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「ZELIG」 [映画(洋画)]

表題の作品は1983年の映画「カメレオンマン」である。芸術家ということで名前が知れ渡っているウディ・アレンがまたもちょっと変わった作品を作り上げているのだが、本作は記録フィルムを用いてドキュメンタリー形式で綴ったものである。ということで、歴史上の人物(ベーブ・ルースやヒトラーなど)との共演(?)が実現していて、ちょっと面白いところである。また、モノクロ作品ということで、これも違和感なく受け入れられる。

映画データを記しておくと、製作はロバート・グリーンハットとマイケル・ペイサー、監督と脚本はウディ・アレン、撮影はゴードン・ウィリス、衣装デザインはサント・ロカスト、音楽はディック・ハイマンである。(撮影と衣装デザインは、共に受賞とはならなかったものの、アカデミー賞にノミネートされた。)そして出演は、ウディ・アレン、ミア・ファロー、ギャレット・ブラウン、デボラ・ラッシュ、ステファニー・ファロー、ウィル・ホルト、アリス・ビアズレーたちである。(ウディ作品ではお馴染みの顔がしっかりと出ています。)

カメレオンの様に、周囲の環境に反応して、人種国籍を問わずあらゆる人間に変身してしまうという特異体質の男・レナード・ゼリグ。そんな彼が巻き起こす様をドキュメンタリー・タッチで描いたウディ・アレンの持ち味が出ているコメディ作品である。

やはりコメディ作品ということで、日本では評価が低いのか、DVD化もされていないのだが、本作では歴史上の人物のフィルムに合成することで共演するという形を採っているため、フィクションであるもの我利が一瞬現実のことではないか?と錯覚するだけの説得力があり、なかなか面白いんですけどねぇ。もっと高く評価されていいと思うんですが...(以前、LaserDiscではソフト化されていたが、こうして考えると、LaserDiscって凄い作品までリリースしていたということが分かります。現在では、一応プレーヤーは発売されてはいるものの、絶滅間近という状況ですね...)

とにかく、ドキュメンタリー・タッチで描いた作品というのは多数あるが、本作に及ぶものはない。また、ウディ・アレンのことだから、コメディと言ってもブラックな所が前面に出ているのは当然であるが、彼のセンスも変わっていないということで、彼の作品を何か見たことがあれば、安心して見ることが出来る作品である。ちょっと知的なところのあるコメディというのは、色々と心をくすぐってくれますよ。

 

↓DVDではなくビデオです。
カメレオンマン

  • 出版社/メーカー: ワーナー・ホーム・ビデオ
  • 発売日: 1987/01/30
  • メディア: ビデオ

↓参考まで

ウディ・アレン映画の中の人生

ウディ・アレン映画の中の人生

  • 作者: リチャード・シッケル
  • 出版社/メーカー: エスクアイア マガジン ジャパン
  • 発売日: 2007/03/27
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)

ウディ・アレンのすべて

ウディ・アレンのすべて

  • 作者: 井上 一馬
  • 出版社/メーカー: 河出書房新社
  • 発売日: 1997/12
  • メディア: 単行本

ウディ・アレン

ウディ・アレン

  • 作者: 遠山 純生
  • 出版社/メーカー: カルチュアパブリッシャーズ
  • 発売日: 1998/07
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)

ウディ・アレン バイオグラフィー

ウディ・アレン バイオグラフィー

  • 作者: ジョン バクスター
  • 出版社/メーカー: 作品社
  • 発売日: 2002/08
  • メディア: 単行本


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「ZARDOZ」 [映画(洋画)]

表題の作品は1974年の映画「未来惑星ザルドス」である。カルト作品として熱烈な支持者のいるSF作品であるが、「人類の生と死」という真理をテーマとしているだけに、心して見ないと理解するのに苦しむでしょうね... この時には既に007:JAMES BONDを完全に降りていたS.コネリーが野生の魅力を発揮している。

