「SCORPIO」

表題の作品は1973年のアメリカ映画の「スコルピオ」である。東西冷戦の時代を舞台にした（といっても、製作当時は東西冷戦真っ直中であり、ソ連が崩壊するなんて夢にも考えなかったでしょうが...）スパイ・サスペンス・アクション作品である。バート・ランカスターとアラン・ドロンの演じるスパイ像はなかなか良いものがあり、ハードボイルド・タッチで描いている所も非情なスパイの世界を上手く描くことに成功している。

作品データを記しておくと、時間は110分である。製作はウォルター・ミリッシュ、監督はマイケル・ウィナー、脚本はジェラルド・ウィルソンとデヴィッド・リンテルズの2人、撮影はロバート・ペインター、音楽はジェリー・フィールディングである。そして出演は、バート・ランカスター、アラン・ドロン、ポール・スコフィールド、ゲイル・ハニカット、ジョン・コリコス、J・D・キャノン、ヴラデク・シェイバル、ウィリアム・スミサーズ、たちである。

CIAのエージェントであるローリエとクロスは中近東の某国首相の暗殺の任務をパリで成し遂げ、ワシントンに戻ってきた。が、ローリエは、何故クロスをも殺さなかったのかと責められる。実は、クロスはCIAの極秘情報をKGBに通報していたという事が発覚し、ローリエはクロスの殺害も指示されていたのだった。しかし、長年の相棒を殺すことは出来なかったのだった。その頃、クロスはCIAの動きを既に察知していて、逃亡の旅に出ていた。一方ローリエは、あるホテルにいる所をCIAに踏み込まれて、麻薬不法所持の疑いで逮捕される。が、これはCIAがローリエにクロスを殺害するように迫る罠だった。仕方なく、クロス殺害を受けるローリエ。そしてクロスを追い始めるが...

CIAのエージェントということで、追う方も追われる方もキレモノであり、舞台を次々と世界の各都市に移していくことも、スリリングさを一段と出すことに繋がっていて、なかなかいい感じである。特に、B.ランカスターのアクションが良くて、年齢のことを考えると、実に若々しい所を見せてくれる。当然、A.ドロンの目もこれぞスパイという所があって、作品世界にググッと引き込まれる。

東西冷戦が終結した現在では、「東西冷戦下」という舞台設定自体が空想世界となってしまったが、東西冷戦の真っ直中に製作されたことを考えると、実に凄い時代だったと言うことになる。じっくりと堪能したい1本である。

 

スコルピオ

• 出版社/メーカー: 20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン
• 発売日: 2007/08/25
• メディア: DVD

スコルピオ

• 出版社/メーカー: エスピーオー
• 発売日: 2004/03/05
• メディア: DVD

篤姫#1

基本的にはBS-hiの放送で見ようと思っていたが、初回は裏番組の関係もあって、22時からのBS-2を録画しての視聴となった。（これでもやりくりをして、何とか土曜の地上波再放送までお預けとならないように苦労しました...）

本作は1年間という長尺のドラマであるが、こういう作品は第1回がとても重要である。ここで色々と疑問符が付くようだと、1年間の視聴には耐えられなくなってしまう。また、登場人物が多いので、それをある程度把握することも出来ないと、後を見ようという気持ちも失せてしまう。そういう中、初回としたら、まずまずでした。（1つだけ心配したのは、最初の数回は、主人公の篤姫は子役さんで通すかも知れないという危惧があったが、それも無く、あおいさんが出てきました。だけど、最近のドラマのキャスティングって、子役も後に演じる人の特長に似ている所があるというように、なかなか凝っていますね。）

篤姫誕生の少し前のエピソードを絡め、少女時代のエピソードがあったものの、一気に成長しての物語というのは、主役のことを考えたら歓迎だけど、1年間の長丁場を考えたら、少女時代のエピソードがもう少しあった方が良かったように感じましたけど... だけど、ほのぼのとした雰囲気があって、特に大きなマイナス点になるという所がなかったので、今後も期待していいですね。

