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MADNESS『7』 [音楽(洋楽)]

表題のアルバムは1981年10月に発表された彼らの3rd.アルバムである。(タイトルが「7」であるが、7枚目と言うことではなく、メンバーが7人ということである。)スカのリズムを取り入れた明るくポップな彼らのサウンドは、日本では車のCMに使われた大ヒット曲でお馴染みである。どことなくコミカルな用にも感じ取れる彼らのサウンドであるが、本作でもその楽しさに満ちた内容となっている。尚、本アルバムは過去2作がイギリスのアルバム・チャートで2位を記録しているが、それには及ばなかったとは言っても、最高位5位を記録している。(但し、アメリカではチャートインしていない。)

収録曲は以下の全13曲である。『Cardiac Arrest』『Shut Up』『Sign Of The Times』『Missing You』『Mrs. Hutchinson』『Tomorrow's Dream』『Grey Day』『Pac-A-Mac』『Promises Promises』『Benny Bullfrog』『When Dawn Arrives』『The Opium Eaters』『Day On The Town』。

この中からシングル・カットされたのは全部で3曲である。1st.シングルの『Grey Day』はイギリスで最高位4位を記録、2nd.シングルの『Shut Up』も最高位7位を記録している。3rd.シングルの『Cardiac Arrest』は最高位14位に留まり、デビュー曲に続く2曲目から8曲連続してイギリスのシングル・チャートでTOP 10入りを続けていた記録が止まることになった。(が、この気を久野次のシングルが彼らの唯一の全英No.1の座を獲得することになるのである。)また、2nd.シングルと3rd.シングルの間には、1982年春にリリースされる新曲入りのベストアルバムからの先行シングルの『It Must Be Love』がリリースされている。(最高位4位を記録している。)

お薦め曲は、シングル曲の『Grey Day』『Shut Up』『Cardiac Arrest』と、『Sign Of The Times』『Promises Promises』『The Opium Eaters』『Day On The Town』という所をピックアップしておく。

彼らは本国イギリスでは大ヒットを飛ばしていたが、アメリカではさっぱりだった。(アメリカでの最大のヒット曲は1982年の『Our House』であるが、イギリスではそれ以上のヒット曲が多数ある。)日本ではCMソングの『In The City』方が更に有名であるが、この曲はイギリスではシングル・カットされていないというように、本国と日本、アメリカでは知名度、ヒットの内容が全く違うというのも面白い所である。→ある意味では日米欧(イギリス)の違いを象徴しているバンドということになる。

「スカ」は欧州とアメリカでは全く違う時期にブームを迎えることになるため、スカの本場・ジャマイカのものと、欧州のスカ、更にはアメリカのものとは区別されているというややこしいことになっているのだが、彼らのポップで明るく楽しいサウンドを耳にすると、そういう細かい分類はどうでも良くなってしまう。彼らのサウンドはそれだけ底抜けに楽しいものということになる。ということで、じっくりと楽しみながら聴いておきたいアルバムである。

 

7

7

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  • 出版社/メーカー: Salvo
  • 発売日: 2010/04/13
  • メディア: CD

セヴン~デラックス・エディション

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  • 出版社/メーカー: ミュージック・シーン
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「THE TAMARIND SEED」 [映画(洋画)]

表題の作品は1974年のアメリカ映画「夕映え」である。(日本での劇場公開は1976年10月であった。)先日(2010/12/15)亡くなったB・エドワーズ監督はコメディ作品を得意としていたが、本作は東西冷戦下に於けるソ連諜報員とイギリス外務省に勤める女との間のラブ・ストーリーである。(B・エドワーズ監督作品ということではちょっと変わった作品と言うことになる。)

作品データを記しておくと、時間は125分、監督と脚本はブレイク・エドワーズ、撮影はフレディ・ヤング、音楽はジョン・バリーである。そして出演は、ジュリー・アンドリュース、オマー・シャリフ、アンソニー・クエイル、シルヴィア・シムズ、オスカー・ホモルカ、ダニエル・オハーリヒー、デヴィッド・バロン、ブライアン・マーシャル、セリア・バナーマン、ロジャー・ダン、シャロン・デュース、たちである。

