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JULIAN LENNON『VALOTTE』 [音楽(洋楽)]

表題のアルバムは1984年にリリースされたもので、彼の1st.アルバムである。父・JOHNの死からまだ4年弱ということもあって注目されてヒットを記録したアルバムであるが、綺麗なメロディの曲も注目され、1985年のBillboard年間アルバム・チャートでは30位、レギュラー・チャートでは最高位17位を記録するヒットとなり、デヴュー・アルバムとしたら大成功を収めることになった。サウンドの方は、父であるJOHN LENNON譲りのボーカルをたっぷりと聴かせてくれるものであり、ハートフルで優しいメロディに乗せて歌い上げている。ということで、聴き入ってしまう優しいものである。(この辺りはやはり父親の血が流れているということですね。)また、本アルバムからは4曲がシングル・カットされてヒットを記録したが、この中の2曲が1985年のBillboard年間シングルチャートで77位と78位に並ぶという珍しいことになっている。(年間チャートで同一年に複数曲がランクインするのは珍しいことではないが、2曲が続いた順位となると珍しい。しかも、これが上位ではなく70位台となると、よくぞこんなことが起こった、となる。)で、77位が『Too Late For Goodbyes』(レギュラー・チャートの最高位は5位)、78位が『Valotte』(レギュラー・チャートの最高位は9位)である。(また、シングル・カットされた残り2曲は『Say You're Wrong』と『Jesse』である。)

収録されているのは全10曲であり、以下の通りである。『Valotte』『O.K. For You』『On The Phone』『Space』『Well I Don't Know』『Too Late For Goodbyes』『Lonely』『Say You're Wrong』『Jesse』『Let Me Be』。全体的にバラード調のたっぷりと聴かせる曲が中心であるが、その中からテンポの良い曲として『Jesse』は、本アルバムの中では異彩を放っているように感じるが、緩急を付けるということからもこの一曲があるだけでアルバムとしてのスケールが大きくなる。この曲以外では、シングル・ヒットを記録した『Valotte』が秀逸であり、聴き惚れるバラード・ナンバーである。

本アルバムのプロデューサーがBILLY JOELの数々の名盤を担当したフィル・ラモーンということで、何となくBILLY JOELが発表した'70'sの名盤が思い出されるが、本作は'80'sに残した聴かせるボーカル・アルバムとして、間違いなく歴史に残るものであり、そういう所にフィルの名前が絡んでいたり、JOHNが父親というJULIANの1st.アルバムであるなど、面白みがある所でもある。父・JOHNの最後のアルバム「DOUBLE FANTASY」に続いてピックアップしたが、この2枚はじっくりと聴いてもらいたいところである。

 

Valotte

Valotte

  • アーティスト: Julian Lennon
  • 出版社/メーカー: Atlantic
  • 発売日: 1990/10/25
  • メディア: CD


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JOHN LENNON『DOUBLE FANTASY』 [音楽(洋楽)]

表題のアルバムは1980年11月にリリースされたものであり、本アルバムのリリースから一ヶ月もたたないうちにJOHNは凶弾に倒れてしまった。ということで、絵年ぶりに音楽活動に戻ったのに、悲しいことに彼のラスト・アルバムとなってしまった。ということで、衝撃の死ということもあって、本アルバムは1980年の最終週でBillboard誌で全米1位の座に就き、そこから8週間1位の座に居続けることになり、1981年のBillboard年間アルバム・チャートでも2位になる大ヒットを記録した。また、シングル・カットされた曲も大ヒットを記録して、本アルバムからは3曲のシングルが1981年のBillboard年間チャートにランクインしている。(『(Just Like) Starting Over』が4位(レギュラー・チャートでは5週連続1位)、『Watching The Wheels』が86位(レギュラー・チャートでは最高位10位)、『Woman』が21位(レギュラー・チャートでは最高位2位)である。)また、年間TOP 100には入っていないが、『Beautiful Boys』もシングル・カットされてヒットを記録している。