ところで、本作には、ストーリー云々ということとは別の、一つの大きな夢を持っている。それは最低でも本家・銭形四姉妹の揃い踏みである。（分家の従姉妹たちも顔を見せて貰いたいのは言うまでもないですが...）「ケータイ刑事THE MOVIE」でも4人の揃い踏みは実現していないだけに、これを何とかして実現して貰いたいところである。三女・舞（真希ちゃん）の登場はまだまだ先になるけど、泪（芽以さん）は既にNHKでも複数の主演作があるという実績があるし、零（夏帆ポン）は新人賞を受賞して期待の大器が輝き始めたところですからね。（→改めて、「銭形ーズ」の活躍の凄さを知らされます。それにしても本当に凄い顔ぶれの四姉妹ですね。時代はもはや「銭形ーズ」です。）尚、一番良いのは、この四姉妹が1つの画面内に揃っていることであるのは言うまでもない。そして分家の従姉妹の雷と海まで含めた6人が1つの画面に収まっていれば更に言うことは無いのですけど...果たしてその日は来るのか...?

※初回ということで記すことにしたが、次回からは気が向いたら記すことにします。（やはり、「銭形海」や「侍ショートフィルム」があるだけに...）

 

新装版 天璋院篤姫(上)

• 作者: 宮尾 登美子
• 出版社/メーカー: 講談社
• 発売日: 2007/03/15
• メディア: 文庫

新装版 天璋院篤姫(下)

• 作者: 宮尾 登美子
• 出版社/メーカー: 講談社
• 発売日: 2007/03/15
• メディア: 文庫

NHK大河ドラマ・ストーリー 篤姫 前編 (NHK大河ドラマ・ストーリー)

• 作者: 宮尾 登美子, 田渕 久美子
• 出版社/メーカー: 日本放送出版協会
• 発売日: 2007/12/20
• メディア: ムック

NHK大河ドラマ[篤姫] 完全ガイドブック (TOKYO NEWS MOOK)

• 作者:
• 出版社/メーカー: 東京ニュース通信社
• 発売日: 2007/12/20
• メディア: 大型本

NHK大河ドラマ「篤姫」 (カドカワムック 263 別冊ザテレビジョン)

• 作者:
• 出版社/メーカー: 角川ザテレビジョン
• 発売日: 2007/12
• メディア: ムック

↓本家四姉妹

ケータイ刑事 銭形愛 DVD-BOX

• 出版社/メーカー: ハピネット・ピクチャーズ
• 発売日: 2003/05/22
• メディア: DVD

ケータイ刑事 銭形泪 DVD-BOX 3

• 出版社/メーカー: ハピネット・ピクチャーズ
• 発売日: 2005/06/24
• メディア: DVD

ケータイ刑事 銭形舞 DVD-BOX

• 出版社/メーカー: ハピネット・ピクチャーズ
• 発売日: 2004/04/23
• メディア: DVD

ケータイ刑事 銭形零 DVD-BOX II

• 出版社/メーカー: ハピネット・ピクチャーズ
• 発売日: 2006/01/27
• メディア: DVD

侍ショートフィルム#4「少女」

BS-iとBS-FUJIの製作「68FILMS」のBS-iでの4回目の放送は「少女」というサブタイトルでまとめられた3作品の放送で、3本とも「東京少年/東京少女」からでした。（今週は「侍ショート」と「美少年Hi」からはなし。）今回はCMの割合が10%を割るということで、こういう放送はやはり地上波ではできないですね... それでは放送順に記していきます。

「寄生木 YADORIGI」
台詞が無く、音楽と映像だけの作品である。主演は愛お姉ちゃまこと、宮﨑あおいさん。（本作では役名も「愛」です。）買い物から家に帰った愛。カーテンを開けて隣のアパートの部屋の様子を伺うが、誰もいない。何を思ったか、愛は突然買ってきた服を出して着替えるが、それは男用の服だった。化粧を落とし、髪型を変える。更には冷蔵庫から出したジュースを男になったつもりで口にする。向かいのアパートの男が外出すると、後をつけて出掛けて行く愛だったが...