イギリス外務省に勤めるジュディス・ファーローという女性は、自動車事故で夫を失い、その後で知り合った航空隊のピーターソンとの恋に破れたと言うことで、心の傷を癒すために休暇を取ってカリブ海・バルバドス島の旅に来ていた。そしてフィオドル・スベルドロフというソ連KGBの副司令官と知り合う。彼は妻との間が上手くいっておらず、また最近では共産主義にも疑問を抱くようになっていた。で、積極的にジュディスに近づき、彼女も次第に彼に惹かれていった。この出会いは偶然のものであったが、イギリス外務省とソ連では、相手が相手であるだけに問題視していて、両国は密かに2人に尾行を付けた。そんなことになっているとは知らない2人は、島の博物館でタマリンドの種にまつわる伝説を知った。まもなく休暇を終えたジュディスはロンドンへ帰り、フォオドルはパリに戻ったが、騒ぎはより大きな者になっていた。ジュディスの元に情報部長のジャック・ローダーが訪ねてきて、フィオドルが彼女に近づくのは、イギリス外務省の秘密を入手するためと判断した。また、パリでもフィオドルはKGBからあらぬ疑いを持たれて監視されることになった。そして、暗号名「ブルー」というトップレベルの重要事項として、イギリス攻略作戦と逆スパイ活動に探りを入れることにした。イギリスは「ブルー」の内容を何としても知りたいとして動き始める。そんな中、フィオドルの友人を通して彼のみに危険が迫っていると知ったジュディスは、ピーターソンにフィオドルがブルーの秘密の実態を掴むから、彼を匿ってほしいと頼んだ。で、フィオドルハブルーの秘密ファイルを手に入れ、ジュディスと共にバルバドス島の海辺のバンガローに身を隠した。しかし、KGBはフィオドルの行方情報を手に入れ、襲撃してきた。で、ジュディスは負傷、フィオドルは即死、と発表された。火傷の治療で入院したジュディスの元に、情報部長が見舞いにやってきた。で、ある封筒を渡した。発表でフィオドルは死んだと聴かされたことで悲しみに暮れていたジュディスは、その封筒の中身が、あのタマリンドの種だったということで、フィオドルは生きていて、再会の日が来ることを約束するものということで、生きていく勇気を取り戻したのだった。

スパイものであるが、ラブ・ストーリーに柱を置いているため、アクションなどは殆ど無い。また、B・エドワーズ監督作品に見られるお洒落なコメディという要素もない。が、ラブ・ストーリーとしてとらえると、特に捻りがあるというものでもない。

男女の恋愛感情と、東西冷戦で対立している東西両陣営の違いを堪能するということでよろしいかと...

 

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↓輸入版です。

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ケータイ刑事銭形雷20話[裏ネタ編]PART 4 [ケータイ刑事]

銭形雷」の第20話の「タネも仕掛けもありません ~売れないマジシャン殺人事件」についての「裏ネタ編・増補」の3回目となる今回は、岡野さんはこれのことで色々と文句を言っていた「タネあかし」について、その時の言葉として出た「ルール違反」について、この物語の被害者と犯人がこの関係と言うことから「師匠」について、「弟子」について、この事件はここを使ったトリックでもあったということから「楽屋」について記します。尚、「タネあかし」については「・9話[裏ネタ編]PART 1」で「タネ明かし」として記したものを、「師匠」については「・32話(2nd.19話)[裏ネタ編]PART 3」で、「弟子」については「・7話[裏ネタ編]PART 3」で、「楽屋」については「・14話(2nd.1話)[裏ネタ編]PART 9」で記したものをそれぞれベースにして加筆しました。

また、BS-iの本放送時に記した記事は2006/5/14付けで、MBSでの放送時に記した[改訂版]は「ここをクリック」(ここにはBS-i本放送時に記した記事へのリンクもあります。)してご覧下さい。

タネあかし」:奇術(マジック、手品)に於いて、その奇術の仕掛け、トリックをばらしてしまうことである。奇術の世界では「タブー」とされていることでもある。(タネをばらしてしまったら、その奇術は誰も見てくれなくなってしまい、マジシャンにとったら飯の食い上げになってしまうためである。)但し、誰が見ても簡単にタネを見抜くことができるようなもの、または書籍に掲載されているような内容の手品であって、誰でもが(ネタ及び手品の内容を)知っているようなものについてはその限りではない。(これをネタにして、しゃべくりマジックを行う奇術師(マジシャン)もいる。→例えばゼンジー北京はそういうマジシャンとしては先駆者として知られている。)

英語では「Show a (magic) Trick」と言うが、これはタネを見せながら行う場合を指している。(まあ、そのままという言葉ですね。)また、「タネを暴露する」という意味から、「show」が「expose」または「reveal」という単語に置き換わって言う場合もある。(ただ、「タネを暴露する」という言い方は、ちょっとオーバーなような気もしないではないですが...)