映画データを記しておくと、製作、原作、監督、脚本の4役をジョン・ブアマンが務め、撮影はジェフリー・アンスワース、音楽はデヴィッド・マンローである。そして出演は、ショーン・コネリー、シャーロット・ランプリング、サラ・ケステルマン、サリー・アン・ニュートン、ジョン・アルダートンたちである。

物語は、核戦争によって荒廃した未来で、一部のエリート(ボルテックスと呼ばれている)が支配する社会ということで、この手の作品では定番の設定です。(でも、それだけではなく、斬新な所があります。)で、ボルテックスが支配する社会で、その手先として生きてきたゼッドだったが、ある日、社会の支配体制に対して疑問を持ち、ボルテックスの正体を調べ始める。すると、それは...

本作の根底には「人類の生と死」というテーマがあり、ちょっと重いところがあるが、S.コネリーの野性味溢れるアクションはBONDとはまた違ったアクションを見せていて、こちらを楽しむという道もあります。(そういう方は、それで大筋を知り、再度見てテーマを探求するというのがよろしいんじゃないでしょうか...)しかし、そのテーマが見えたら、実に計算された秀逸なストーリーであると言うことが分かるようになる。また、既に30年以上の歳月が流れたことによって特撮技術などは陳腐さを感じることになるが、それが逆に本作の世界観を独特なものとして際立たせてくれている。(リメイク作を製作したら、特撮技術は大きく進歩しているので、より凄い映像が生まれるでしょうが、本作の独特の世界観が表現できるのかが疑問になります。→リメイクは絶対に止めてもらいたい作品の一つである。)

まあ、娯楽作品として楽しもうと考える方は、見ない方が絶対に良いでしょうね。覚悟を決めてから見るべき作品です。(で、覚悟を決めると、もう本作の魅力に取り憑かれることになります。)

 

未来惑星ザルドス

未来惑星ザルドス

  • 出版社/メーカー: 20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン
  • 発売日: 2005/06/24
  • メディア: DVD


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ZZ TOP『TEJAS』 [音楽(洋楽)]

表題のアルバムは1976年に発表された彼らの5th.アルバムである。デヴュー時から彼らはブルース・ロックという路線を歩んできて、そのサウンド・ワールドは既に完成の域に達していたが、本アルバムではそれに一段と磨きがかかることになった。特に本アルバムではカントリーの色合いが加わり、これぞサザン・ロックの醍醐味である土地の臭いがするサウンドを聴かせてくれている。

収録曲は以下の全10曲である。『It's Only Love』『Arrested For Driving While Blind』『Diablo』『Snappy Kakkie』『Enjoy And Get It On』『Ten Dollar Man』『Pan Am Highway Blues』『Avalon Hideaway』『She's A Heartbreaker』『Asleep In The Desert [Instrumental]』。

この中からは、特に大きなシングル・ヒットは生まれていないものの、地に足の付いた南部の魂の籠もった秀作が詰まっている。筆者のお薦め曲は、インスト・ナンバーである『Asleep In The Desert』(スケールが大きく、それでいてメロディ・ラインの美しい一曲です。)を筆頭にして、『It's Only Love』『Snappy Kakkie』『Pan Am Highway Blues』『Avalon Hideaway』という所をピックアップしておく。

彼らは'80'sになって、シンセサイザーを取り入れてから大きくブレークしたが、'70'sに奏でていたサウンドはあくまでもブルースがベースにあり、これが当時の彼らの最大の魅力である。メンバーが3人ということで、構成は最低限のものであり、それがシンプルで聴きやすいサウンドに繋がっている。彼らのロックには派手さではなく渋さのあるサウンド・スピリットがあり、その渋さの中にアメリカの大地を感じさせる泥臭さがあり、これが'70'sの彼らの魅力でもある。'80'sのパワフルでエネルギッシュなサウンドも良いが、渋みのあるサウンドはまた別の味がある。じっくりと聴いてそのスピリットに酔いしれましょう。