今ひとつ、何が言いたかったのかが分からなかったのだけど、あおいさんの存在感はばっちりですね。

「東京タワー少女」
本作はサイレント映画という形を採った作品であり、やはり台詞はない。後の「東京少女 ～西東京タワー少女」が本作を意識しているだけに、やはり注目の一本です。

東京タワーに行ったことがなく、どうしても行きたくて仕方がない少女・梨子。何度も行こうとしているが、なぜか行くことが出来ない。そんな梨子の前に東京タワーの使者が現れ、更に、やはり東京タワーに行くことが出来ないライバルのハウスマヌカンの女が現れる。ライバル心をむき出しにして東京タワーに近づこうとする2人だったが、やはり近づくことが出来ない。そうしていると東京タワーに異変が起こって、ロケットのように飛んで行ってしまった...

ちょっと不思議な感覚の一編であるが、サイレント映画のような描き方は、逆の意味で新鮮である。やはり「西東京タワー少女」も同じようらサイレントということになっているので、セットにして見るべきですね。

「東京防衛少女紅子」
今回の3本の中では唯一台詞のある普通のドラマである。が、これまたちょっと変わった特撮作品でもある。深紅のルーズソックスがシンボルの美少女・紅子が東京を守る使命を受けて、悪の手先と戦う物語。が、悪の手先はジャングルジムに化けていた。その正体を見破った紅子は早速バトルを開始するが...

林和義さんが悪の手先を演じているが、良い味を出しています。紅子はセーラー服姿である。スカートの丈が違うものの、どこか「スケバン刑事」（但し、2代目の五代陽子のような雰囲気です。）というような雰囲気がしないでもない。（飛び道具のヨーヨーは持っていませんが...）

今回の3本は、いずれもが実験作という感じのものであるが、筆者としたら「東京タワー少女」が一番興味を持った作品でした。あおいさんは、やっぱり存在感はあるけど、今回の作品はよく分かりませんでした...

次回のサブタイトルは「きくばり」となっています。分かっているのは「美少年Hi」から「ラベル」と、「侍ショート」から「ROOM SERVICE」の2本です。が、この2本だと時間的には10分以上余裕があるので、もう1本何かが放送されるはず。時間的なことを考えると、「美少年Hi」からの「trash」「ソワレの心臓」「恋する梅干し」のいずれかではないかと思いますが...（公式HPが更新されたら「追記」という形で記すことにします。）

(1/7 15:00追記)
公式HPを見たら、次回の放送は「ROOM SERVICE」「ラベル」と「EMA～絵馬～」の3本ということでした。（またしても「東京少年／東京少女」からは放送無しということになる。）確かにこの3本でも30分の枠内には収まるが、またもCMが10%以下という組み合わせということになります。また、「ROOM SERVICE」と「EMA～絵馬～」が放送されると言うことで、「侍ショート」の作品群はこれで全て放送済ということになります。

「ROOM SERVICE」は山咲千里主演、「ラベル」は山崎努主演であり、時間的に10分に満たない作品なのにこのキャスティングというのは凄い所でもある。また、「EMA～絵馬～」は「寄生木」の高田監督で、主演は「さそり」や「愛の道 ～チャイナロード」の水橋貴己さんということで、これはこれで注目でもある。（あおいさんとは同じ学年でもある。）

これによって、早織ちゃんの「臭いものには蓋の日」は2/3の放送に決定と言って良いでしょうね。（1/20は真希ちゃんの「原っぱ」、1/27は多部ちゃんの「東京危機一髪」ですからね。）

 

↓一応こういうものを

東京タワー2007

• 出版社/メーカー: セガトイズ
• メディア: おもちゃ＆ホビー

スケバン刑事 (1) (MFコミックス)

• 作者: 和田 慎二
• 出版社/メーカー: メディアファクトリー
• 発売日: 2004/08/23
• メディア: コミック

スケバン刑事II 少女鉄仮面伝説 VOL.1

• 出版社/メーカー: 東映ビデオ
• 発売日: 2004/07/21
• メディア: DVD