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PHIL COLLINS『NO JACKET REQUIRED』 [音楽(洋楽)]

表題のアルバムは1985年にリリースされたものであり、彼の3枚目のソロ・アルバムである。この年の彼の活躍は凄まじいものがあり、本アルバムの大ヒットの他に、別の人とのデュエット曲のヒットを放ち、1曲は全米No.1(MARILYN MARTINとのデュエットの『Separate Lives(Theme From White Nights)』・1985年の年間シングル・チャートで50位)を、もう1曲も全米2位(PHILIP BAILEYとのデュエットの『Easy Lover』・1985年の年間シングル・チャートで12位)まで上昇させるという、超人的な活躍を見せた。(本アルバムからは3清久が1985年の年間シングル・チャートのTOP 100にランクインしており、この年には都合5曲がランクインしている。)また、翌1986年にはGENESISとしてのヒットも放っている。本アルバムは、トータルでは7週間であるが、まずは4週、最初の返り咲きで2週、更に2度目の返り咲きで1週間というように、3度に渡ってBillboardのアルバム・チャートでNo.1の座を獲得している。ということもあり、年間アルバム・チャートの方は、1985年は6位、1986年は9位と、2年続けてTOP 10入りを果たしている。

収録されている曲は以下の11曲である。『Sussudio』『Only You Know And I Know』『Long Long Way To Go』『I Don't Wanna Know』『One More Night』『Don't Lose My Number』『Who Said I Would』『Doesn't Anybody Stay Together Anymore』『Inside Out』『Take Me Home』『We Said Hello, Goodbye(Don't Look Back)』。この中からは、全米No.1となった2曲である『Sussudio』(1985年の年間シングル・チャートでは45位)と『One More Night』(1985年の年間シングル・チャートでは33位)が本アルバムの目玉となっているが、この2曲は全く性格の異なる曲である。前者はダンサブルでテンポの良いものであり、ポップなダンス・チューンであるが、後者はじっくりと聴かせるバラード・ナンバーである。で、前者の路線上にある『Don't Lose My Number』もシングル・ヒットを記録して、1985年の年間シングル・チャートで64位、レギュラー・チャートでは最高位4位を記録している。更に、後者の流れの曲としても、『Take Me Home』がヒットしていて、こちらは翌1986年の年間シングル・チャートで88位、レギュラー・チャートでは最高位7位を記録している。('86年になると、GENESISとして2曲を年間シングル・チャートでTOP 100に送り込んでいる。)

ということで、まさに八面六臂の活躍を見せた彼の最盛期の作品と言うことが出来る。グループとして、またソロとして、更にはプロデューサーとしても活躍を見せた彼であるが、基本的には中盤を迎えた'80'sサウンドの王道を行くサウンドのアルバムである。'80'sポップスを語る上で、忘れることの出来ない一枚であると同時に、折り返しを迎えた'80'sであるが、'80's後半に色々と影響を与えたアルバムでもあり、'80'sサウンドを楽しむ上では欠かすことの出来ないアルバムである。

 

No Jacket Required

No Jacket Required

  • アーティスト: Phil Collins
  • 出版社/メーカー: Atlantic
  • 発売日: 1990/10/25
  • メディア: CD


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PAT BENATAR『PRECIOUS TIME』 [音楽(洋楽)]

表題のアルバムは1981年に発表された3rd.アルバムであり、全米No.1ヒットとなったアルバムである。また、彼女のアルバムの中では最高傑作と言われるだけのことはあり、ロック路線を突き進んでいる。ということで、女性ロック・シンガーとしての地位を完全に固めたアルバムでもある。また、本アルバムは1982年のBillboard年間アルバム・チャートでは48位にランクインされている。(レギュラー・チャートでは1週間だけとはいえ、1位を獲得している。)芯の通ったロック・サウンドを聴かせてくれる一枚であり、女性ロック・シンガーを語る上で、また'80's初頭を語る上では忘れることの出来ないアルバムである。

