「水戸黄門漫遊記」(その6) [映画(邦画)]
今回も東映の全14作のシリーズ作品をおいておき、そのシリーズが続いていた時期の他社作品(3本)について記します。で、今回は1960年代初頭の作品ということになります。
「水戸黄門漫遊記 怪魔八尺坊主」
作品データを記しておくと、1960年の第二東映の作品である。監督は深田金之助、脚本は尾形十三雄、撮影は脇武夫、美術は富田治郎、音楽は小沢秀夫である。そして出演は、宇佐美淳也、南郷京之助、石井一雄、岸田一夫、藤田佳子、富久井一朗、大井田勝太、石丸勝也、五里兵太郎、若杉章太郎、三原有美子、富永佳代子、山城新伍、円山栄子、中村幸吉、立松晃、品治京子、大邦一公、市川百々之助、仁礼功太郎、津村礼司、村居京之輔、都賀静子、一条由美、大浦和子、町田栄子、月笛好子、長田健、鈴木倉哉、汐路章、香住佐久良夫、大城泰、唐沢民賢、若井緑郎、木南兵介、光美智子、野崎邦江、望月健佐、小田真士、南修、たちである。尚、黄門様を演じたのは宇佐美淳也、助さんは南郷京之助、格さんは石井一雄である。
(本作はデータだけです。)かつてLDではリリースされていたんですけどね...
「水戸黄門 天下の大騒動」
作品データを記しておくと、1960年の第二東映作品で、時間は75分、監督は深田金之助、脚本は結束信二、撮影は古谷伸、美術は稲野実、音楽は高橋半である。そして出演は、大河内伝次郎、里見浩太郎、山城新伍、品川隆二、花園ひろみ、近衛十四郎、加藤博司、立松晃、国一太郎、星十郎、藤田佳子、三原有美子、永井三津子、朝風みどり、水木淳子、富久井一朗、五里兵太郎、坂東好太郎、戸上城太郎、藤代佳子、堺駿二、園佳也子、立原博、笑福亭福郎、霧島八千代、高松錦之助、中村竜三郎、和崎隆太郎、阿部九洲男、津村礼司、大邦一公、小林重四郎、木島修次郎、たちである。尚、黄門様は大河内伝次郎、助さんは品川隆二、格さんは山城新伍が演じている。
白鷹三十万石の新領主となった将軍家の若君・菊太郎。黄門様は菊太郎の名君ぶりを一目見んとして助さんと格さんをつれて水戸を旅立つ。白鷹藩が近づくにつれ、黄門様の一行を付け狙う複数の影があった。ある旅籠に到着した黄門様一行だったが、そこには黄門様の主従を名乗る3人連れが泊まっていて驚いた。その夜。その3人組が何者かに襲われて殺されてしまう。これは白鷹藩家老・瀬戸山大典の息が掛かった連中の仕業であり、先君の御台所・紫の方との不義密通によって生まれた子供に白鷹藩を継がせようという企みのためだった。で、家督を継いだ菊太郎が、黄門様に来藩するように依頼していたのだった。が、大典は始末したのはニセモノの黄門様ということを知ると、本物の黄門様一行を暗殺しようとする。が、それを救ったのは、黄門様一行の後をつけていた不審な男たちだった。実は彼らは、水戸藩指南役として雇われた者で、幕府から黄門様の道中警護の命を受けていたのだった。その頃、城では、領民の代表が新年の賀詞を述べるために集まることになっていて、大典はこの時に菊太郎の毒殺を企んでいた。で、毒殺に成功したと思った大典だったが、その前に黄門様たちが立ち塞がる。最後の抵抗をする大典だったが、黄門様の前に悪の芽はつみ取られたのだった。
娯楽作品としてはツボを心得た内容であり、たっぷりと楽しめる作品である。ということで、見ておきたい1本である。
「水戸黄門海を渡る」
作品データを記しておくと、1961年の大映作品で、時間は90分、原作は川内康範、監督は渡辺邦男、脚本は川内康範と杜松吉の2人、撮影は渡辺孝、美術は上里義三、音楽は福永久広である。そして出演は、長谷川一夫、勝新太郎、市川雷蔵、野添ひとみ、藤原礼子、宇治みさ子、林成年、千葉敏郎、佐々十郎、小堀明男、嵐三右衛門、阿部脩、市川謹也、浅尾奥山、小町るみ子、若杉曜子、石黒達也、原聖四郎、伊達三郎、堀北幸夫、岩田正、滝川潔、大林一夫、浜田雄史、山岡敬四郎、山下一己、大丸智太郎、木村玄、滝のぼる、たちである。尚、黄門様は長谷川一夫、助さんは市川雷三、格さんは勝新太郎が演じている。
仙台にやってきた黄門様ご一行は、謎の幽霊船が流れついた事件に遭遇する。幽霊船の正体は蝦夷松前藩の御用船であり、黄門様一行は船を調べることにした。すると、船底に若い武士がいた。彼は助さんの友人で、松前藩士の砂田重助だった。砂田は公儀献上の蝦夷地の測量図を奪われたと告て息絶える。で、黄門様一行は蝦夷へ向う。(「海を渡る」というのは津軽海峡を渡る、ということでした。)
松前藩では、測量図が奪われたことで、藩主・松前泰久は家老・一柳甚左衛門と善後策を練っていた。そんな所に、公儀隠密と間違えられて捕らえられた黄門様一行が連れてこられる。が、泰久はそれを見て黄門様が来たことを知る。黄門様は、ただの見物のためにやってきたと言うだけだった。そんな中、家老・一柳甚左衛門は御用商人の北海屋と組んで、アイヌ部落から甘い汁をすすり、やがて蝦夷を支配して、幕府を転覆させようという陰謀を企んでいた。で、アイヌ部族を煽り、日本人との対立が激しくなる。そして、アイヌの攻撃が始まる。黄門様はアイヌの反乱を鎮定しようとして、捕らえられたアイヌ部族のポイサパを引渡し、格さんを人質として置いていくことにして和平を申し出る。一時はそれで収まるが、ポイサパが殺されてしまったことから再び騒乱状態となるが...