 

Tejas

Tejas

  • アーティスト: ZZ Top
  • 出版社/メーカー: Warner Bros.
  • 発売日: 1990/10/25
  • メディア: CD


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ケータイ刑事銭形愛8話 [ケータイ刑事]

今回は第8話の「第49号容疑者 銭形愛」である。「ケー刑事」のサブタイトルは9割方が「○○事件」というものであるが、数少ない「○○事件」ではない物語です。(でも同様である。)で、今回は愛ちゃんの冤罪事件ということで、ちょっとした見せ場もあります。また、今までは愛ちゃんのことを煙たがっていた五代さんでしたが、いよいよコンビという形が固まります。(こうして、「ケータイ刑事」における最初の黄金コンビが生まれました。)それでは本編に行きます。

ある事件の犯人を逮捕して「あとはよろしくお願いします」と五代さんに言った愛ちゃん。五代さんは愛ちゃんの口上の「愛の光で闇を討つ」に対して「ちょっとキザじゃない」とツッコミを入れているが、コントのパートナーとしてはしっかりとできあがっています。で、愛ちゃんは時間を確認して「今からだったら2時間目には間に合うなぁ~」と言って自転車にまたがって学校へ。しかし、その様子を伺っていた人影があり、愛ちゃんが落としていった古銭を拾って手にすると「いいもん、み~っけ」とほくそ笑んでいた。

自転車を漕いで学校に向かっている愛ちゃんだったが、神社の近くでふらっと現れた人影にぶつかりそうになり、慌てて急ブレーキを。(ちょっと飛ばしすぎの愛ちゃん。自転車も気をつけて運転しましょう!)が、その人影は倒れてしまう。(接触したのだったら愛ちゃんも転ぶなりするはずだから、一応はかわしたと言うことですね。)で、愛ちゃんは「大丈夫ですか?」と言って近づいていく。が、倒れた人影は突然スプレーを噴射。顔にスプレーを喰らった愛ちゃんは失神してしまい、人影は笑っていて「おやすみ、銭形愛ちゃん」と呟いた。

愛ちゃんは公演のベンチの上に横になっていた。そこに「警視庁から入電中」と携帯が鳴る。それに気づいて気がついた愛ちゃんは起き上がってから携帯を開く。港区赤坂の駐車場で盗難事件発生。被害者はクリスタル・ジュエリー社長・石田光太朗(いしだ・みつたろう)48歳。犯人は時価1億のダイヤを奪い逃走中。直ちに現場に急行せよ!ということだったが、愛ちゃんは「こっちが事件だよ」と呟き、スプレーで襲われたことをぼやく。が、直ぐに何か盗まれていないかと鞄を調べる。教科書も身分証明書(学生証+警察手帳)、財布の中身も盗まれていないということで「よかった...」とホッとする愛ちゃん。「でも匂う、悪の香り

事件現場となった駐車場。五代さんがいて、被害者の石田に話を聞いている。事件が起きたのは10:30頃で、その時の要すを語る石田。気を失ったが、犯人の声だけはしっかりと聴いていて「女の声でした」と証言する。更に、捜査をしていた警官が五代さんに「付近にこんなものが落ちていました」と言って手渡したのは女性もののリップだった。五代さんは石田に、犯人が言っていたことを尋ねると「愛の光で闇を討つ」ということだった。

