「大菩薩峠」(その9) [映画(邦画)]
今回は大映三部作の完結篇となる1本について記します。
大映三部作第3作「大菩薩峠 完結篇」
作品データを記しておくと、1961年の大映京都の作品で、時間は98分、原作は中里介山、監督は森一生、脚本は衣笠貞之助、撮影は本多省三、美術は西岡善信、音楽は塚原哲夫である。そして 出演は、市川雷蔵、中村玉緒、本郷功次郎、小林勝彦、近藤美恵子、三田村元、丹羽又三郎、見明凡太朗、阿井美千子、矢島ひろ子、島田竜三、尾崎和枝、井上明子、橘公子、真塩洋一、荒木忍、酒井三郎、南里金春、東良之助、尾上栄五郎、芝田総二、玉置一恵、沖時男、愛原光一、竹谷俊彦、木村玄、千石泰三、大丸智太郎、春日清、桜井勇、井手野憲治、藤春保、松岡良樹、南正夫、森宏之、有村淳、島一男、武智雅文、神脇絵須子、高月冴子、小林加奈枝、たちである。
物語は前作からの続きである。竜神の滝の断から落ちた竜之助だったが、お豊に助けられて、伊勢大湊の与兵衛の所に匿われていた。一方、お豊は病に犯されて自害し、竜之助に宛てた遺言状と金をお玉に託され、手紙だけは竜之助に届けられた。そして花の師匠であるお絹と共に出立する。裏宿の七兵衛が竜之助の居場所を探り出して押しかけてきたが、一歩遅かったので竜之助はぶじだったが、山道で乗った籠がお絹と引き離され、それを企んだがんりきの百の腕を叩き斬ったものの、谷底に転落してしまう。そんな竜之助はお徳という女に助けられ、お徳の子・蔵太郎を見た竜之助は自分の子どもである郁太郎のことを思い出すのだった。そんな所に、甲府勤番となった旗本・神尾主膳が現れ、土豪の望月家から金を捻出させようとして、婿・清一郎を捕えた。これを耳にした竜之助は清一郎を救出したものの、自分は主膳に捕われてしまう。主膳は竜之助の腕を見込んで、甲府勤番頭駒井能登守の暗殺を条件にして屋敷に匿う。そしてある夜、駒井能登守を襲った竜之助だったが、駒井の人格に心打たれて、どうしても討つことができなかった。竜之助はお銀と共に大菩薩に戻って来て、お浜の墓地を見つけて愕然となり、その比から竜之助は無差別に辻斬りを行うようになる。大菩薩の辻斬りの話は広がり、れゅうの助を狙う兵馬も大菩薩にやってくる。が、豪雨によって笛吹川は氾濫し、村人たちは退避していく。竜之助は息子・郁太郎を求めて雨中をさまよい歩き、駆けつけた兵馬と出くわす。そして宿命の対決が始まった。しかし、豪雨で土壌は酷く、笛吹川には濁流が発生し、竜之助は濁流の中に押し流されていった...
「完結篇」であるため、前作を受けて物語に決着を付けるのは当然であるが、本作は監督が変わったため、演出の雰囲気が変わってしまい、統一感が無くなってしまったのが残念なところである。(3本続けて見るには辛いですね。)が、シリーズの3本を2時間ドラマが3本あるものと思って、少し間を開けてから見ることにしたら、こういうのもあり、と思える所である。そう言った点では日本映画全盛期の作品であるものの、将来のテレビ時代を見据えていたと言っても良いのかも...???