ただ、銭形姉妹はタネ明かしをすることがお好きなようで、本家のお姉ちゃまやお姉ちゃま、分家姉妹でもちゃんとちゃんは行っていましたね。(どちらも長女と次女ですね。ただ、それぞれのキャラクターが出ているため、同じようにタネあかしをしている訳ではないですが...)

ルール違反」:「ルール」とは「規則」「通則」のことであって、人が守らなければならない準則のことである。個人が完全に1人で、他人と全く交わらないで生きていくというのならばともかく、人間は誰かと必ず交わって生きていくため、何事かの取り決めが生じることになる。数人の集まりである小集団でも、学校のようにある程度の人数が集まっている集団でも、国の様な大きな組織になっても、そこには必ず何らかの規則がある。(国になるとその規則は「法律」と呼ばれ、地方自治体では「条例」、会社では「社規」、学校では「校則」ということになる。)

また、「違反」(現在では「いはん」と読むが、古語では「いへん」と読んでいた時代もあった。)とは、法律、協定、契約などの取り決められた事柄に背くことを言う。(尚、同じ読み(「いはん」)で「違犯」と表記すると、「法令に反して罪を犯すこと」を言う。)

よって、「ルール違反」とは、定められた規則や社会の通則などに反すること、則ち反則行為のことを指すことになる。(スポーツ競技では単に「反則」ということも多いですね。)

英語では「Violation of Rule」または「Against the Rule」と言い、ドイツ語では「Übertretung der Regel」、フランス語では「Violation de Règle」、イタリア語では「Violazione di Regola」、スペイン語では「Violación de Regla」、中国語では「規則違反」という。

尚、「手品のタネあかし」は基本的にはルール違反であるが、この物語では岡野さんの方から「タネを教えて」と言っているので、ちゃんの語った「タネあかし」はルール違反と言うことは出来ない。(岡野さんが断ったのにちゃんが勝手にタネあかしをしたのならばルール違反になりますが...)

師匠」:一般的には、学問や演芸、武芸などを教授する人のことを指して言う言葉である。(早い話、「先生」である。)教える方が「師匠」で、教わる方が「弟子」ということになる。(この関係を「師弟関係」と言い、師匠と弟子をまとめて「師弟」と言う。)そのため、アドバイスのようなものを貰った場合でも、教わった方は敬意を表して教えて貰った相手のことを「師匠」と呼ぶことがある。

古くから学問の世界では師弟関係が構築されていたが、演芸の世界でも同じである。(伝統的に受け継がれている世界はほぼ例外無しにこういう形である。)特に落語や漫才などの日本演芸の世界はこの傾向が強く残っている。また、手品(マジック)の世界も演芸のせかいであって、例外ではなくて師弟関係がある。(例えば、落語家になろうとすると、現役の落語家(真打ち)の弟子となる必要があり、先輩である落語家、つまり師匠から全てを教わっていくことになる。(落語家で弟子を取ることが許されるのは「真打ち」になっていることが条件である。)また、武道の世界でも同様であり、日本の武道の殆どは「師匠」と呼ばれる先生の元に弟子入りをすることになる。(その典型的なものは大相撲で、「親方」と呼ばれる師匠の元に弟子入りしなければならない。)

尚、英語では「Master」、ドイツ語では「Lehrer」、フランス語では「Professeur」、イタリア語では「Insegnante」、スペイン語では「Maestro」、中国語では「老師」と言う。

弟子」:師に従って教を受ける人のことである。「門下生」「教え子」「門弟」などと呼ばれることもある。英語では、個人指導の者は「Pupil」、宗教などの大指導者の指導を受ける者は「Disciple」、学説などの指導を受ける者の場合は「Follower」と言うように使い分けがされている。また「Apprentice」と言うこともある。ドイツ語では「Schüler」、フランス語では「Élève」、イタリア語では「Alunno」、スペイン語では「Alumno」、中国語では「弟子」と言う。尚、教える方は特に区別されることなく「師匠」と呼ばれるのが一般的である。(「先生」と言うこともなきにしもあらずですが...)