そこに「五代さん」と言って愛ちゃんがやってきた。その声を聴いた石田は「あの声です。間違いありません」と証言する。五代さんの側にやってきた愛ちゃんは「嫌ですね、一日に二度も会うなんて。いつになったら世の中から悪が無くなるんでしょう...」と、事件の状況も知らずに素直な感想を口にする。が、五代さんは渋い表情をしている。で、事件の状況を尋ねる愛ちゃん。で、「これが落ちていた」とリップを愛ちゃんに渡す五代さん。それを見た愛ちゃんは「犯人は女ですか」と言うが、よく見てみると、それは愛ちゃんのリップだった。で、「これ、私のじゃないですか」と口にする愛ちゃん。これに「やっぱりか...」と五代さん。で、愛ちゃんは慌ててリップを捜そうとしてポケットに手を入れる。が、ポケットからはダイヤのネックレスが出てきた。それを目にした石田はすかさず「これです、盗まれたダイヤ...」と証言する。愛ちゃんは「何で?」と訳が分からない。その様子を双眼鏡で伺う人影は、またもほくそ笑んでいた。

警視庁、逮捕された愛ちゃんは五代さんと共に取調室へ。が、「どうして私が逮捕されなきゃいけないんですか」と不満タラタラ。これに「状況証拠バッチリ。アリバイさっぱり。しかも現物が出てきたとなったら逮捕しない訳にいかないだろう」と五代さん。「だからそれは、さっきから何度も言ってるじゃないですか」と、スプレーを掛けられてベンチで寝ていたことを口にする愛ちゃん。これに五代さんは周囲を確かめてから愛ちゃんにハメた犯人の特徴を尋ねる。しかし「それは...」と何も覚えていなかった。が、愛ちゃんはシグマリオン(この当時は、宣伝のためか、毎回シグマリオンを使っていた愛ちゃんでした。)を取り出して「防犯グッズ」のサイトにアクセスして「こんなやつでした」とスプレーを示す。が「スプレーだけ?」と呆れ顔の五代さん。愛ちゃんは「面目ない、反省します」と頭を下げるが、五代さんは「情けないねぇ」とボロクソに言う。で、五代さんは「今回はここにいなさい。俺が犯人、逮捕してやるから」。この言葉に愛ちゃんは涙を浮かべて「本当?」直ぐに「俺、嘘付いたこと無いだろう」と言う五代さん。愛ちゃんは泣き崩れて「五代さん、優しいんだもん...」五代さんは「勘弁して、俺、女性の涙に弱いんだもん」と言うが、愛ちゃんは「五代さん...」と五代さんに寄りかかる。が、愛ちゃんの右手は五代さんのジーンズの後ろポケットの手錠を奪い、あっという間にその手錠を五代さんに掛けて、椅子と繋ぐと「犯人はやっぱり私が捕まえる」と言って愛ちゃんは外に飛び出していきました。→愛ちゃんの嘘泣きにまんまと騙された五代さん。愛ちゃんには嘘泣きの天才ちゃんという妹がいますし、やっぱり嘘泣きも上手い!!

町に飛び出した愛ちゃんは走る、走る、走る。が、パトカーの姿を目にすると物陰に隠れる。パトカーの無線には「警視庁より各車へ。宝石窃盗事件・第49号容疑者が逃走。見つけ次第、直ちに身柄を拘束せよ」という指令が行き渡っていた。で、愛ちゃんは「やっばい...」が、その警察無線を聴いている人影は「ファーストステージ、逃走。やっぱりね。簡単な女」と言って、またも不敵に笑っていた。

「現場百回」と言って愛ちゃんは自分が襲われた神社にやってきた。そこに「愛の光で闇を討つ。…」愛ちゃんの口上が聞こえてきた。不審に思った愛ちゃんは、ベンチの上に置いてある箱に気づいた。声はその中から出ていた。まずは携帯でその様子を写真に撮り、それから箱のリボンを解く愛ちゃん。箱を開けると、それはびっくり箱であった。(古銭はここにありました。)で「何、これ?」と呟く愛ちゃんは、箱の中から声が流れているレコーダーを取りだした。(でも、誰が仕掛けたか、指紋を調べる必要があるでしょうが、素手でさわっちゃって...)で、「誰がこんなことを...」と呟く愛ちゃんだった。