本アルバムに収録されているのは次の17曲(ボーナス・トラックを含む)であるが、これらが再出発をしようとしたJOHNのラスト・アルバムになってしまうとは、残念でならない... 収録曲は順に、『(Just Like) Starting Over』『Kiss, Kiss, Kiss』『Cleanup Time』『Give Me Something』『I'm Losing You』『I'm Moving On』『Beautiful Boy(Darling Boy)』『Watching The Wheels』『Yes, I'm Your Angel』『Woman』『Beautiful Boys』『Dear Yoko』『Every Man Has A Woman Who Loves Him』『Hard Times Are Over』『Help Me To Help Myself』『Walking On Thin Ice』『Central Park Stroll(Dialogue)』である。(後ろの3曲と『Beautiful Boy(Darling Boy)』がボーナス・トラックであり、オリジナル・アルバムでは全13曲だった。)

とにかく、いずれの曲もが優しい曲で、ハートフルで心温まる曲であり、どの曲をお薦めということは言わない。(これを言おうとしたら、やはり全部と言うことになってしまうためである...)尚、CMソングで使われている『Woman』も本アルバムの収録曲であるが、CMの短い時間ではやはりその良さは完全には伝わってこない。ということもあって、必ず聴いて欲しいアルバムです。それにしても、あの日から四半世紀以上が流れてしまいましたが、「名曲はいつの時代でも名曲だ」ということを強く感じさせてくれるアルバムである。

 

Double Fantasy

Double Fantasy

  • アーティスト: John Lennon
  • 出版社/メーカー: Capitol
  • 発売日: 2000/10/10
  • メディア: CD


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JOURNEY『DEPARTURE』 [音楽(洋楽)]

表題のアルバムは1980年にリリースされたものであり、アメリカン・ロックを代表するバンドに成長した彼らが放ったスマッシュ・ヒット・アルバムである。本作は1980年のBillboard年間アルバム・チャートでは34位、レギュラー・チャートでは最高位8位を記録している。'80'sになり、新たな時代を迎えることになったが、まさにそんな新しい時代にふさわしいサウンドを聴かせてくれている。そして、S.ペリーのボーカルが冴えていて、ソウルフルな彼のボーカルは「アメリカン・ロック演歌」と言われるようになるが、そのきっかけにもなったアルバムである。また、この時期になると、'70's終盤の世界的ディスコ・ブームの嵐も収まる中で、イギリス勢の新たなサウンドが台頭(「第二次ブリティッシュ・インベージョン」)し、アメリカ勢は一時的に小さくなっていたが、そんな時期のアメリカを代表するバンドとして気を吐いていたのが本アルバムをリリースした彼らでもあった。

収録されているのは以下の12曲。順に、『Any Way You Want It』『Walks Like A Lady』『Someday Soon』『People And Places』『Precious Time』『Where Were You』『I'm Cryin'』『Line Of Fire』『Departure』『Good Morning Girl』『Stay Awhile』『Homemade Love』である。最初の『Any Way You Want It』からパワフルでエネルギッシュなサウンドを展開していて、一気に引き込まれると、キャッチーなメロディと、S.ペリーのソウルフルてせ伸びのあるボーカル、N.ショーンのギター・テクニックといい、まさにロックの王道を行くものである。(ということで、全曲お薦めです。)

また、ジャケットの方も、前作「EVOLUTION」では宇宙に飛び出した所というものだったが、本作では宇宙を飛んでいるというものになり、こちらの点でも更に飛躍した所をアピールしていて、嬉しく感じるところである。(でも、CDのジャケットでは小さすぎて、LPのジャケットで感じた感動はどうしても得られない...)

ロック・アルバムとしたら、全体的に纏まりのある一枚であり、次作「ESCAPE」と更にその次のアルバム「FRONTIERS」では、完全に時代をリードするバンドになる彼らを語る上で、本アルバムは外すことの出来ない一枚であり、'80's前半のアメリカン・ロックを語る上でも必要不可欠のアルバムである。尚、本作辺りから「商業ロック」という言葉で揶揄されることのある彼らであるが、第二次ブリティッシュ・インベージョンの波に乗って次々と現れるイギリスの新勢力を向こうに回してアメリカン・ロックの牙城を守ったという功績を切り捨てることは出来ない。必ず聴いてもらいたい一枚である。

 

Departure

Departure

  • アーティスト: Journey
  • 出版社/メーカー: Sony
  • 発売日: 1996/10/15
  • メディア: CD


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