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QUINCY JONES『THE BEST』 [音楽(洋楽)]

表題のアルバムは1982年にリリースされた彼のベスト盤である。これまでもジャズ・ミュージシャンとして活動し、プロデューサとしても大ヒットアルバムを発表していた彼が、1981年にソロ・アルバム「DUDE」を発表し、これが大ヒットを記録したことから、ベスト盤をリリースと言うことになったが、現在では完全に無視されているに等しいようなベスト盤である。

収録されているのは以下の全10曲である。『Stuff Like That』『Everything Must Change』『Body Heat』『Betcha' Wouldn't Hurt Me』『Killer Joe』『Ai No Corrida』『If I Ever Lose This Heaven』『Just Once』『I'm Gonna Miss You In The Morning』『What's Going On』。

やはり、この中からは『Ai No Corrida』ということになるのだろうが、アップテンポのディスコ調のダンス・ナンバーとしたら一級品である。また、日本ではかつてCMソングに使われたこともあってヒットをしたが、この曲、よほど反応が良いのか、その後も別のCMにも使われることになり、それを繰り返していることもあり、すっかりお馴染みの曲となっている。が、やはり「ベスト盤」という所で、『Betcha' Wouldn't Hurt Me』や『I'm Gonna Miss You In The Morning』などの秀作もしっかりと抑えてある。(まあ、当然と言えば当然でしょうが...)

アルバム「DUDE」があまりにも有名なために、ジャズ・ミュージシャンとしての彼の名前はどちらかというと隠れがちになっているが、本ベスト盤に耳を傾ければ、やはりジャジー畑で育ったということを感じることが出来る選曲があり、そういう所は以前からの彼のファンは嬉しいところである。(逆に『Ai No Corrida』から入った方には、別の彼の姿を知ることになるだろう。)虐げられているベスト盤であるが、今になってこそ、あまり彼を知らないという方の入門用と考えたらいいベスト盤だと思うのですが...

 

The Best

The Best

  • アーティスト: Quincy Jones
  • 出版社/メーカー: Galaxy
  • 発売日: 1990/10/25
  • メディア: CD


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QUEENSRYCHE『OPERATION: MINDCRIME』 [音楽(洋楽)]

表題のアルバムは1988年に発表された彼らの3rd.アルバムであり、今年(2006年)の春に18年ぶりに本作の続編が発表されたことによって再び脚光を浴びることになった伝説のコンセプト・アルバムである。本アルバムは「コンセプト・アルバムの最高傑作」と言われるが、それはあくまでもハードロック/ヘビーメタルの世界においてのことである。コンセプト・アルバムと言えば、プログレ界の巨人たちが発表した数々のコンセプト・アルバムにはやはり遠く及ばない。ストーリーを持たせたアルバムの展開は良いのだが、難点を言えば、「特にこれだ!」という絶対的に中心となる曲が無いのである。いずれの曲もが平均点以上であれが、突出した超A級作品がないのが残念なところである。(早い話、A級作品の集まり。)が、これはプログレ界の、人類の文化遺産と言うべく歴史に残る名盤(コンセプト・アルバム)の数々を聴いている筆者だからこそ「コンセプト・アルバム」と言うと必然的にハードルが高くなってしまい、「コンセプト・アルバムの最高傑作」とはとても思えない。「ハードロック/ヘビーメタル」というジャンルの世界では、確かにアルバムとしての内容もあり、クオリティも高いアルバムであり、「HR/HMのコンセプト・アルバムでは最高傑作」と言うことが出来るでしょうが...

収録されているのは以下の全15曲である。『I Remember Now』『Anarchy - X』『Revolution Calling』『Operation: Mindcrime』『Speak』『Spreading The Disease』『The Mission』『Suite Sister Mary』『The Needle Lies』『Electric Requiem』『Breaking The Silence』『I Don't Believe In Love』『Waiting For 22』『My Empty Room』『Eyes Of A Stranger』。

コンセプト・アルバムという本アルバムは、全体を通して聴いてもらいたいので、この曲がお薦め曲というのは述べないことにする。(全体を一つの物語として堪能するべきである。)パフォーマンスの点でこれぞという曲として『Revolution Calling』を挙げることにするが、この曲もアルバム全体があってこそ栄えるものである。(この曲を1曲だけ持ってきて云々というべき曲ではない。)はり、15曲の収録曲を一つのものとして捉えるべきものである。

