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「SKY PIRATES」 [映画(洋画)]

表題の作品は1984年のオーストラリア映画「スカイ・レイダース」である。日本公開は1987年になってからであった。色々と欲張った内容のアクション作品である。(B級作品の範疇である。)

作品データを記しておくと、時間は88分、監督はコリン・エッグルストン、脚本はジョン・ラモンドとマイケル・ハーシュの2人、撮影はゲイリー・ワップショット、音楽はブライアン・メイ(QUEENのブライアンとは別人で、豪州出身の映画音楽家である。)である。そして出演は、ジョン・ハーグリーヴス、メレディス・フィリップス、マックス・フィップス、サイモン・チルヴァース、アレックス・スコット、エイドリアン・ライト、ビル・ハンター、たちである。

時は1945年、第二次世界大戦終結直前のオーストラリア。ハリス中尉たちは密命を受け、ダコタC47で太平洋の島々を経由してワシントンへ向かった。その途中で、タイタニック号の遭難の知らせやケネディ大統領暗殺のニュースなどという、時空を超えた電波を受信していた。で、ダコタC47は霧深い夜の海に不時着し、少人数しか助からなかった。また、彼らが不時着した場所は、フィラデルフィア実験に失敗した戦艦アイダホや行方不明の船や飛行機の墓場だった。アイダホの航海日誌を調べると、乗組員はイースター島に上陸したらしい。で、結局、ハリスとサヴェジ少佐、考古学者のミッチェルの3人だけが救出された。戦争終結後の裁判で、不時着時に積荷にこだわっていたサヴェジの証言のためにハリスは有罪となった。しかし護送中に、ミッチェルの娘・メラニーから、ミッチェルがサヴェジに誘拐されたと聞くと逃走した。メラニーによると、サヴェジがこだわっていた積荷とは、数年前にイースター島の洞窟から盗まれた石板であって、何世紀も前に他の惑星からの訪問者が残したものということ、そして3つに分けられた石板を一つにすると、世界を征服できる力を得られるというものだった。それが信じられなかったハリスだったが、サヴェジを追跡していく。やがて、石板の1つを持っている教授の居場所のベラボラ島へ行くが、教授は既に殺されて石板は奪われていた。が、そこでミッチェルを発見し、石板の1つは遭難したダコタ機の中にあり、もう1枚はイースター島の洞窟の中にあることを知る。で、サヴェジの邪悪な計画を阻止するため、ハリスとメラニーはイースター島へ向かい、サヴェジとの最後の戦い、そして石板の秘密を解いていく...

物語の骨組みになっているのは当時ヒットした同じジャンルの映画であり、そこにいくつかのヒット映画の要素を持ってきていると言うのが直ぐに分かるが、B級英雅の乗りで製作されているからこそ面白いものとなっている。(大作志向でこういうことをすれば、単なるパクリでしかない、と言われるだけである。→B級映画でもパクリはパクリなんですが...)それにしても、何でも詰め込んだと感心してしまう作品である。(詰め込み過ぎて、消化不良を起こしているのだが、B級作品ならではの見る側の補間で何とかという所である。)

大作志向の方は見ない方が賢明であるのは言うまでもないが、B級作品がお好きな方は、元ネタとなっている作品がどれだけ分かるのか、という別の楽しみ方をするのが宜しいかと... ただ、かつてはLDでリリースされていた本作であるが、DVD化は無いと思われるだけに...

 

↓輸入版のビデオです。(当然、日本語字幕は無し)

Sky Pirates [VHS] [Import]

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  • 出版社/メーカー: Twentieth Century Fox
  • メディア: VHS


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LL COOL J『RADIO』 [音楽(洋楽)]

表題のアルバムは1985年に発表された彼のデビュー・アルバムである。ヒップホップ音楽のパイオニアの一人として知られている彼であるが、それだけに本アルバムはヒップホップの歴史にも刻まれるアルバムであるのは言うまでもない。尚、チャート成績の点では今一つ伸び悩んでいて、ブレイクすることになるのは次作と言うことになるが、デビュー・アルバムと言うことではそれなりの成績を残している。(Billboardで最高位46位を記録し、イギリスでは最高位71位を記録している。)

収録曲は以下の全11曲である。『I Can't Live Without My Radio』『You Can't Dance』『Dear Yvette』『I Can Give You More』『Dangerous』『Interlude』『Rock The Bells』『I Need A Beat』『That's A Lie』『You'll Rock』『I Want You』。

この中からシングル・カットされたのは全部で4曲である。リリース順に、『I Can't Live Without My Radio』『Rock The Bells』『I Can Give You More』『You'll Rock』であるが、BillboardではいずれもがHOT 100にはランクインせず、R&Bチャートでそれなりの成績を収めただけであった。また、最初の2曲がイギリスではシングル・チャートで最高位95/98位を記録している。

