「関東シリーズ」(その2) [映画(邦画)]
懐かしの邦画ヒーローの第13弾として取り上げている「関東」シリーズですが、2回目の今回は東映製作シリーズ(全5作)の中から、1965年製作の第2作と第3作の2本です。
シリーズ第2作「関東やくざ者」
作品データを記しておくと、1965年の東映京都の作品で、時間は90分である。原案は梶原賢三、監督は小沢茂弘、脚本は小沢茂弘、撮影は山岸長樹、美術は川島泰三、音楽は菊池俊輔である。そして出演は、鶴田浩二、村田英雄、丹波哲郎、藤純子、山本麟一、大木実、曽根晴美、待田京介、二宮ゆき子、三島ゆり子、原泉、内田朝雄、加賀邦男、遠藤辰雄、北島三郎、山城新伍、汐路章、藤山寛美、たちである。
物語は大正7年、富山県で起こった米騒動が全国に波及し、内閣が倒れ、新たに民友党内閣が成立する。そんな中、宇都宮の土建業・大谷組は、民友党の黒幕と手を結んで、好景気に沸く海運業界の大日本郵船の乗っ取りを目論む関東桜会と対立する。何とか乗っ取りを阻止しようとする大谷組の組長だったが、暴漢に襲われる。で、大谷組と関東桜会とが対決することになる...
なかなかスリリングな展開で物語が進んで行くが、時代が大正期ということもあって、陰謀の手口がまた時代のイメージにピッタリである。(現代でも、やり方は違うものの、同じようなことが起こっているのでしょうね...)
シリーズ第3作「関東破門状」
作品データを記しておくと、1965年の東映京都の作品で、時間は90分である。原案は石本久吉、監督と脚本は小沢茂弘、撮影は吉田貞次、美術は川島泰三、音楽は菊池俊輔である。そして出演は、鶴田浩二、藤純子、志村喬、村田英雄、田村高廣、三島ゆり子、大木実、高森和子、京山幸枝若、明石恭子、たちである。
物語は大正末期となる。関東梅島会の総長・梅島甚兵衛は、震災で焼けた吉原遊廓に代わって発展する亀の井の治安を守るために、南を黒田一家、北を竹内一家に二分して、それぞれの縄張りを治めさせることにした、が、亀の井の独占を狙う竹内一家は黒田を襲い、更に、あの手この手と揺さぶりを掛ける。更に、黒田組の小頭・弥三郎は罠に落ちて組を破門させられる。竹内一家は更に亀の井の独占を進めていき、邪魔者を消していき、土地を買い漁る。それを知った弥三郎が遂に竹内一家に殴りこみをかけるが...
物語の展開は任侠映画ではお馴染みのパターンである。政治家と連むというのは、今も昔も全く変わらないということですね。
↓本作は現時点でソフトがリリースされていないので、今回は主演・鶴田浩二のCDをいくつかピックアップしておきます。
- アーティスト: 鶴田浩二, ビクター・オーケストラ, 吉田正, 宮川哲夫, 東次郎, 藤田まさと, 小口太郎, 村岡昊, 佐伯孝夫, 木賊大次郎, 島田磬也
- 出版社/メーカー: ビクターエンタテインメント
- 発売日: 2005/09/22
- メディア: CD
「ONLY YOU」('94) [映画(洋画)]
表題の作品は1994年のアメリカ映画「オンリー・ユー」である。先に記した1991年のA.マッカーシー主演作と同名タイトルであり、こちらもラブ・ストーリーであるが、リメイクでも何でもなく、全く関係ない作品である。
作品データを記しておくと、時間は108分、監督はノーマン・ジュイソン、脚本はダイアナ・ドレイク、撮影はスヴェン・ニクヴィスト、音楽はレイチェル・ポートマンである。そして出演は、マリサ・トメイ、ロバート・ダウニー・Jr.、ボニー・ハント、ヨアキム・デ・アルメイダ、フィッシャー・スティーヴンス、ビリー・ゼイン、たちである。
物語はロマンティックなラブ・ストーリーであって、舞台はローマである。ピッツバーグの教師・フェイスは、子供の頃の占いゲームとジプシーの占い師に告げられた「運命の人」の存在を今も信じているロマンチストな女性だった。が、そんな彼女も青年医師との結婚が間近になっていた。そんな所に婚約者の友人と名乗る男から電話が入り、「運命の人」の名前・デイモン・ブラッドリーを聴いて驚く。で、ウェティング・ドレスのままデイモンの旅行先のイタリアへ旅立つ。ベニスに入ったが、ひと足遅れで会えず、ローマでデイモンと名乗る男と対面し、気を失う。だが、男は自分の名はデイモンではなくてピーターと告白する。彼はフェイスへ一目惚れして嘘をついたのだった。傷心のフェイスは帰国を決意するが、今やフェイスのことが好きで好きで惚れているピーターは必死でなだめ、本物のデイモンがいる場所を捜し当てたと言って、フェイスはそのリゾート地に向かったが...