収録されている曲は以下の9曲である。『Promises In The Dark』『Fire And Ice』『Just Like Me』『Precious Time』『It's A Tuff Life』『Take It Any Way You Want It』『Evil Genius』『Hard To Believe』『Helter Skelter』。この中で注目されるのは、BEATLESの『Helter Skelter』をハードに聴かせてくれているところである。これがアルバムのラストで炸裂していることで、厚みのあるアルバムとなっている。更に、冒頭の1曲目である『Promises In The Dark』からノリノリのロックをパンチ力のあるボーカルで聴かせてくれていて、一気に聴く者を惹きつけると、シングル・ヒットを記録した『Fire And Ice』に続くところはエネルギッシュであって、パワーを感じる。また、アルバム・タイトル・ナンバーである『Precious Time』も格好良く決めてくれる一曲である。

女性ロック・シンガーは、'70'sでは今ひとつ正当な評価がされておらず、言葉は悪いが際物扱いをされていた部分があったが、そういうイメージを払拭して、女性ロック・シンガーの存在を大きくアピールして市民権を得ることにしたという功績は大きい。(まあ、本アルバムのように、芯の通った本格的なロックを奏でていれば、正当に評価されるようになるのも当たり前と言えば当たり前でしょうが...)'80'sロック(特に、女性ロック)史上に残る名盤である。

 

Precious Time

Precious Time

  • アーティスト: Pat Benatar
  • 出版社/メーカー: Chrysalis
  • 発売日: 2006/04/04
  • メディア: CD


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PAUL McCARTNEY『TUG OF WAR』 [音楽(洋楽)]

表題のアルバムは1982年に発表されたものである。が、全作から本アルバムを発表するまでには、JOHN LENNONが殺されたことに衝撃を受けたPAULの苦悩があったが、そこから脱却するのに本作のような素晴らしいアルバムを引っさげる所はPAULらしいところでもある。また、本アルバムでは、STEVIE WONDERが2曲で参加しており、有名なデュエット・ソングのヒット(全米No.1を獲得した)が出ている。(そう言えば、この当時、大物アーティストのデュエット・ソングというのがやたらと多かったですね。)ということもあって、本アルバムは大ヒットを記録して、1982年のBillboard年間アルバム・チャートでは28位にランクインしている。尚、レギュラー・チャートでは3週間にわたってNo.1の座に輝いている。

収録されているのは以下の全12曲である。『Tug Of War』『Take It Away』『Somebody Who Cares』『What's That You're Doing』『Here Today』『Ballroom Dancing』『The Pound Is Sinking』『Wanderlust』『Get It』『Be What You See(Link)』『Dress Me Up As A Robber』『Ebony And Ivory』。この中からは、STEVIE WONDERとのデュエットで、1982年のBillboard年間シングル・チャートで4位(7週連続全米1位に輝いた)となった『Ebony And Ivory』が名曲として忘れることが出来ないが、それ以外にも珠玉の楽曲が集まっている。(『What's That You're Doing』もS. WONDERが参加していて、とてもファンキーな一曲である。)また、シングル・カットされてBillboard誌で最高位10位を記録した『Take It Away』(1982年の年間シングル・チャートでは70位)、珠玉のバラード・ナンバーである『Wanderlust』、アルバム・タイトル・ナンバーの『Tug Of War』、その他、捨て曲が全くない見事な内容である。そして、やっぱりJOHNに捧げた曲である『Here Today』を忘れてはならない。

JOHNは伝説となって神格化されることにもなり、PAULとしては複雑な思いもあり、苦悩したが、本アルバムによってPAULもまた伝説の領域に到達することになった。本作の評価については意外と低い評価がされているのだが、本アルバムをじっくりと聴いてみると、どうしてそういう評価となるのか疑問に感じてしまう。本アルバムは、JOHNの死という衝撃の事件を乗り越えたPAULの新たな船出を飾ったものでもあり、間違いなく時代に残る名盤である。じっくりと聴き込んでもらいたいアルバムです。

 

Tug Of War

Tug Of War

  • アーティスト: Paul McCartney
  • 出版社/メーカー: EMI
  • 発売日: 1990/10/25
  • メディア: CD


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