは簡単で、周りの人たちも明かりが消えてまだ暗闇に目が慣れていないから誰も犯行には気づかない。更に、しじみ殺害は停電の間に舞台裏からこっそり忍び込んで殺害した。外の廊下からならば誰にも見られずに舞台裏に行くことが出来る。(この時点で鯨井は観念したのか、呆然となって膝をついて崩れ落ちた。)ちゃんの説明は続き、勿論、ブレーカーを落として停電させたのも鯨井の仕業で、その犯行を幽霊のせいにするため、凶器にはわざと自分の指紋を残した。仕上げは睦月の「幽霊を見た」という証言で、これによって幽霊騒ぎが信憑性を増す。(鯨井と睦月が共犯だったということも見抜いた。)しかし、ちゃんが「幽霊はいない」と言い続けるから、二人は急遽計画を変更して全てを横山のせいにしようとした。ここで高村さんが「遺書の名前で墓穴を掘った」と言うと、「ええ」と頷くちゃん。睦月は鯨井に「あなたが名前を間違えるから...」と言うと「だから紛らわしい芸名は止めろと言ったんだ」と反論する鯨井。(でも、恋人だったらどんな名前でも間違えないと思うのですけど...)

ちゃんは「でも、あなたに見せかけて焼身自殺をした10年前の遺体は誰だったんですか?」と鯨井に問う。これに「全く知らない男だよ」と答えた鯨井は更に語る。睦月とデートした帰り道、一人の男に絡まれた。かなり酒を飲んでいて、睦月に乱暴しようとした。それで鯨井は睦月を守ろうとして男を突き飛ばした。すると倒れた所にたまたまブロックがあり、男は頭を強打して死んでしまった。直ぐに自分に見立てて死体を処分することを思いた鯨井は、3人に復讐しようと決意した。(ちゃんの推理通りと認めた。)燃やした死体を鯨井に間違いないと睦月が証言したことで警察も疑わなかった。

ちゃんは「でも、どうして今だったんですか?10年も時間が経ってから?」と尋ねる。これに鯨井は、直ぐに3人を殺そうとしたが、出来なかった。「人を殺すと決意するのは簡単だが、その決意を実行に移すのは難しい」と説明する。(殺人でなくても、何かを決意するのは簡単だが、それを実行するのは難しいものですけど...)そんな中、先月、鯨井は野口に自分の存在を知られてしまった。この10年間、工事現場で車の誘導員をしていた鯨井はその姿を野口に見られてしまった。野口は直ぐに「10年前の殺人を公にする」と脅してきた。(殺人罪の時効は、現在は25年ですが、10年前(1997年)の犯行だったら15年なので、時効までまだ5年あります。また、警察に「野口に脅迫されている」と言ったら、10年前の事件も明るみに出てしまいます。が、細かい状況は分からないが、死体を焼かなかったら「正当防衛」が多少は認められて罪は軽くなったと思いますけど...(死体を焼いたので「死体損壊罪」も免れられない。))このままにしておけば、自分のことは野口の口から四谷としじみにも伝わってしまうと思った鯨井は、遂に野口殺害を実行したのだった。で、全てを語った鯨井は笑い出した。(→復讐をするという目的があったとしても、10年も同じ職を続けていたというのも問題だったと思うんですけどねぇ... それに、数年経った時点で復讐を実行できないと気づいた時に東京を離れてしまえば、野口に姿を見られることも無かったと思いますし...)

そんな鯨井を見て、睦月は「止めて!あなたはそんな人じゃないわ」と言うと、「10年前に男を突き飛ばして殺したのは私だし、あの人のことを知られて脅されてたのも私なの」と言って鯨井を庇う。が、「君は黙っていろ!」と鯨井。しかし睦月は「あなたは私のために...私を守るためにやってくれたんじゃない」と言い「一人だけ悪者にならないで...」と一緒に罪を償う決意を口にすると、崩れて泣き始めた。

高村さんは手錠を客席にいた警官からもらうと、鯨井を連続殺人容疑で逮捕した。すると鯨井は「刑事さん、嘘ですからね。いずみの言ったことは全部嘘ですから」と、やっぱり庇った。床を向いて泣いていた睦月は「私にも手錠を頂戴、お馬鹿さん」と言うと立ち上がる。ちゃんは柴田さんから手錠を受け取ると睦月に手錠を掛けた。(銭形が手錠を直接犯人に掛けるというのは珍しいことです。(歴代銭形もみんな経験していものの、レア・ケースです。))で、プロンプターの警官に連れられて二人は連行されて行った。