心底惚れた女性を得るために仕組んだ嘘から、本当の愛を突き止めていくヒロインの姿は、ありがちな物語ではあるが、とてもロマンティックである。また、イタリアの観光ガイドのような風景も本作の見所の一つになっている。時にはこのようなロマンスに浸るのも良いですね。
えっ?トミーじゃなくてマツが登場! [ケータイ刑事]
11月も終わりに近づき、12/29(土)で「銭形海」が終わりではなく、しかも「さよなら五代さん! ~恐怖の神経ガス殺人事件」ということなので、新年からはシリーズ初の「サード・シリーズ」に突入するのは確実で、まもなく発表されると思っていたら、それが発表された。が、なんと相棒はマツ(松山さん)ということでした。→「海・2nd.8話」で岡野さんが復帰するのでは、というような伏線を張っていたので、「3rd.」は岡野さんで、4月からの「4th.」にマツが登場すると思っていただけに、ちょっと驚きました。→やっぱり、(良い意味で)期待を裏切ってくれる「ケータイ刑事」ですね。
TVシリーズにはマツは初登場ということになり、銭形の相棒としては五代さん、高村さん、岡野さんに続いて4人目になる。(既に「M2」に登場していたので、いずれはTVシリーズにも登場すると思っていましたけど...)ただ、心配なのは、五代さんとキャラが被っている所がちょっとあるだけに、どういう違いを出すのかが見物でしょうね。おそらく、「カン」に頼るという所を強調するものと思います。そして、五代さんの言う「刑事の価値は履き潰した靴の数で決まる」というのを完全否定するでしょうね。
ところで、「3rd.」でマツが登場ということになると、岡野さんもやっぱり登場ということになって、4月からはシリーズ最長となる4クール目に突入して「海・4th.」となって、そこで岡野さんの復帰となるのも確実でしょうね。→こうなると、「M3」は早くても2008年秋、普通に考えたら2009年春ということになっちゃうのでしょうね。そして7代目(分家・3女)は早くても2009年正月から、「恋日」が3クール入るのが妥当でしょうから、2009年4月からのスタートということになりそうな気がします。
兎に角、海・マツという新コンビも楽しみです。放送は1/5からです。
↓松山さん登場作品は現時点ではこれのみです。
ケータイ刑事 THE MOVIE2 石川五右衛門一族の陰謀~決闘!ゴルゴダの森 プレミアム・エディション
- 出版社/メーカー: Happinet(SB)(D)
- 発売日: 2007/08/24
- メディア: DVD
ケータイ刑事 THE MOVIE2 石川五右衛門一族の陰謀〜決闘!ゴルゴダの森 スタンダード・エディション
- 出版社/メーカー: Happinet(SB)(D)
- 発売日: 2007/08/24
- メディア: DVD
ケータイ刑事 THE MOVIE2 オリジナル・サウンドトラック・アルバム
- アーティスト: サントラ
- 出版社/メーカー: BS-i
- 発売日: 2007/02/28
- メディア: CD
BEST HIT USA 2007[2007/11/27] [音楽(etc.)]
いつものように、一番早い放送となる火曜日夜のBS朝日での放送において、「TIME MACHINE」のコーナーの情報を中心にON AIR曲と共に記します。今回のON AIR曲はタイトルが短いものが多かったという特徴があったのが面白い所でした。
最初は、「52年のロックの歴史の中で最もお金を稼いだ人の曲を」ということで、1976年のシアトルでのライブで、WINGSの『JET』でスタートしました。(やっぱり、マッカートニーだったんですよね、最も稼いだというのは。→納得できます。)
続く話題のアーティストを紹介する「HOT MENU」のコーナー(久しぶりにこのコーナーがありました。)はWYCLEF JEANが取り上げられて、WYCLEF JEAN featuring AKON, LIL WAYNE, and introducing NIIAの『Sweetest Girl [Dollar Bill]』がON AIRされました。(ここでも「お金の話」ということで、最初に繋がっていました。)そして「COUNTDOWN USA」の20位から11位までの発表へ。
CMを挟んでの「STAR OF THE WEEK」のコーナーはCHRIS BROWNでした。インタヴューではあるバム「EXCLUSIVE」、シングル『Kiss Kiss』に付いて語り、ON AIR曲はそのシングルである『Kiss Kiss』でした。曲の後のインタヴューでは、映画出演のことを語っていました。これに続いては「C/D USA」の10位から4位までの発表で、今回は最新のTRIPLE AのチャートのTOP 10も紹介されました。
CMを挟んでから「TIME MACHINE」のコーナーとなり、今回の「TIME MACHINE」のコーナーは、11/27ということで、以下の5件が紹介されました。