しかし、パトロール中の警官に見つかってしまい、再び逃げる愛ちゃん。で、ゴミ置き場のポリバケツの中に隠れて、追ってくる警官を撒いた愛ちゃんは「待てと言って待った犯人って、何処にいるって言うの...」と愛ちゃん。(→「M2」で妹・ちゃんも「待てと言って待つ犯人っていない」と言っていましたね。ということで、やっぱり姉妹です。)が、愛ちゃんの手に手錠が掛けられた。それは五代さんだった。で「じゃじゃ馬娘、ゲットだぜ」と五代さん。すかさず「ポケモン?古っ」と愛ちゃん。→やっぱり域のあった漫才コンビですね。そこに、先ほどの警官が戻ってきたということで、再びポリバケツの中に愛ちゃんを隠して五代さんは「あっちを捜せ」と言って、上手いこと撒きました。が、その様子を双眼鏡で見ていた人影が「セカンドステージ、合流。またまたビンゴ。これからが楽しみ」と言ってまたも笑っていた。

五代さんと愛ちゃんはトラックの荷台の中に隠れた。で、「ここなら暫く安全だろう」と言う五代さん。愛ちゃんはどうして自分があそこにいると分かったのかと尋ねると、匿名で通報があったと答える五代さん。で「誰かが私を見張っている」と愛ちゃん。五代さんは心当たりを問うが、愛ちゃんには全くなかった。恨みを買っている者はいないか?と尋ねる五代さんに「私、恨み買うほどお小遣いもらってないし...」と愛ちゃん。(余裕というか、ボケと言うか...)で、五代さんは愛ちゃんに「こっぴどくふった奴いないの?」ということで、愛ちゃんは「昨日ふったのは、放送部の山田くん、演劇部の佐藤くん、風紀委員の勝俣くん」答える。「1日に3人もふるの?」と呆れる五代さんに「やっぱ少ないですよね」と答える愛ちゃん。これに「多すぎ、多すぎ」と五代さん。これに「大杉漣」と返す愛ちゃんでした。(五代さんの親父ギャグについて行けるのはやっぱり愛ちゃんしかいません。)

そうしていると、トラックが突然動き出した。愛ちゃんは「私、逃げないから手錠外し手下さいよ」と言い、手錠を外す五代さん。で、愛ちゃんは荷台の後ろに移動して外を見ると「車、走り出してますよ」→「ケー刑事」で動いている車のシーンというのは珍しいですね。車は右に左に蛇行しながら走っていて、振り回される愛ちゃんと五代さん。運転している男は「サードステージ、かごの鳥」と呟き笑っていた。

そうしていると、トラックが停まった。この隙を突いて荷台から降りる愛ちゃんと五代さんだったが、パトカーがやってきた。パトカーが止まり、二人の警官が降りてきた。トラックの陰に隠れる二人だったが、突然トラックがバックしてしまい、隠れていられなくなってしまった。慌てて二人はパトカーを奪うと、五代さんの運転で逃走。二人の警官は逃げたトラックを走って追っていた。(ここでAパート終了、経過時間は16分半を回ったところでした。ということでBパートは9分強ということになります。また、アイキャッチの色は黄色でした。)

五代さんと愛ちゃんは廃工場に逃げ込んだ。で、愛ちゃんが五代さんのことを心配して話している。「大丈夫なんですか。パトカーなんか盗んじゃって...」これに「緊急事態だ、仕方がないだろう」と五代さん。五代さんは「下手すりゃ懲戒免職だ」と覚悟を決めていた。愛ちゃんは「ごめんなさい、私のせいで」と言って頭を下げるが、五代さんは「バカ、お前、しおらしいことするんじゃないよ」と格好をつけてくれます。(この時点で、五代さんは銭形とは離れられなくなり、覚悟も出来たと言うことですね。)で、愛ちゃんに恨みを持つ者の検証を続けることにした。