師弟制度(徒弟制度)は古くからあるものであって、古代ギリシャの哲学者のソクラテスを師として何人もの有名な弟子たちがいることが知られており、師匠と弟子の関係は古くから受け継がれていることが伺える。(弟子が師匠の研究内容を更に発展させていき、その弟子が更に受け継いで発展させる、ということの繰り返しで学問は発展してきた。)

伝統的芸能、工芸などの世界のように、古来から受け継がれてきた技術や思想を受け継いでいく世界では、その世界に入ろうとすれば弟子となって学んでいくことになる。現在でも伝統芸能の世界では弟子となって師匠の指導を受けて成長していく。現在の日本では、落語界や相撲界、華道界、歌舞伎の世界、などの伝統的に世界がこの制度を受け継いでいることで知られている。

また、弟子は師匠から教えを受けるだけではなく、師匠の身の回りの世話をするなどをしながら学んでいき、やがては独り立ちすることを目指して精進していくことになる。(この点が学校の「先生」と「生徒」の関係とは異なるところである。)しかし、中には師匠と意見の相違などによって新たな流派を生んで独立することもある。(特に、学術の場合はよくあることである。→イメージとしては悪いが、だからこそその世界が発展していくことにもなる。)

楽屋」:現在では3つの意味があるが、元々は「雅楽で、楽人(=演奏する人)が演奏する場所」という意味である。(要するに「舞台」ということになる。)古語として古くから使われていたものであって、神聖な場所である。そしてこれが語源となって、第二の意味を持つようになる。

第二の意味は、「劇場やテレビ局などに備えられた出演者の為の控え室」のことであり、現在では「楽屋」と言うと一般的にはこれを指している。(元々は舞台の後ろに設けられた部屋であり、役者が出演の準備を行ったり、休憩のために使用する場所であった。→現在の「控え室」という意味とほぼ同じである。)

第三の意味は、比喩的表現で使われるものであり、「物事の内幕、内情」という意味である。「ケータイ刑事」の市販DVDソフトでは特典映像が収録されているが、そこには「楽屋落ち」のネタがたくさん出てくるが、その場合はこの意味である。

(一般にいう)楽屋は、出演者の控え室であると同時に、出演者はそこで衣装に着替えたり、化粧をして出番を待つことになる。そのため、楽屋には鏡という物が重要なものとなる。(役者は基本的に自分でメイクをするのだが、鏡はメイクをするのには絶対に必要となる。)よって、楽屋にはいくつもの鏡があり、美容室や理髪店の様に鏡が壁を占領することになる。が、美容室や理髪店と異なるのは、照明によってどう見えるのかということも考える必要があるため、鏡の周囲には数多くの照明器具(電球など)が設置されているところである。

テレビ局では、各出演者にそれぞれ個室が用意されることが殆どである。(複数人のグループの場合は1グループで1室というのが一般的であるが、大物になるとやはり個人単位で個室が用意される。)が、これは、テレビ局では同時に異なる複数の番組製作が進められていることが多く、混乱しないようにという目的もある。一方、演劇場などの劇場の楽屋だと、座長や主演者などの一部には個室が用意されることがあっても、その他の出演者の楽屋は「大部屋」と呼ばれる共通の楽屋となる。(或いは、数人程度のグループに分けて、中規模の楽屋を複数人で使用することもある。)また、小さい劇場であれば、個室の楽屋が無いというのも珍しいことではない。が、大部屋の方が、メイキングなどの特典映像を撮影するには、色々とネタとなることが転がっている場合が多いのが普通である。

この物語では、ミラクルあゆみのショーであること、他の出演者がいないということもあって個室が与えられている。ミラクルあゆみに弟子がいないというのは良いとしても、付け人すらいないというのはどうなんですかね...

尚、控え室という意味の「楽屋」のことを英語では「Dressing Room」、ドイツ語では「Ankleidekabine」、フランス語では「Salon d'essayage」、イタリア語では「Stanza di Abbigliamento」、スペイン語では「Camarino」、中国語では「後台」という。

 

ケータイ刑事 銭形雷 DVD-BOX 2

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  • 出版社/メーカー: ハピネット・ピクチャーズ
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裏モノJAPAN (ジャパン) 2007年 02月号 [雑誌]

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  • 作者:
  • 出版社/メーカー: 鉄人社
  • 発売日: 2006/12/22
  • メディア: 雑誌
びっくり!かんたん!スーパー手品―演出とタネ明かしを1度にイラストで紹介

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  • 作者:
  • 出版社/メーカー: 高橋書店
  • 発売日: 2000/10
  • メディア: 単行本
図解 子供のなぜに答える本 ハイタッチ・テクノ―身近な技術のタネ明かし (図解子供のなぜに答える本)

図解 子供のなぜに答える本 ハイタッチ・テクノ―身近な技術のタネ明かし (図解子供のなぜに答える本)

  • 作者: PHP研究所
  • 出版社/メーカー: PHP研究所
  • 発売日: 1996/07
  • メディア: 単行本
そのブログ!「法律違反」です 知らなかったではすまない知的財産権のルール (ソフトバンク新書)

そのブログ!「法律違反」です 知らなかったではすまない知的財産権のルール (ソフトバンク新書)

  • 作者: 早坂 昌彦
  • 出版社/メーカー: ソフトバンククリエイティブ
  • 発売日: 2008/02/16
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社会のしくみとルール―住みよい世の中をめざして (4)

  • 作者: 平見 修二
  • 出版社/メーカー: 文研出版
  • 発売日: 1993/03
  • メディア: 大型本

企業・職場秩序のルールQ&A―企業秩序・職場秩序の確立と維持の法律実務

  • 作者:
  • 出版社/メーカー: 経営書院
  • 発売日: 2003/05
  • メディア: 単行本
人生の「師匠」をつくれ!