それを見送ったちゃんたち。ちゃんが「終わりましたね」と言うと「お疲れさまでした。無事に事件は解決しました」と高村さん。で「皆さんと一緒にこれから「恋する日曜日」見ましょう」と言うと「そうですね」と返すちゃん。が、直ぐに「主役がいないじゃないですか。逮捕しちゃったから」といつものボケとツッコミに戻りました。で、エンディングへ。

柴田さんがカウンター裏に行くと「ちゃん、高村さん。最後、ちょっと手伝って下さい」と言い、何やら持ち出すと、ちゃんに団扇(海ちゃんのストラップのマークが印刷されている。)を、高村さんに巻物の片方を渡す。そして「ではいきますよ」と言うと、巻物を解いていく。で、サブタイトル「BS初! ついに舞台だ! ~超豪華!演劇者殺人事件」と書かれた横断幕が出てきて、海ちゃんが団扇を裏返すと、いつもの「」マークがありました。(事件の方はここで終了。経過時間は20分半の少し手前です。(Bパートに入って12分弱です。)残りは約5分あります。)

ここからは「舞台」ならではのサービス・カットのコーナーです。で、ちゃん、高村さん、柴田さんが並んでいる所に、他の出演者が出てくると、主題歌を歌う一同。(林さんの「銭形海、17歳。…」という生ナレーションも入る。)しかも、1番だけでなくて2番まで聴かせてくれました。(10月から「海・2nd.」になると、OP主題歌も2番になるような気がします。)で、奥のオープンドアから退場していく。尚、この時に宝積さんは、カウンターにずっと置かれて忘れられていたイルカのプン太を抱いて戻っていきました。最後にちゃんが笑顔で手を振ってオープンドアから退場していく。

照明が消えて、拍手が鳴り続く中、お姉ちゃま(早織ちゃん)の歌う『ケータイ刑事』が流れると、再び出演者が一人ずつ出てきて、会釈のお辞儀をしていく。最後にちゃんが出てきてお辞儀をすると、客席にいるスペシャル・ゲストの金剛地さんも舞台に上がってくる。(一応、今回も出てきました。)→こういう所は「・2nd.13話」のオペラの最後の部分や「・1st.9話」のラストのご挨拶と同じですが、尺に余裕がある今回は更にたっぷりと魅せてくれました。

次回・第12話の物語は、「ほんなこつ、このバカちんが! ~方言教室殺人事件」です。「ほんなこつ」は熊本の方言であるが、次回予告には「鉄矢」という台詞があったことを考えると、それ以外にも九州の方言が散りばめられた物語になっているのでしょう。(おそらく、それが事件解決のヒントになっていると思われる。)でも、丹羽Pが最初に言った「シリアス路線」という雰囲気が全く無いのですけど...

(9/18 18:00 追記)
次回の入電ムービーを見て、いきなりぶっ飛びました。「警視庁から入電中」という最初の部分から、いつもの調子と違っていて、訛っているのである。当然、その後の部分も訛っている。ということで、思い出すのは「・1st.19話」と「・2nd.14話」の方言が事件を解く鍵となった物語と、「・1st.11話」の泪ちゃんと五代さんの訛りまくりのやりとりです。(「へなあられ、買ってけろ」と泪ちゃん言ってましたし...)これらとは違った展開になるでしょうが、色々とやってくれそうです。(やっぱり「シリアス路線」の面影は無いですね...)尚、事件は世田谷区下北沢ということです。それにしても、登場人物の名前がまたも凄いですね。鮭久保真由美、旭川晴海、明太子博、笹釜仙一。(いずれもが「ケータイ刑事」の登場人物らしい名前です。)

ところで、次回の注目点の一つとして、ちゃんの鞄のイルカ・マークが何個になっているかということを挙げておきます。次回は12話ですが、舞台の4回があったので、ここまでに解決した事件の数は8つなので、イルカ・マークは8個になっているはずですが...