蝦夷でも黄門様の活躍ぶりは変わらない。ただ、本作ではアイヌ部族がアメリカのインディアンと同じ様に描かれていて、西部劇調の世界に黄門様が現れたというような感じがする。娯楽作品ということでは、こういうのは楽しい所であるが、黄門様がと思うと、ちょっと羽目を外しすぎたように思う所である。好みがはっきりとわかれるであろう作品です。
↓ビデオがあるのはこれだけです。
↓今回は浪曲になっているものを拾っておきます。
<滑稽浪曲集4>日吉川秋水「水戸黄門漫遊記」/日吉川秋斎「水戸黄門」
- アーティスト: 日吉川秋斎 日吉川秋水,日吉川秋斎,日吉川秋水,日吉川マス,日吉川つや子
- 出版社/メーカー: コロムビアミュージックエンタテインメント
- 発売日: 2006/12/27
- メディア: CD
矢野顕子『ひとつだけ/the very best of akiko yano』 [音楽(特撮/邦楽)]
表題のアルバムは1996年にリリースされた、彼女のデビュー20年を記念してのベスト・アルバムである。ただ、彼女の場合は、アルバムごとに完成度の高い一つの作品として仕上がっているだけに、それらの中からいいとこ取りをしたようなベスト盤というのは、持ち味が十分生かされていないことにもなりかねず、賛否のあるところである。が、本ベスト盤は、確かにそういう一面もあるとはいうものの、音の玉手箱といった感じが出ているだけに、よろしいんじゃないかと思います。
収録曲は以下の全17曲である。『ひとつだけ』『気球にのって』『電話線』『在広東少年』『春咲小紅』『どんなときも どんなときも どんなときも』『ラーメンたべたい』『デヴィッド』『自転車でおいで』『ウォッチング・ユー』『いいこ いいこ(グッド・ガール)』『スーパー・フォーク・ソング』『中央線』『すばらしい日々』『夢のヒヨコ(ドリーミング・チック)』『二人のハーモニー』『ニュー・ソング』。
お薦め曲は、『ひとつだけ』『電話線』『在広東少年』『春咲小紅』『ラーメンたべたい』『自転車でおいで』『スーパー・フォーク・ソング』『二人のハーモニー』『ニュー・ソング』というところをピックアップしておくが、バラエティに富んだ内容となっていて、実に楽しい所である。
尚、『春咲小紅』は1981年の神戸ポートアイランド博覧会(ポートピア'81)とは関係ないが、丁度ポートピアが始まった時期の曲であり、カネボウのCMソングとして使われたことから、耳にすることが多くなり、歌詞の「春先小紅、来て来て…」という所が、「春先、神戸に、来て来て…」と聞こえて、ポートピアの宣伝をしているように感じられた曲でした。(ポートピアのキャンペーン・ソングはゴダイゴの『ポートピア』です。)
また、『ひとつだけ』は、2005年にリリースされた黒川芽以さんの2nd.シングル『シアワセがふえるより哀しみをへらしたい』(映画「怪談新耳袋 幽霊マンション」の主題歌)のカップリング曲でもあるが、そのオリジナルである。
彼女の多彩な音楽世界は、代表的な曲を聴くことになるベスト盤ではつまみ食いをしている感じになってしまい、それぞれのアルバムで構築された独特の世界を十二分に堪能することは出来ない。しかし、ベスト盤では、彼女を知るということには有用であり、入門者用にはぴったりである。また、ダイジェスト版のような位置づけにもなるので、それなりの役割はある。(資料性という側面での価値は薄くなりますが...)ということなので、ここから彼女の世界に足を踏み入れていくということにするのがよろしいかと...(で、気に入った曲が収録されているオリジナル・アルバムの方を聴くことにしましょう)
ひとつだけ/the very best of akiko yano
- アーティスト: 矢野顕子,糸井重里,宮沢和史,奥田民生
- 出版社/メーカー: エピックレコードジャパン
- 発売日: 1996/09/23
- メディア: CD
↓少しだけ触れた曲/映画も拾っておきます。
ケータイ刑事銭形愛10話[裏ネタ編]PART 1 [ケータイ刑事]
尚、この物語について過去に記した記事は「ここをクリック」してご覧下さい。
「古時計」:「古」という文字があることから、ある程度の歳月が流れた時計を指しているが、一般にどの程度の歳月が流れたら「古」を使うのかは明確ではない。(例えば、1年前のものと最新のものの対比では、1年前のものでも「古」となりますし...)尚、壊れて動かないものは「ガラクタ」であって「古時計」とは言わない。