お薦め曲としては、シングル曲からは『I Can't Live Without My Radio』と『Rock The Bells』を、それ以外からは『Dangerous』『I Need A Beat』『I Want You』という所をピックアップしておく。

ヒップホップの歴史に於いては完全にクラシックということになり、サウンドの方も随分と時代を感じさせる所がある(ジャケットのラジカセも'80'sらしく、かなり図体の大きなものになっている所がミソですね。(当時はCDラジカセはまだ無かったですし...))のだが、こういうサウンドがあって現在のヒップホップの隆盛があるのである。サンプリングにしても控えめであって、現在のこのジャンルに慣れ親しんでいると物足りなさを感じるであろうが、当時はこれだけでもかなり衝撃を与えたものである。

ヒップホップの歴史を知る上でも聴いておきたい一枚である。

※ちなみに彼は本日1/14が誕生日である。(1968年生まれであるので、43歳になりました。→本アルバムは彼が17歳の時に製作されたアルバムである。)

 

Radio

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  • 出版社/メーカー: Def Jam
  • 発売日: 1995/03/28
  • メディア: CD

レイディオ

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  • 出版社/メーカー: ユニバーサル インターナショナル
  • 発売日: 2007/05/23
  • メディア: CD

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「ケータイ刑事」と「007」の驚くべき類似点(その190) [ケータイ刑事]

今回のテーマは「自宅にいた知人の侵入者」です。(その178では「不審な侵入者」として記したが、今回は「知人」ということです。)取り上げる物語は、「ケータイ刑事」からは(その178と同様に)「・2nd.8話」を、「007」からは「カジノ・ロワイヤル」です。

ケータイ刑事」:「・2nd.8話」。「基本的にアレな訳なんだけど ~銭形零の悪夢」と言う物語。(後に、でも本作と同様の展開となる「悪夢シリーズ」がシリーズに初めて登場した物語である。ただ、「」以降の「悪夢シリーズ」の物語は本作のような強烈なインパクトが無くなっていますが...)物語はちゃんの夢の中の出来事ということであって、現実世界での物語ではないという所がポイントになっている。

まずはこの物語が「ちゃんの夢」という説明があってから、寝ているちゃんの夢の世界へ入って行く。夢の中のちゃんは自宅にいる。自室の鏡の前でちゃんは決め台詞である「増せり、悪の数字」という台詞の練習をしている。それに対して夢を見ているちゃんが「天の声」という形で突っ込んでいた。そんな所に事件を知らせる入電が届いた。ということで早速携帯を開くちゃん。

が、いつもの入電とは大きく異なっていた。「かなり痛い男が現れる気配」というものであり、ちゃんは「レレレ」と漏らす。で、振り返ったちゃんの視界にある人影があり、ちゃんと同じ制服を着ていた。(ニセ零ちゃんである。)ニセ零ちゃんは本物のちゃんを見ると「私?」と言って驚き、(本物のちゃんの)側に寄ってくる。身長差もあり、体格も全く違い、顔の大きさも全く違うのに、ニセ零ちゃんは本物のちゃんを、自分を見ているかのように驚いて、「そっくり」「瓜二つ」「同じ」と漏らしていた。が、本物のちゃんは「違います」と簡単に否定し、「私、そんな汚い顔してません」とボロクソに返していた。

ニセ零ちゃんは「銭形零は1人いれば十分よ」と言うが「私一人です」とちゃんは言う。ニセ零ちゃんはそんなことは全く気にせず「増せり、悪の数字」から「謎は解けたよ、ワトソンくん」と、完全に自分のペースで好き放題にちゃんの決め台詞を口にする。ちゃんは「何を手掛かりに解いたんですか?」と真面目に問うが、ニセ零ちゃんは「謎は解けたわ、ワトソンくん」「謎は解けたの、ワトソンくん」「謎を解いてくれよ、ワトソンくん」「(強面で)謎は解けたよ、ワトソンくん」…、というように決め台詞を微妙にアレンジを変えて次々と口にしていた。その都度零ちゃんが突っ込みを入れていたが、ニセ零ちゃんはそんなことはお構いなしだった。

で、ちゃんはもう呆れ顔になってしまう。するとそれに半分切れたニセ零ちゃんは「わらわの暗算解いてみよ」と、もう一つの決め台詞を言うが、(ちゃんがいつも言う)問題がなかなか出てこない。で、しばしの静寂が...