人生の「師匠」をつくれ!

  • 作者: 中村 文昭
  • 出版社/メーカー: サンマーク出版
  • 発売日: 2008/05
  • メディア: 単行本
時代を拓いた師弟―吉田松陰の志

時代を拓いた師弟―吉田松陰の志

  • 作者: 一坂 太郎
  • 出版社/メーカー: 第三文明社
  • 発売日: 2009/03
  • メディア: 単行本
教えること、裏切られること―師弟関係の本質 (講談社現代新書)

教えること、裏切られること―師弟関係の本質 (講談社現代新書)

  • 作者: 山折 哲雄
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2003/05
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寄席楽屋事典

  • 作者:
  • 出版社/メーカー: 東方出版
  • 発売日: 2003/10
  • メディア: 単行本

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名曲探偵アマデウス#84 ドボルザーク「スラブ舞曲集」 [ドラマ]

今月の新作の最後となった今回は、 ドボルザークの「スラブ舞曲集」でした。時間的には短い曲であって、それらを集めた曲集(第1集、第2集それぞれ8曲ずつある。)ということで、どれだけの曲が語られるのか楽しみにしていましたが、第1集から5曲、第2集からは1曲の6曲ということで、曲についてはちょっと物足りなさを感じました。が、物語の方は前回のシリアスなものから打って変わって、いつものテンポの物語ということで楽しませてくれました。

尚、ファイルNo.013(『交響曲第9番「新世界から」』)以来2曲目となるドボルザークであるが、その時も今回も、NHKは「ドボルザーク」と表記しているのでそれに合わせることにするが、チェコ出身の彼の名前は「Dvořák」という綴りであることを考えると、最近の日本語表記では「ドヴォルザーク」と表記するべきだと思うのですが...(→そのため、先週までで今回の予告部分に関して筆者は「ドヴォルザーク」と表記していました。)

また、前回のシリアスな物語も、ラストで所長がその雰囲気を吹っ飛ばしてくれたこともあって、今回に尾を引く所はなかったのだが、これは1話完結の本作らしいところでもありますね。

冒頭、カノンさんが勢いよく事務所に飛び込んでくる。手にはあるチラシを持っていて、所長にお願いがある、と言う。「3日ほどお休みが頂きたい」と言うカノンさんに所長は「食べ放題の激安ツアーの抽選にでも当たったのかな?」と尋ねていたが、所長には「カノンさん=大食いキャラ」というのはすっかり定着していますね。(やっぱり「銭形泪」を意識しているということも出来る。)これに「違いますよ」と言うカノンさんは、駅前で配っているチラシを見せる。それは「お見合いパーティ in 山奥村」というお見合いパーティの案内だった。カノンさんは「宿泊費も食費もすべて無料なんです」と言ってチラシを所長に手渡した。(そう言う所を強調するから、所長も大食いキャラと認識してしまうのですよね...)で、カノンさんは「運命の男性が私を待っているのかも...」と言って結婚を夢見る乙女になっていた。

そこにこの企画の幟を持ってタスキを掛けている男性がやってきて「魅力的な男がわんさかいます。是非、山奥村へいらっしゃい」と言い、更に村で取れた野菜を手渡した。「さっき、駅前でチラシ配っていた人ですよね」とカノンさん。で、男性は村では嫁不足ということで、花嫁募集実行委員長として必至になっているということだった。(ここ10年の結婚実績は0組で、このままだと村の独身男性の平均年令が50歳を超えると言うことだった。)で、相談にやってきたのだった。

今年のお見合いパーティではクラシック音楽(ピアノ曲)の演奏会を企画したが、色々と紛糾して曲目も決まっていないということだった。所長は「ピアニストを2人呼ぶ予算はありますか?」と確認すると、「ぴったりの曲があります」と言ってある曲を紹介した。(それがドボルザーク「スラブ舞曲集」だった。)で、委員長は「村のため」と言い、所長は依頼を受けることにした。