が、愛ちゃんは「これって恨みによる犯行じゃないと思うんですけど...」と言って、犯人の狙いは別にあると考えた。で「例えば...愉快犯」と口にする。で、犯人はどうして愛ちゃんがあの公園に行くことが分かったのか、疑問に思い、犯人は愛ちゃんの行動を予知しているのではないかと考えた。「まさか」と言う五代さんだったが、愛ちゃんの説明に納得する。(おじいちゃまに借りて読んだ犯罪心理学の本が役に立った愛ちゃんでした。)で、「次の行動も読まれているってことじゃないか」と五代さんは腕組みして考え始める。愛ちゃんも考え、少しすると閃いて、笑顔になって「謎は解けたよ、ワトソンくん

その頃犯人は車中で「ファイナル・ステージ・自首、或いは自殺」と呟き、一人悦に入っていた。そして「どうするの、銭形愛ちゃん。僕はどっちでも嬉しいよ」と呟いていると、警察無線が入り、それに耳を傾ける。「宝石窃盗事件第49号容疑者が新たな窃盗事件を引き起こし、常磐方面に逃走中」これを聴くと「愛ちゃん、違うじゃん」と言うと、慌てて車のエンジンを掛けてトラックを発車させた。

パトカーでは、五代さんが「これでいいのか」と愛ちゃんに確認していた。これに愛ちゃんは「はい。犯人はきっとこれを傍受しているはずですから」と言い、犯人を罠にはめることに動いていた。

犯人のトラックが廃工場にやってきた。で、トラックから降りる犯人。建屋の方に歩いていくと、「やめろ、やめるんだ!」と言う五代さんの声が響いた。五代さんは建屋の屋上に向かって叫んでいる。「考え直すんだ、銭形!」五代さんの建屋の屋上を向く視線の先には愛ちゃんが立っていた。「止めないで。もう、こうするしかないの。逃げたっていつか捕まる。私は死んで自分の無実を証明するの」愛ちゃんはまさに飛び降り自殺をしようとしていたのだった。それを見た犯人は「な~んだ、やっぱり僕の計画通りじゃない」と言って笑っていた。で「飛んじゃえ、飛べ!」と愛ちゃんが飛び降りるのが楽しみと言う口調になった。

愛ちゃんは更に端っこの方に移動した。「止めろ、早まるな!」と叫ぶ五代さんだったが「さようなら...」と漏らすと愛ちゃんは飛び降りた。で、思わず目をそらす五代さん。が、直ぐに「銭形~!」と叫んで愛ちゃんの元に駆け寄り、自殺を止められなかったことを悔やむ。それを目にした犯人は「ファイナル・ステージ・自殺」と言って勝ち誇ると笑いが止まらなくなった。が、その時、銭形ストラップが飛んできて、犯人の右腕にストラップが巻き付いた。

愛の光で闇を討つ。…」愛ちゃんの口上が始まり「火傷するよ!」と締めくくると、犯人の男は慌てだし「どうして...」と漏らすと振り向いて逃げようとする。が、五代さんがマネキン人形を抱えて現れ、「お前が見たのはこれだよ」とネタを明かした。これに「そんなぁ...」と犯人。愛ちゃんはストラップを引き「逃げたって無駄だよ」と迫る。(迫力満点の愛ちゃんです。)犯人は震えだすしか出来なかった。で、詰め寄った五代さんに胸元を捕まれて「お前だな、俺たちをハメタのは」と言われると「卒論書きたかったんです、犯罪心理学の。犯人が警察官だった場合、どういうように行動するかって...」と震えながら動機を口にした。で「ごめんなさい、許してください」と泣き落とし作戦に出る。が、愛ちゃんは「心理学か何だか知らないけど、人は思い通りには動いてくれないんだよ。大学卒業するならそれぐらい分かっておいた方が良いんじゃない」とばっさりと切り捨てました。で、五代さんがポケットから手錠を取り出すと「たまにはやってみるか」と言って愛ちゃんに手錠を示す。これに「はい」と答える愛ちゃん。で、手錠を受け取ると犯人に手錠を掛けた。そして「卒論は、愉快犯の刑務所体験記にしたら」とシニカルに返した。(「それじゃあ、単位がもらえません」と犯人。→当たり前です。)