続編(これは「やはり」という内容でした...)が発表されたことにより、改めて注目が集まった本アルバムであるが、18年の歳月がハードロック/ヘビーメタルの世界を随分と変えて閉まったということを感じさせてくれる。やはり、'80's後半という時期は、ヘビーメタルが確立して間もないこともあって、本当にエネルギッシュで野心的な秀作、傑作がたくさんあったものです。最近の映画界の「○年ぶりの続編/リメイク」というブーム(?)に乗っかって、旧作のイメージをぶちこわしてしまう駄作が多く生まれている中、彼らも今になって続編を発表するだけの価値があったのでしょうか?と疑問に思うと同時に、改めて本作のクオリティが高いことを改めて感じることになります。また、「コンセプト・アルバムはどうも...」という方には、本アルバムをパワフルでエネルギッシュなハードロック・アルバムの一つとしても楽しむのもよろしいのではないでしょうか...

 

Operation Mindcrime

  • アーティスト: Queensryche
  • 出版社/メーカー: Emi
  • 発売日: 1994/10/07
  • メディア: CD
↓ジャケ画像がないので、日本版も...
オペレーション:マインドクライム

オペレーション:マインドクライム

  • アーティスト: クイーンズライチ
  • 出版社/メーカー: 東芝EMI
  • 発売日: 2003/06/11
  • メディア: CD

↓続編はこちら

オペレーション:マインドクライムII

オペレーション:マインドクライムII

  • アーティスト: Queensryche, クイーンズライチ
  • 出版社/メーカー: ワーナーミュージック・ジャパン
  • 発売日: 2006/03/29
  • メディア: CD

 

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PEABO BRYSON『BORN TO LOVE』 [音楽(洋楽)]

表題のアルバムは1983年に発表されたアルバムである。ブラック・アダルト・コンテンポラリーということで、大人の鑑賞に堪えるハートフルなボーカル・ナンバーをたっぷりと聴かせてくれる。特に、当時はデュエット・ソングが次々とヒットを放っていた時期でもあり、彼も「優しく歌って」でお馴染みのROBERTA FLACKとデュエット曲を歌い、ヒットを放った。これまでも彼の名前は取られていたが、このヒットによってようやく日の目を受けることになり、この後の彼の活躍はご存知の通りである。本アルバムは、このデュエット曲である『Tonight, I Celebrate My Love』がヒットしたこともあり、Billboardのチャートでは最高位25位を記録している。(年間アルバム・チャートの方では、TOP 100にはランクインしていない。)

収録曲は以下の全9曲である。『Tonight, I Celebrate My Love』『Blame It On Me』『Heaven Above Me』『Born To Love』『Maybe』『I Just Came Here To Dance』『Comin' Alive』『You're Lookin' Like Love To Me』『Can We Find Love Again』。

この中からは、ROBERTA FLACKとのデュエット曲である『Tonight, I Celebrate My Love』が大ヒットを記録し、1983年のBillboard年間シングル・チャートでは96位、レギュラー・チャートでは最高位16位を記録している。優しいメロディに乗せて、PEABOとROBERTAがじっくりと聴かせてくれる。

この他にも本アルバムからは『You're Lookin' Like Love To Me』がシングル・カットされてBillboardのシングル・チャートで最高位58位を記録している。(が、最高位がこの位置では、年間シングル・チャートのTOP 100には到底ランクインできない。)これも彼のボーカルを堪能できるいい曲です。この方には、アルバム・タイトル・ナンバーである『Born To Love』と『ラストを飾るCan We Find Love Again』をお薦め曲として記しておく。

本アルバム発表時の彼は、キャリアもそこそこあり、それなりのヒットを放ってはいたものの、まだビッグと呼べるには至っていない状態であったが、いよいよ大物として浮上するきっかけになったのは本アルバムのヒットである。この後の彼の発表した数々の名ボーカル・ソングを耳にしたことがある方は、本アルバムであれば、特に抵抗感無く聴き入ることが出来るでしょう。じっくりと聴き込んでもらいたいアルバムである。

 

Born to Love

Born to Love

  • アーティスト: Peabo Bryson, Roberta Flack
  • 出版社/メーカー: Alex
  • 発売日: 1994/11/28
  • メディア: CD


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