特に時計の場合は、工芸品とか美術品という側面もあって、ある程度の古いもの(古時計)になると、逆に価値が上がる場合がある。そのようなものを「骨董品」と呼ぶが、「古時計」と言われるものはおおむね「骨董品」と考えて良いであろう。(但し、「骨董品」と言うと、一般的には製造されてから100年以上が過ぎたもの、というのが目安になっているので、「古時計」=「骨董品」と言い切ることは出来ない。)
この物語は『大きな古時計』という曲(この曲については、別途記す予定です。)をモチーフとしているが、その歌詞では、原詩では「90歳」でおじいさんが亡くなったということになっているので、製造から90年の時計ということになっているが、日本語の歌詞では「100歳」でおじいさんが亡くなったことになっているということからも、(「骨董品」という概念の)「古」というのは100年を一つの目安と考えても良いでしょうね。
「代議士」:衆議院議員のことを指して言う通称である。(同じ国会議員でも、「参議院議員」のことはこのようには呼ばない。)
国民から選ばれて、国民の意見を代表して国政に参加する代議員のことを指しているが、参議院議員のことを呼ばないのは、歴史的なことがあるためである。現在の日本は衆議院と参議院の二院制であるが、大日本帝国憲法下(国会が設置された当時)は、衆議院と貴族院の二院制であり、資雄議員議員は国民から選挙(選挙権にはいくつかの制約がありました。)で選ばれる民選議員であるので、国民を代表する代議員ということで、敬意を込めて「代議士」と呼ばれるようになった。一方、貴族院議員は非公選であり、皇族議員、華族議員、勅任議員によって構成されていた。(議員の任期は7年であったが、公爵議員、侯爵議員、勅選議員の任期は終身であった。)貴族院は日本国憲法では廃止され、それに代わって、公選で議員が選ばれる「参議院」が設置されたが、衆議院議員だけに呼ばれていた「代議士」という通称がそのまま受け継がれることになった。
「秘書」:要職にある人に直属して付き、上司の仕事の補佐したり、機密文書や用務を司る職のこと、もしくはその職にある人のことを言う。会社の社長や役員に付く「役員秘書」、国会議員や地方議会議員につく「議員秘書」、大学教授に付く「学者秘書」、弁護士の仕事を補佐する「弁護士秘書」などがあるが、それ以外でも事務処理などのために助手を置き、その助手に秘書が行う業務をさせることもある。(この場合は「秘書」としないこともあるが、職務内容から「秘書」と言うことが出来る場合がある。)
秘書の職務内容の幅は広いが、スケジュール管理、身の回りの世話、来客の接遇、書類作成、会議準備、出張旅行の手配などはどのような秘書でも行うことである。
秘書はあくまでも「黒子」であり、上司に成果を上げさせるための裏方である。そのため、秘書が目立つようでは、上司もたいしたことはない、ということになってしまう。が、秘書の働きが悪いと、上司の仕事に支障が出てるということになり、秘書としての能力を疑われるということになってしまう。→実に損な役回りである。
時々、議員秘書の行動が問題になり、逮捕者が出たりすることから、「秘書」というとダークな仕事をしているという印象があるが、秘書としては上司を守り、上司に能力を発揮させるために行うことということで、秘書としてはしっかりとその職務を遂行していると言うことになる。(但し、倫理的な良し悪しは別であり、あくまでも「秘書」という職業上での話である。)
尚、秘書に関しては、いくつかの検定があるが、医師のように免許を持っていないと出来ない仕事と言う訳ではない。(→岡野さんも、秘書に関する(怪しげな)資格を持っているかも知れませんね。何しろ、約1万の資格を持っていると言うのですから...(約1万というのは「海・2nd.8話」で五代さんが語っていました。))
「後継者」:ある役職などを前任者から引き継いで受け継いぐ人のことをいう。「後任者」とも言う。王位などの場合は「継承者」ということもある。また英語では「Successor」という。
家督を継ぐと場合などはともかく、公職の後継者については、前任者が指名するという非民主的な方法で決めているようでは正しい「公職」を継いでいるとは言えない。(→某国の国会議員が引退する場合、前任者が後継者を指名するということが定着しているが、正に三流民主主義国家がやっていることである。特に、子供に(議員の)後を継がせるというのは、家を継ぐのとは全く別次元のことであり、狂っているとしかいいようがない。)
↓一応、こういうものを...
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