パトカーが駆けつけるサイレンの音が届いてくると、五代さんは「本隊がお見えです」と愛ちゃんに言う。これに愛ちゃんは「それでは五代刑事、あとはよろしくお願いします」と言って敬礼する。五代さんは「了解」と言って敬礼を返した。で、笑顔の愛ちゃん。→この時点で、愛&五代は完全に相棒になりました。

事件解決後、川辺を歩いている愛ちゃんと五代さん。「しかし最後まで訳の分かんない奴だったなぁ~」と感想を漏らす五代さん。が、愛ちゃんは「でも、私はもっと分かんないことがあります」とちょっとむくれている。「何だよ」と五代さんが問うと「おじいちゃまですよ」と言う愛ちゃん。愛ちゃんは自分が窃盗犯になっているのに助けてもくれないし、電話もくれないなんて、ということでむくれていました。これに五代さんは「それは何かお考えがあってのことだよ」と言って、ここはやっぱり大人でした。で、「のほほん女子高生に試練でも与えたかったんじゃないか」と言うが「いりません、そんな試練」と愛ちゃん。そこに、愛ちゃんの携帯に着信が入る。携帯を開く愛ちゃんは「おじいちゃまだ」と発信者を確認すると、それを切ってしまった。五代さんは慌てて「警視総監の電話、ブチ切りしたの?」と言うが、落ち着いている愛ちゃんは小さく頷くと「おじいちゃまにも試練を与えてあげないと...」と、口では負けていなかった。そして「じゃあ私は帰って宿題でもします」と言って帰って行った。

一人になった五代さんは「警視総監の電話、ブチ切りできるのはあいつだけだよ」と漏らすが、そこにメールが届いた。で、携帯を開く五代さん。「お疲れ様でした。ありがとうです。愛より」ということで、愛ちゃんからのメールでした。が、それを見た五代さんは「直接言えばいいじゃないか」と呟き「素直じゃないぞ」と叫んでいました。→「M1」のラストでの三姉妹も同じようなシチュエーションから「私たちをそこら辺の妹と一緒にすると火傷するよ」と返していましたが、やっばり最強の四姉妹ですね。

尚、今回の犯人の名前は礼久田博士(れくた・ひろし)ということで、これは「羊たちの沈黙」のレクター博士をもじっていました。

今回の物語によって、いよいよ愛ちゃんと五代さんの絆が強く結びつき、いよいよバディものという形になっていく物語ですが、これでようやく「」以降に受け継がれる形が完成したと言うことが出来ます。それにしても、あおいちゃん、しっかりと演技が出来るだけに、安心して見ることが出来ます。(やっぱり「」と「」は、「」「」「」とは違う...(「」「」「」も中盤以降は安心して見られるようになりますが、最初から安心できるのは「」と「」です。))

次回は第9話「歯で弾丸を受け止める男 ~ネタバレマジシャン殺人事件」である。またもマジックネタですが、マジックのネタばらしもあるなど、やるところはしっかりとやってくれます。で、そう言うところを考えると、後の「・1st.20話」にも繋がる物語だと言うことが出来ますね。

 

 

ケータイ刑事 銭形愛 DVD-BOX

ケータイ刑事 銭形愛 DVD-BOX

  • 出版社/メーカー: ハピネット・ピクチャーズ
  • 発売日: 2003/05/22
  • メディア: DVD
ケータイ刑事 THE MOVIE バベルの塔の秘密~銭形姉妹への挑戦状+TVシリーズ オリジナル・サウンドトラック