1967年:BEATLESがシングル『Hello Goodbye』とアルバム「MAGICAL MYSTERY TOUR」を同時発売する(どちらも全米1位を獲得している。シングルは3週連続1位、アルバムは8週連続1位)、1969年:ROLLING STONESがニューヨーク・マディソン・スクエアー・ガーデンでライブ録音を行う。これはデッカ・レコードでの最後のアルバム「GET YER YA-YA'S OUT!」として発売される、1970年:GEORGE HARRISONが初の3枚組ソロ・アルバム「ALL THINGS MUST PASS」を発売(3枚組なのに大ヒットして、7週連続全米1位を獲得している)、1982年:LIONEL RICHIEの『Truly』が全米No.1を獲得。(この曲は2週連続1位を獲得し、1983年のBillboard年間シングル・チャートでは47位にランクインしている。→この時期のヒット曲は、年度が切り替わるということで、年間チャートでは低くなってしまうのですよね...)、2003年:ROLLING STONESが2002年に行った「40 LICKS WORLD TOUR」で興行収入が1億7500万ドルを稼ぎ、又、1989年~2002年の間のアルバム・セールスやツアーで10億ドルを稼いだと発表された。
また、11/27が誕生日のアーティストとして紹介されたのは以下の3人でした。AL JACKSON(1935年生まれ、享年24歳)、JIMI HENDRIX(1942年生まれ、享年27歳)、TWISTA(1973年生まれ)。
このコーナーからのON AIR曲は、AL JACKSONの名前が出たことから、彼が在籍していたグループであるBOOKER T. & THE MG'Sの2003年のライブで『Green Onions』がON AIRされました。(この曲は有名な曲ですから、だれでも一度は耳にしたことがあるでしょうね。)
そして「C/D USA」のTOP 3の発表があり、ラストのリクエストのコーナーは、1982年のLIONEL RICHIEの『Truly』でした。「TIME MACHINE」のコーナーで紹介された曲がそちらではなくてリクエストのコーナーで流れるというのは珍しいことであるが、この曲はたっぷりと聴かせてくれる名曲ですから、ON AIRしてくれるのは大歓迎です。本当にじっくりと聴かせてくれる良い曲ですね。
次回は、EPGの番組情報によると、もはや現在のポップスシーンにおいて欠かすことのできない重要人物、T-PAINが番組初登場!ということです。
ポール・マッカートニー・アンソロジー 1970-2005 (初回生産限定特別価格)
- 出版社/メーカー: WARNER MUSIC JAPAN(WP)(D)
- 発売日: 2007/11/14
- メディア: DVD
Carnival II: Memoirs of an Immigrant
- アーティスト: Wyclef Jean
- 出版社/メーカー: Sony
- 発売日: 2007/12/04
- メディア: CD
PRINCE『LOVESEXY』 [音楽(洋楽)]
表題のアルバムは1988年に発表された殿下の10枚目のアルバムである。(2枚のサントラ盤があるため、スタジオ収録の彼のアルバムとしたら8枚目ということになる。)ゴールドディスクは獲得しているが、前作などと比べるとセールスの方は苦戦して、Billboardのチャートでも最高位11位、1988年の年間アルバム・チャートでは100位にランクインという結果に終わった。尚、イギリスでは1位を獲得している。とにかく、ジャケットのことで色々と騒ぎになったということで強烈な印象が残っているアルバムである。
収録曲は以下の全9曲である。『Eye No』『Alphabet St.』『Glam Slam』『Anna Stesia』『Dance On』『Love Sexy』『When 2 R In Love』『I Wish U Heaven』『Positivity』。
この中からは、『Alphabet St.』がシングル・カットされて、アメリカ・Billboardでは最高位8位を記録するヒットとなっている。また、イギリスでは最高位9位を記録している。また、イギリスだけのシングル・カット曲として『Glam Slam』(最高位29位)と『I Wish U Heaven』(最高位24位)もリリースされている。
本アルバムの特徴は全9曲に曲間が無く、1つの曲の様になっているということである。(約45分のノンストップとなっている。)→アナログ(LP)の時代でもこういうことは可能であったが、20分強が普通で、長くても30分が良い所である。45分となると、やっぱりCDだから出来ることである。
よって、収録曲は9曲と言っても、9つの楽章からなる1曲という感じとなる。で、それが並の音楽ではなくて全く次元が違うファンキーで、ポップで、サイケな所からスケールの大きな壮大な殿下の世界を完成させている。兎に角、45分という時間、たっぷりと殿下の世界に浸ることが出来る。(ということもあって、本アルバムからのお薦め曲は1つの曲ということになるので、わざわざ記すことはしない。)
色々な聴き方をすることも出来るが、やっぱり全体を通してじっくりと聴くべきアルバムである。そして、殿下のサウンドを楽しみましょう!