依頼人が持ってきた野菜の中に柿があって、それを口にするカノンさん。(やっぱり食べている...)食べ物は美味しく緑藻一杯ということで、村の生活に憧れる、と言うカノンさん。これに依頼人は「お嬢さんみたいな人は少数派です」と言って、関心を持ってもらえないと言うことを言う。(→カノンさんが何でも飛びつく変わった人種ということですね。)更に依頼人も独身であるが、自分のことよりも先輩のことを気にしていた。

所長は、この曲がお見合いパーティにどんな高価があるのかということで、まずは第1集第1曲へ。軽快なリズムの曲の秘密についての説明で、ここではチェコの民族音楽の「フリアント」が使われていると語られ、その説明となる。内容としては、楽譜上の拍子は変わらないが、2拍子と3拍子が変わるという構成とし、更に長調と短調も変わるということだった。(→民族音楽というのは長い歴史があるものであって、長く愛され続けた者であるだけに、大きな特徴があるものであるが、だからこそ親しみやすさも出るものですね。)で、2つのリズムを組み合わせることで盛り上がるというのは現代でも通用することですし...

ここでは、カノンさんと依頼人とが出会いの寸劇をしていたが、所長の解説(言葉)と、寸劇(芝居)という2つのものを使って描いているというのも上手いところですね。

所長は「まだ序の口」と言って、続いて第1集第2曲へ。一転して寂しげな曲調の曲で、「ウクライナの哀歌の特徴を取り入れた曲」と所長が語る。この曲では「連弾」ならではの「2人で弾く」という魅力に満ちた曲になっていると語られる。特に2人で「同じ音を弾く」という所がある。また、セコンドがプリモのことを考えてペダルを踏むというように、まさに男と女(夫婦)の繋がりがあるということになりますね。

依頼人はそういう楽しみを味わってみたいと口にして、「2人で畑を作る」という想像が始まる。(カノンさんのもんぺ姿が見られます。)カノンさんの農家に嫁いだ若妻と依頼人の夫婦で大根を一緒に抜くという寸劇であるが、やはり所長の「言葉」による説明とは別で「芝居」による説明ということになって、やはり面白い表現をしていますね。(カノンさんのもんぺ姿もサービスと言うことになりますし...)

更に第1集第3曲、第4曲、第7曲について、親しみ安く懐かしく感じられるというこの曲の魅力的な部分についての解説へ。いずれもが単純なメロディであって、和音をバラバラにした少ない音による自然なメロディであり、更には統一感を持たせるリズムがあるということで、「単純かつ緻密」な曲になっている。更にはブリもとセコンドの間でカノンになっているということも紹介される。

で、自然に馴染んだ暮らしが魅力という所長に、依頼人は、でも自然が魅力であってもお見合いに北女性が村の男を好いてくれないと意味がない、と言う。カノンさんも「肝心の問題はそこか...」と言っていた。依頼人は村埜男たちはいい人だが自慢できるものはないと言う。所長は「きっかけさえあれば」と言って、ドボルザークもある人に見出されるまでは全くの無名だったと語り、ここから先はドボルザークの生い立ちの説明へ。

家業を継ぐべきと考えていたドボルザークだったが、音楽との出会いがかれを音楽家へとなることを決心させ、16歳の時にプラハに勉強のために行く。音楽学校を出るも、10年以上も極貧生活が続き、転機が訪れたのが37歳の時だった。ブラームスが音楽コンクールの審査員を務め、そこでドボルザークの才能を評価した。そしてそれ以降、ドボルザークの音楽が高く評価され、ドボルザークはブラームスを師と仰ぎ続けた。→まさに、「運命の出会い」という言葉そのものですね。

で、カノンさんは依頼人が面倒見がよくて人のために頑張る優しい心を持っている、と言い、所長も、誰も気づいていない才能を発見することも依頼人の仕事だと言う。すると依頼人は村の独身男性の何人かの特徴を語り、これで今年はカップル誕生にこぎ着けたいといて、お礼を言って帰って行こうとする。これに「ちょっと待って下さい」と所長。そしてこの作品を進めたのにはもう一つ理由がある、と言って、更に続きへ。