鑑識メモ。今回は千秋楽の夜の部の終了後に収録したものでした。何と言っても銭形が「鑑識メモ」の所に登場したというのが最大の出来事でした。舞台終了と言うことで、舞台上ではセットの片付け作業が始まっている。客席にいる柴田束志が「柴田です」と言って敬礼をすると「舞台が遂に終わりました。そこで今日は最後に...」と言って「ちゃん」と呼ぶ。で、私服に戻ったちゃんが登場。(髪も降ろしていて、雰囲気が違います。)そして「寂しいですね」「楽しかった」と感想を口にし、「またやりたいです」と意欲的な所を見せていました。で、束志と握手をして「ありがとうございました」と言って手を振っていました。(それにしても、手を振っている所が少し長い。もう一言は確実に言えたでしょうが、千秋楽で全てが終わった後だったので、充実感でいっぱいだったのでしょうね)尚、次回からの「鑑識メモ」は、7話までの「魚の漢字」をネタにした内容に戻るのでしょうね...

今回の物語は、前回とは逆に、尺にかなり余裕があったことから、前回の終わりの部分を再度入れていましたが、ここにも番組作りにおける尺の難しさが出ていましたね。よくよく考えたら、舞台劇をTVで放送する場合は、2時間から2時間半程度の1つの枠で放送するのが普通であり、複数に分けたとしても前後編の2つにするのが一般的である。それを30分枠×4回という、ちょっと無謀と思える分け方をした「ケータイ刑事」でしたが、「BS初」を目標に掲げている製作側のケータイ刑事・魂はしっかりと感じました。(2時間枠のスペシャルにしたら「ケータイ刑事」らしくないですし...)途中、中だるみが無いかが心配だったが、それは無かったのは良かったのだが、今回の「解決編」では前回「混迷編」の終わりがダブっているというように尺が少し余ったことが課題と言えば課題でしょう。しかし、ファン・サービスの方はたっぷりとあって、よかったですね。(でも、キャリアのあるケー刑事・ファンは良いけれど、新参者はついて行けないような気がしないでもない...)

結局、今回も準備されていた入電ムービー「港区赤坂の赤坂レッドシアターで舞台公演中に連続殺人事件発生。被害者はマネージャーの横山フグ。直ちに捜査を開始せよ」も幻のものということになりましたが、4回続けて警視庁撮影班は仕事をお休みした形になったので、次回から、またもツッコミ所満載となる入電ムービーを期待します。

今回登場した歌は、主題歌とその変形(=替え歌)でしたが、これだけ色々と出てきたので、サントラ盤のリリースを早くしてもらいたい所です。(筆者が期待するのは「」からの完全版という形です。)でも「」の主題歌である『明日吹く風』のリリースも無いことを考えたらいつになることやら...

今回の海ちゃんCMは、第8のバージョンとなる「事件現場編」でした。(「舞台・案内編Version3」ではありませんでした。→DoCoMoの「基本使用料半額」の宣伝になっていたものの、テロップなどはありませんでした。→台詞を変えたら地上波放送やBS-iの再放送でも流しても問題ないでしょうが、やはりそれはないでしょうね。15秒更に喰われちゃいますし...)ある事件現場、捜査が行われているところにやってきた海ちゃん。現場にあった物証(ハンガー)を目にした海ちゃんは「謎は解けたよ、ワトソンくん」(ここで1分のCM)物証の側にいる海ちゃんは「ハンガー、9(きゅう)、ハンガーきゅ、半額」と説明すると「基本使用料、いきなり半額です」(でも、DoCoMoの文字をはじめ、このサービス名のテロップの類、携帯電話も全く出ませんでした。→CMということでは失格ですが、ちゃんの笑顔を見ることが出来るということでは合格です。)

舞台が8~11話ということだったけど、いずれ発売される「銭形海 DVD-BOX」では1~4話、5~8話、9~13話という形で各DISCに収録されるでしょうから、4話連続の舞台が1枚のDISCに収録されないということになりそうですね...(筆者は、舞台の4話を1枚のDISCに保存するようにしますけど...)