ちゃんは「問題を出して下さいよ」と催促するように言うと、「忘れてた」と返したニセ零ちゃん。で、「いくわよ」と言うまでは良かったが、「わらわの暗算って何だよ」と切れてしまう。すると「つきあいきれない」とちゃんはこれ以上はということで、見捨てて離れていってしまった。

慌てたニセ零ちゃんはちゃんを追いかけると、「出すわよ」と言って問題を語り始める。「3+5+8+@#%…&#+2+5」と言うが、ちゃんは「分かる訳ないじゃないですか。暗算っぽかったのは最初と最後だけです」と簡単に切り捨てた。すると「負けた。あなた犯人じゃないわね」と白旗を挙げたニセ零ちゃん。が、タダでは転ばずに「誰なの犯人は?」から「投げたい」と言ってベッドの上で「0の形したワッパのような赤いやつ投げたい」と駄々をこね始めた。

夢を見ていた本物のちゃんは「あんな大きい銭形零なんて嫌だ...」と寝言を言っていた。

ちゃん自信は「似てない」と言っていて、「汚い顔」とボロクソに言っていたが、一応は(ニセモノではあるが...)自分自身ということになるので「知人」であると解釈することが出来る。(その178の時と全く同じ者でも異なった解釈をすることが出来ると言うことです。)

007」:「カジノ・ロワイヤル」。2006年のシリーズ第21作で、6代目ボンドのデビュー作である。過去の20作でのボンドの活躍があるものの、それらをリセットしたことにして、00要員に昇格したばかりのボンドの活躍を描いた物語である。そのためもあって、Qとマネーペニーは登場しない物語でもある。

00に昇格したボンドは、最初の任務で余りにも派手な行動(容疑者を追っていき、大使館を爆破したということ。)をしたことで、上司のMは上からとやかく言われ、ボンドのことを疎ましく感じていた。が、ボンドはそんなことは全く気にせずに、任務の続きを行おうとしたいた。で、容疑者が使っていた携帯電話の履歴から、それが床から発信されたものなのかを突き止めるため、Mの自宅マンションに潜入し、そこからデータベースにアクセスして情報を得ていた。(バハマのオーシャンクラブということが分かる。)

そんな所にMが帰宅してきた。ボンドがいたことで驚いたMだったが、先ほど上から色々と言われたこと、更にはマスコミが散々叩いていたことをボンドに口として言う。で、追っていた雇い主が誰なのかを知る機会を失ったことを責めた。

が、Mが気にしたのはそんなことではなく、秘密になっている自分の住所をどうやって知ったかということであり、それをボンドに問う。これにボンドは「あなたの本名も知っています」と返し、更に「Mというコードネームの本当の意味も知っている」と続ける。するとMは「それ以上言うと、部下があなたを殺す」と言ってボンドの話を終わらせた。そしてボンドを00に昇格させたのは早すぎた、と漏らした。しかしボンドは「00は隼司にするので、Mの失敗も直ぐ消える」と返した。Mはボンドに対して、冷静な状況判断をするように、と注意し、上司と部下の間柄では信頼関係が必要だということを説いた。それが出来ないのなら自分の前から消えるように言った。そして、場合によってはマスコミの餌食にすることも出来る、と脅しも掛けた。

ボンドはそれ以上は何も言わずに帰っていこうとする。Mは「もう家には来るな」と告げた。ボンドはそれを聴くとエレベーターに乗って帰って行った。その後Mは、パソコンに電源が入っていて、そこからボンドが何か情報を得ようとしたことを知ったが、特に何もしなかった。(この後ボンドは、携帯電話の通信記録として得たバハマのナッソーに入り、オーシャンクラブに入って調査を再開した。)

共通点は、侵入したのが、そこに住む人の知人であるということ、そしてその場で色々と問答のような言葉のやりとりをしていたことである。また、両作とも、主要登場人物の自宅が登場するということは滅多にないことであるが、その滅多にないことが行われていて、シリーズで初になっているということである。(「ケータイ刑事」でも銭形の自宅が登場したのは通算99話となるこの物語が初めてであり、「007」でボンドの上司Mの自宅が登場したのは第21作となる本作が初めてである。(第6作の「女王陛下の007」で、Mの普段の住居ではない別邸が登場しているが、これは「自宅」というのではなくて「別邸」というべきものであった。)

相違点は、「ケータイ刑事」ではあくまでも夢の中の出来事であったが「007」では現実世界での出来事だったこと、そして「ケータイ刑事」では侵入者は(似ていないものの)その部屋の住人自身(=ニセモノ)だったが「007」ではその部屋の住人の部下(=ボンド)だったこと、また、その場で行われた言葉のやりとりで「ケータイ刑事」では見捨てることになったが「007」では心の奥にあることまで伝わっていたということである。

次回もやはりシチュエーションということで記します。何が登場するのかはお楽しみに。

 

ケータイ刑事 銭形零 DVD-BOX II

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007 カジノ・ロワイヤル デラックス・コレクターズ・エディション(2枚組) [DVD]

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