ケータイ刑事 THE MOVIE バベルの塔の秘密~銭形姉妹への挑戦状+TVシリーズ オリジナル・サウンドトラック

  • アーティスト: サントラ, ナミ&チヨ
  • 出版社/メーカー: ヤマハミュージックコミュニケーションズ
  • 発売日: 2006/02/01
  • メディア: CD

↓マジック・クイーンが登場する物語はこちらに収録されています。

ケータイ刑事 銭形雷 DVD-BOX 2

ケータイ刑事 銭形雷 DVD-BOX 2

  • 出版社/メーカー: ハピネット・ピクチャーズ
  • 発売日: 2007/01/26
  • メディア: DVD
ケータイ刑事マニアルBOOK

ケータイ刑事マニアルBOOK

  • 作者: 宮崎 あおい, 堀北 真希, 黒川 芽以, 夏帆
  • 出版社/メーカー: 学習研究社
  • 発売日: 2005/03
  • メディア: 単行本

 ↓嘘泣きはやっぱり泪ちゃんの方が上手です。

ケータイ刑事 銭形泪 DVD-BOX 1

ケータイ刑事 銭形泪 DVD-BOX 1

  • 出版社/メーカー: ハピネット
  • 発売日: 2004/10/22
  • メディア: DVD

ケータイ刑事 銭形泪 DVD-BOX 2

ケータイ刑事 銭形泪 DVD-BOX 2

  • 出版社/メーカー: ハピネット
  • 発売日: 2005/02/25
  • メディア: DVD

ケータイ刑事 銭形泪 DVD-BOX 3

ケータイ刑事 銭形泪 DVD-BOX 3

  • 出版社/メーカー: ハピネット・ピクチャーズ
  • 発売日: 2005/06/24
  • メディア: DVD

↓とりあえずこういうものを

Sassy ミュージカル ・ モンキー Musical Monkey in the Box

Sassy ミュージカル ・ モンキー Musical Monkey in the Box

  • 出版社/メーカー: SASSY
  • メディア: おもちゃ&ホビー

ナイトメアー びっくり箱

ナイトメアー びっくり箱

  • 出版社/メーカー: ヤングエポック
  • メディア: おもちゃ&ホビー

↓参考まで

自分を守る110番―防犯グッズ&マニュアル

自分を守る110番―防犯グッズ&マニュアル

  • 作者:
  • 出版社/メーカー: ワールドフォトプレス
  • 発売日: 1997/08
  • メディア: ムック

家を守る本―家と家族を守るくらしの防犯グッズカタログ

家を守る本―家と家族を守るくらしの防犯グッズカタログ

  • 作者:
  • 出版社/メーカー: インデックス・マガジンズ
  • 発売日: 2004/07
  • メディア: 大型本
犯罪・非行の心理学

犯罪・非行の心理学

  • 作者:
  • 出版社/メーカー: 有斐閣
  • 発売日: 2007/03
  • メディア: 単行本
愉快犯ジョーク箴言集

愉快犯ジョーク箴言集

  • 作者: 小野 泰次郎
  • 出版社/メーカー: 北方新社
  • 発売日: 2006/02
  • メディア: 単行本

愉快犯あくまの辞典

  • 作者: 小野 泰次郎
  • 出版社/メーカー: 北方新社
  • 発売日: 2006/09
  • メディア: -

↓ネタ集

ポケットモンスターTV主題歌集DVDパーフェクトベスト 1997-2004

ポケットモンスターTV主題歌集DVDパーフェクトベスト 1997-2004

  • 出版社/メーカー: メディアファクトリー
  • 発売日: 2004/12/21
  • メディア: DVD

ゴンタクレが行く

ゴンタクレが行く

  • 作者: 大杉 漣
  • 出版社/メーカー: 有線ブロードネットワークス
  • 発売日: 2003/10
  • メディア: 楽譜

現場者―300の顔をもつ男

現場者―300の顔をもつ男

  • 作者: 大杉 漣
  • 出版社/メーカー: マガジンハウス
  • 発売日: 2001/10
  • メディア: 単行本


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