 

 ↓これまでにリリースされている「ケータイ刑事」のサントラ盤

ケータイ刑事 THE MOVIE バベルの塔の秘密~銭形姉妹への挑戦状+TVシリーズ オリジナル・サウンドトラック

ケータイ刑事 THE MOVIE バベルの塔の秘密~銭形姉妹への挑戦状+TVシリーズ オリジナル・サウンドトラック

  • アーティスト: サントラ, ナミ&チヨ
  • 出版社/メーカー: ヤマハミュージックコミュニケーションズ
  • 発売日: 2006/02/01
  • メディア: CD

ケータイ刑事 THE MOVIE2 オリジナル・サウンドトラック・アルバム

ケータイ刑事 THE MOVIE2 オリジナル・サウンドトラック・アルバム

  • アーティスト: 小出早織/松崎しげる
  • 出版社/メーカー: BS-i
  • 発売日: 2007/02/28
  • メディア: CD

↓やっぱり公開収録(泪・1st.9話)がベースですね。

ケータイ刑事 銭形泪 DVD-BOX I

ケータイ刑事 銭形泪 DVD-BOX I

  • 出版社/メーカー: ハピネット・ピクチャーズ
  • 発売日: 2004/10/22
  • メディア: DVD

↓「ロー・テク」(これはアイデアの勝負と言うことでもある)ということで...

楽して、儲ける!―発想と差別化でローテクでも勝てる!未来工業・山田昭男の型破り経営論!

楽して、儲ける!―発想と差別化でローテクでも勝てる!未来工業・山田昭男の型破り経営論!

  • 作者: 山田 昭男
  • 出版社/メーカー: 中経出版
  • 発売日: 2004/03
  • メディア: 単行本

松下の省エネモータ開発物語―ローテクイノベーションが地球を救う

松下の省エネモータ開発物語―ローテクイノベーションが地球を救う

  • 作者: 宮本 郁夫, 本田 幸夫
  • 出版社/メーカー: オーム社
  • 発売日: 2007/09
  • メディア: 単行本

ローテクの最先端は実はハイテクよりずっとスゴイんです。

ローテクの最先端は実はハイテクよりずっとスゴイんです。

  • 作者: 赤池 学
  • 出版社/メーカー: ウェッジ
  • 発売日: 2000/10
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)

小さくても長続きする逆バリ商売のすすめ―手づくり・ローテクにこそ勝機がある!

小さくても長続きする逆バリ商売のすすめ―手づくり・ローテクにこそ勝機がある!

  • 作者: 朝霧 幸嘉, 吉村 克己
  • 出版社/メーカー: ダイヤモンド社
  • 発売日: 2006/02
  • メディア: 単行本

↓「カーテン・コール」ということで(追加です)

森光子―汗と涙のカーテンコール

森光子―汗と涙のカーテンコール

  • 作者: 杉本 禮
  • 出版社/メーカー: テーミス
  • 発売日: 2006/01
  • メディア: 単行本

カーテンコール

カーテンコール

  • 作者: 黒井 千次
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2007/04/13
  • メディア: 単行本
カーテンコール

カーテンコール

  • 出版社/メーカー: バップ
  • 発売日: 2006/06/21
  • メディア: DVD

↓参考まで

「蛍光ペン」で英語が読める!

「蛍光ペン」で英語が読める!

  • 作者: かんべ やすひろ
  • 出版社/メーカー: 研究社
  • 発売日: 2006/11/25
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)

図解 光触媒のすべて

図解 光触媒のすべて

  • 作者: 橋本 和仁, 藤嶋 昭
  • 出版社/メーカー: 工業調査会
  • 発売日: 2003/10
  • メディア: 単行本

蛍光・りん光分析法

  • 作者: 西川 泰治, 平木 敬三
  • 出版社/メーカー: 共立出版
  • 発売日: 1984/11
  • メディア: 単行本

差別事件―その怖るべき人権蹂躙 (1980年)

  • 作者:
  • 出版社/メーカー: 文理閣
  • 発売日: 1980/02
  • メディア: -
嘘つきの挽歌(ブルース)―芸名ジャパン国の悪魔たち

嘘つきの挽歌(ブルース)―芸名ジャパン国の悪魔たち

  • 作者: 恒河者 櫂
  • 出版社/メーカー: 新風舎
  • 発売日: 2005/04
  • メディア: 単行本

↓おまけ(悪用したらダメですよ)

手錠

手錠

  • 出版社/メーカー: アイコ
  • メディア: おもちゃ&ホビー

ヒンジタイプ手錠SV

ヒンジタイプ手錠SV

  • 出版社/メーカー: セキトー
  • メディア: おもちゃ&ホビー


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