その曲は第2集第2曲であり、第1集から8年後に法被要されたものであり、この曲に「スラブ舞曲集」を永遠に輝かせる秘密がある、という。「音楽史上も屈指の名曲」と言われるこの曲についての解説へ。メロディが中心音の1つ上と下という非常に狭い範囲を行き来していること、そして心の動きが込められているという旋律の鬱串田がある。また、伴奏の方にも秘密があって、最も低い音はブラームスの最後の交響曲である「交響曲第4番第4楽章」の主題のメロディに非常に似ているが、これは恩師・ブラームスに対するオマージュと考えられる。また、ブラームスもバッハの『カンタータ第150番』の中に出てくる宗教音楽のメロディである。これは、バッハの宗教音楽をブラームスが交響曲という全く別のものに再製させ、それをドボルザークがピアノ連弾曲として再製していることになる。言い換えると、バッハからブラームス、そしてドボルザークへと「メロディのリレーが行われている」と言うことになる。時代も国も違うが音楽家の気持ちが受け渡されている。→これって「名曲はいつの時代でも名曲である」という気持ちの根底にあるものでもありますし、まさに歴史の重みを感じるところでもあります。

所長は依頼人に「結婚は目標ではなくスタートラインに過ぎません」と言って、これまでの伝統を次の世代に受け継いでいくことが(依頼人の)目標と言う。これに依頼人は異論はなかった。で、カノンさんにお見合いパーティに来ないか、と誘って「ぴったりの人がいる」と言って写真を広げて語り出した。最初は56歳ということでカノンさんは「もう少し若め」と言うが「ワカメ」と混乱する依頼人。で、「若手」と言い直して、語り始める依頼人だった。所長はカメラ目線で指を鳴らした。

今回は、ドラマ部分は約36分弱、曲が7分強、そのままラストのオチにつながって1分強という構成でした。曲の部分は、短い曲は瀬下リナので、解説のあった「第1集」から「第1番」「第2番」「第7番」と、「第2集第2番」の4曲が流れたということで、ダイジェスト的になっていないということでいつもとは違っていました。

ラストのオチは、依頼人から大きな小包が届き、添えられていた手紙を読むカノンさん。(お見合いパーティに参加したのかは不明です。)依頼人はこの度無事に結婚することが出来た、という報告だった。で、新妻と畑仕事をしていると面白い大根が穫れたということで、それを送ってきたのだった。「婚活の味方、縁結び大根」としてネットで売り出したら凄い人気ということだった。で、所長が小包のガムテープを剥がして箱を開けた。で、中から出てきた大根は2本の大根が捻れてから見合った1本の大根だった。それを見たカノンさんも「ドッヒャー!」と言っていた。→「二股大根」と呼ばれるものがあるが、それ以上にインパクトのある凄い大根ですね。(本当に収穫されたのだったら、凄い大根です。)

所長の人生相談が、前回に続いて今回も助言を送るというものになっているが、前回のシリアス調違い、所長の「言葉による解説」と、カノンさんの寸劇による演出というように、全く異なるものを上手く組み合わせて描いていたという所が面白いところでした。しかもこれがそれは、全く別の人生を歩んできた男と女が結婚すると一緒に人生を歩んでいくことになるということを上手く表現していることにもなって、物語の作としては上手いものになっていました。

また、前回のシリアス・タッチほどではないものの、カノンさんが「結婚を夢見る乙女」という所を出していて、おとなしかったですね。一応、そのおとなしいところをカバーすることとして、もんぺ姿のカノンさんというのを見せてくれたと解釈したらいいですね。

カノンさんが山奥村のお見合いパーティに参加したかどうかは不明であるが、依頼人が結婚したというということは、依頼の時からある程度の時間が経過している(見合いして直ぐに結婚ということは流石に無いでしょうし、最低でも半年は経過しているでしょうし...)ということになるだけに、例え参加していてもカノンさんの方は纏まらなかったと考えて良さそうですね。

その一方で、依頼人が結婚したことで、所長もカノンさんと同様に「結婚」のことを気にしているように感じました。(実は所長もお見合いパーティに「花嫁捜し」の1人として参加したそうな顔をしているように見えました。)

来週31日はファイルNo.079のモーツァルト「ピアノソナタ イ長調 トルコ行進曲付き」の再放送です。(天出家のばあやが登場する物語です。)また、2月のラインナップは、2/7がファイルNo.085のブルックナー「交響曲第7番」、2/14がファイルNo.086のブラームス「クラリネット・ソナタ」、2/21はファイルNo.087でチャイコフスキー(曲は不明)と続きます。(2/28は何かの再放送となっています。)4月からはBSのチャンネル再編成でBS-hiというチャンネルが無くなってしまいますが、BSプレミアムに移って、4年目に突入を願いたいところです。

 

ドヴォルザーク:スラヴ舞曲集(全16曲)

ドヴォルザーク:スラヴ舞曲集(全16曲)

