LAKESIDE『FANTASTIC VOYAGE』 [音楽(洋楽)]
表題のアルバムは、1980年に発表されたものである。ファンキーなサウンドを展開していて、ノリが良いアルバムである。時期的には、世界的なディスコ・サウンドのブームが幕を引き、第二次ブリティッシュ・インベージョンによって'70'sのムーブメントであるパンクも否定された新しいサウンドがわき起こっていた時期であったが、彼らは時分たちのサウンドを追求して、'80'sという時代にも'70'sのテイスト、ファンキーなサウンド(黒人グループらしく、'70'sに脚光を浴びたブラック・ソウル・ミュージック)を展開し、ヒットを放つことになった。(この辺りは'60'sも終わる頃に結成した10年選手の意地もあったと言うことです。)で、本アルバムはヒットを記録して、1981年のBillboard年間アルバム・チャートでは50位にランクインし、レギュラー・チャートでは最高位16位を獲得した。
収録されているのは以下の全7曲である。『Fantastic Voyage』『Your Love Is On The One』『I Need You』『Strung Out』『Say Yes』『Eveready Man』『I Love Everything You Do/Say Yes (Reprise)』。
この中からは、『Fantastic Voyage』『Your Love Is On The One』の2曲がシングル・カットされてヒットを記録しているが、Billboardの年間シングル・チャートのTOP 100にランクインする所までは行かなかった。が、この2曲は当時の流行りのサウンドでもあり、元気が出るものである。(が、ちょっと時代の本流からはずれた感じがするのもまた良いところです。)
このあと、'80'sサウンドは、ファンキーな所に行くのではなく、シンセサイザーと融合したエレクトリック・サウンドが中心になっていくが、彼らのヒットは'80'sの初頭ならではとも言えることで、こういうサウンドも「'80'sサウンド」と言うことで、本当に幅が広いのが'80'sでもあり、楽しくなるところである。少なくとも「'80'sサウンドのファン」と言う方は、チェックしておかなければならないグループの一つである。また、'70'sに彼らのサウンドを楽しんだという方には、「'80'sになってもよろしく」という挨拶代わりのアルバムということで、嬉しい贈り物になりました。
LYNYRD SKYNYRD『GOLD AND PLATINUM』 [音楽(洋楽)]
表題のアルバムは、1979年にリリースされた2枚組(当然、LPです。)のベスト・アルバムである。タイトルは、アメリカにおいて、「ゴールド・ディスク」と「プラチナ・ディスク」を獲得した曲を集めたという意味であり、「THE BEST OF」などという芸のないタイトルとは違っていて、筆者としたら結構気に入っているタイトルである。「ゴールド/プラチナ・ディスク」と言ったら、ある程度の大きなヒットということになるから、格が違ってきますし...)ということで、ここに収録されている曲はお馴染みの曲と言うことになる。で、本アルバムは1980年のBillboard年間アルバム・チャートでは30位に、レギュラー・チャートでは最高位12位を獲得するヒットとなっている。
CDでも2枚組という構成になっているのは時間の関係でもあるが、それぞれのDISCでは、もう少しずつ曲を入れて欲しくなるのが正直なところであるが、これはLP時代の構成がベースであるので、仕方のないところでもある。(もう少し曲数を減らせば、1枚のDISCに纏まるが、LP時代のアルバムから曲を削るというのも暴挙でしかないし...)
収録されているのは以下の全16曲であり、それらがDISC 1と2に8曲ずつ収録されている。DISC 1の収録曲は以下の通り。『Down South Jukin'』『Saturday Night Special』『Gimme Three Steps』『What's Your Name?』『You Got That Right』『Gimme Back My Bullets』『Sweet Home Alabama』『Free Bird』。続いてDISC 2の収録曲は以下の通りである。『That Smell』『On The Hunt』『I Ain't The One』『Whiskey Rock-A-Roller』『Simple Man』『I Know A Little』『Tuesday's Gone』『Comin' Home』。
これだけ充実した曲が集まっていると、感涙ものであり、どの曲がお薦めとか、これが良い、ということは言えなくなってしまう。(どの曲も捨てがたいということになる。→こうなると、個人の好みの世界と言うことになる。)とにかく、彼らのサウンドをたっぷりと堪能するだけである。
彼らのオリジナル・アルバムを持っている者にとっても、こういう選曲というのはありがたいところである。また、これから彼らを聴こうという方にも、本ベスト盤は彼らのヒット曲を知ることにもなるので、一押しということになる。じっくりと彼らのサウンドを堪能しましょう!
↓ジャケット違い
↓ジャケット違い
LINDA RONSTADT『MAD LOVE』 [音楽(洋楽)]
表題のアルバムは1980年に発表されたものであり、とてもポップなサウンドを聴かせてくれるアルバムである。ジャジーなアルバムを発表したり、ポップなアルバムを発表したりと、実に幅が広いところを見せている彼女であるが、本アルバムではエルビス・コステロやマーク・ゴールデンバーグの曲を取り上げたということで、これもまた大いに注目されるアルバムである。(まあ、本当に上手い人は、ジャンルに関係なく良いものを発表するものです。)そんなこともあってか、本アルバムは、Billboardの1980年の年間アルバム・チャートでは27位、レギュラー・チャートでは最高位3位を記録する大ヒットなった。
収録されているのは以下の全10曲である。『Mad Love』『Party Girl』『How Do I Make You』『I Can't Let Go』『Hurt So Bad』『Look Out For My Love』『Cost Of Love』『Justine』『Girls Talk』『Talking In The Dark』。
この中からは2曲がシングル・ヒットを記録していて、『How Do I Make You』がBillboardのシングル・チャートで最高位10位、1980年の年間シングル・チャートで68位、『Hurt So Bad』がレギュラー・チャートで最高位8位、同年の年間シングル・チャートで78位にランクインしている。
筆者のお薦め曲は、『Mad Love』『How Do I Make You』『I Can't Let Go』『Girls Talk』『Talking In The Dark』というところをピックアップしておくが、本アルバムでは彼女自身がとても楽しんでいると言うことがヒシヒシと伝わってきて、聴いていても楽しくなってくるものであり、こういうアルバムはじっくりと聴き込むのではなく、楽しんで聴こうという気にさせてくれる。
LINDA RONSTADTと言えばジャジーなアルバムということが頭にある方にとったら、たょっと驚くサウンドであるが、彼女はこういう所があるからこそ幅広く支持されているのである。ポップス・ファンがジャジー名世界に足を踏み入れていくのには彼女はピッタリというアーティストでもあるので、本アルバムを窓口にして、聴く音楽の幅を広げてもらいたいところである。