  • アーティスト: クリーヴランド管弦楽団,ドヴォルザーク,セル(ジョージ)
  • 出版社/メーカー: ソニーレコード
  • 発売日: 2000/11/01
  • メディア: CD

ドヴォルザーク:スラヴ舞曲

ドヴォルザーク:スラヴ舞曲

  • アーティスト: ノイマン(ヴァーツラフ),ドヴォルザーク,チェコ・フィルハーモニー管弦楽団
  • 出版社/メーカー: オクタヴィアレコード
  • 発売日: 2006/05/24
  • メディア: CD
ドヴォルザーク:スラブ舞曲集

ドヴォルザーク:スラブ舞曲集

  • アーティスト: ドヴォルザーク,レイセク(ブラスティミル),レイスコヴァー(ビエラ)
  • 出版社/メーカー: コロムビアミュージックエンタテインメント
  • 発売日: 2009/12/23
  • メディア: CD
ドヴォルザーク:スラヴ舞曲集(全16曲)

ドヴォルザーク:スラヴ舞曲集(全16曲)

  • アーティスト: ドヴォルザーク,クーベリック(ラファエル),バイエルン放送交響楽団
  • 出版社/メーカー: ユニバーサル ミュージック クラシック
  • 発売日: 2009/10/21
  • メディア: CD
ドヴォルザーク:スラヴ舞曲集(全曲)

ドヴォルザーク:スラヴ舞曲集(全曲)

  • アーティスト: ドヴォルザーク,プレヴィン(アンドレ),ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
  • 出版社/メーカー: ユニバーサル ミュージック クラシック
  • 発売日: 2009/08/19
  • メディア: CD
ドヴォルザーク : スラヴ舞曲 (全曲)

ドヴォルザーク : スラヴ舞曲 (全曲)

  • アーティスト: クリーヴランド管弦楽団,ドヴォルザーク,セル(ジョージ)
  • 出版社/メーカー: ソニーレコード
  • 発売日: 1999/10/01
  • メディア: CD
ドヴォルザーク:スラブ舞曲集 [Import] (VACLAV TALICH SPECIAL EDITION 1)

ドヴォルザーク:スラブ舞曲集 [Import] (VACLAV TALICH SPECIAL EDITION 1)

  • アーティスト: Antonin Dvorak,Spoken Word,Vaclav Talich,Orchestr Ceská Filharmonie
  • 出版社/メーカー: SUPRAPHON
  • 発売日: 2005/07/15
  • メディア: CD
グレート・コンダクター・シリーズ/ターリヒ ドヴォルザーク:スラブ舞曲集

グレート・コンダクター・シリーズ/ターリヒ ドヴォルザーク:スラブ舞曲集

  • アーティスト: ドヴォルザーク,ヴァーツラフ・ターリヒ,チェコ・フィルハーモニー管弦楽団
  • 出版社/メーカー: Naxos
  • 発売日: 2009/05/27
  • メディア: CD
ドヴォルザーク:スラヴ舞曲集

ドヴォルザーク:スラヴ舞曲集

  • アーティスト: バイエルン放送交響楽団,ドヴォルザーク,クーベリック(ラファエル)
  • 出版社/メーカー: ポリドール
  • 発売日: 1997/12/03
  • メディア: CD
ドヴォルザーク:スラブ舞曲全曲

ドヴォルザーク:スラブ舞曲全曲

  • アーティスト: ノイマン(ヴァーツラフ),ドヴォルザーク,チェコ・フィルハーモニー管弦楽団
  • 出版社/メーカー: オクタヴィアレコード
  • 発売日: 2006/11/22
  • メディア: DVD Audio
ドヴォルザーク:16のスラヴ舞曲集

ドヴォルザーク:16のスラヴ舞曲集

  • アーティスト: ドヴォルザーク,ベロフ(ミシェル),コラール(ジャン=フィリップ)
  • 出版社/メーカー: EMIミュージック・ジャパン
  • 発売日: 2004/12/08
  • メディア: CD
ドヴォルザーク:スラヴ舞曲集

ドヴォルザーク:スラヴ舞曲集

  • アーティスト: ズデニェク・コシュラー,スロヴァキア・フィル
  • 出版社/メーカー: ナクソス
  • 発売日: 1993/01/01
  • メディア: CD
ドヴォルザーク:16のスラヴ舞曲集(全曲)

ドヴォルザーク:16のスラヴ舞曲集(全曲)

  • アーティスト: ベロフ(ミシェル),ドヴォルザーク,コラール(ジャン=フィリップ)
  • 出版社/メーカー: EMIミュージック・ジャパン
  • 発売日: 1996/05/22
  • メディア: CD

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