ただ、東映の三部作の方がスケールも大きく、重厚感もあっただけに、スケールが小さく感じられてしまったシリーズでした。
↓大映三部作はBOXになっています。
BRUCE HORNSBY & THE RANGE『THE WAY IT IS』 [音楽(洋楽)]
表題のアルバムは1986年に発表された彼らのデビュー・アルバムである。ピアノをフフィーチャーとたメロディ・ラインの綺麗な曲『The Way It Is』の大ヒットと合わせて、アルバムも大ヒットを記録して、彗星の如く現れた記念すべきアルバムである。本アルバムはBillboardのアルバム・チャートで最高位3位を記録していて、1987年のBillboard年間アルバム・チャートでも4位にランクインする大ヒットとなった。
収録曲は以下の全9曲である。『On The Western Skyline』『Every Little Kiss』『Mandolin Rain』『Long Race』『The Way It Is』『Down The Road Tonight』『Wild Frontier』『River Runs Low』『Red Plains』。
この中からシングル・カットされたのは全部で4曲である。アルバム・タイトル・ナンバーでもある『The Way It Is』は1週だけだったとはいうものの全米No.1の座を獲得し、1987年の年間シングル・チャートでも8位にランクインする大ヒットとなり、彼らの名前をいきなりメジャーなものにした名曲である。『On The Western Skyline』を挟んで『Every Little Kiss』が最高位14位を記録し、『Mandolin Rain』は最高位4位、1987年の年間シングル・チャートで65位にランクインしている。
本アルバムからのお薦め曲は、現在でも時折耳にすることのある名曲『The Way It Is』とヒット・シングルの『Mandolin Rain』と『Every Little Kiss』、シングル・カットされている『On The Western Skyline』、そして『Red Plains』をピックアップしておく。
'80's中期には、所謂「産業ロック」と呼ばれる売れ線を狙ったロック・ナンバーと、技術的にも進歩してきたシンセサイザーを中心にしたエレクトリック・サウンド(所謂「エレポップ」)が氾濫するようになり、音楽シーンに新たなものが求められていた時期でもある。そんな時に現れたのが、メタル・バラードを中心としたバラード・ナンバーと、彼らの様なメロディ・ラインの美しさを追求したサウンドであった。(メタル・バラードも大ブームとなりましたね。)特にピアノを中心としたシンプルでありながらも洗練された彼らの奏でるメロディは心の清涼剤となって、後に来るゆっとりとしたワールド・ミュージックやヒーリング・ミュージックのブームに繋がることになったのはご存知の通りである。
現在でもよく耳にするのは、忙しい毎日の中で心を休めたいと思った時に心を癒してくれるだけの魅力が本アルバムにはあり、そういうものは永遠に変わらないと言うことでもある。時々聴くためにも本アルバムは手元に置いておきたい一枚である。
ケータイ刑事銭形命13話[裏ネタ編]PART 2 [ケータイ刑事]
「銭形命」の最終話(第13話)の「愛のメモリーよ、永遠に! ~売れっ子作曲家殺人事件」の「裏ネタ編」を急ぐことにしまい。で、2回目となる今回は、松山さんにこれが出たということで「転勤」について、「辞令」について、転勤先がここということで「アラスカ」について、松山さんが相棒にしようかとして口にした「白熊」について記します。尚、「転勤」と「辞令」については「愛・26話[裏ネタ編]PART 3」で「転勤辞令」として記したものをベースにして、それぞれ加筆しました。
尚、BS-TBSの本放送時に記した記事は「ここをクリック」してご覧下さい。
「転勤」:労働者を、同じ会社や官庁の中で違う場所にある勤務場所に配置転換することを言う。または、労働者の勤務場所が変わることを言う。英語では英語では「Trsnsfer」または「Trsnsference」と言う。
転勤の目的は、本人の能力開発、後進の育成などの組織活性化のためとか、一つの業務に長期間携わることによる慢心や、取引先との間での不正を防止するため、僻地に一人を長期間勤務させずに定期交代させるため、などがその理由となっている。(これは管理職の地位にいる人も同様である。しかし、研究開発を行っている企業の研究所であれば、管理職は転勤で移動するのは当たり前のようにあるが、研究者の転勤というのは意外と少ない。→研究の場合は蓄積された知識も必要であり、転勤による知識の損失も大きいためでもある。)
また、表向きには否定されているが、リストラの名目を伏せて、会社にとって望ましくない人物を僻地に転勤させたり、度重なる転勤をさせるということで自己都合退職をさせるように仕向けた転勤が頻繁に繰り返されているという実体も一部らはある。この場合は人事権の濫用として問題になる場合も多く、時々裁判に訴えられているということがある。(特に僻地への転勤はその傾向が強いとされている。)
転勤を命ずる場合は、原則として根拠が必要であるが、一般的には就業規則の規定にあるのが普通である。また、遠隔地への転勤の場合は、引越費用や交通費が大きくなるが、日本の現行法では、使用者側にその費用の全額を負担する義務は無い。(とは言っても、実際はある程度の支給が行われていたり、割引利用できるような斡旋程度は行われている。)尚、リストラで退職させたい人を狙い撃ちにして、遠方への転勤(例えば、北海道→九州→東北→四国、などのように遠距離の引っ越しを強いるような転勤や離島から離島への転勤など)を短期間に繰り返し、引越費用を自己負担させて、その負担に耐えられずに自己都合退職に追い込むということが実際に行われていて、これが問題にもなっている。
尚、転勤命令に対して拒否した場合は「業務命令違反」に該当することになって、懲戒解雇を含む懲戒処分が行われるのが一般的である。(「いじめ」の一つということでもある。)
「辞令」:官公庁や企業が職員に対して与える命令書の一つであり、職の任免に関して、その旨を本人に公布する文書のことである。英語では「Written Appointment」という。基本的に書面として話足されるものであるが、最近では電子化された電子書類として発行されることが多くなっている。(それでも「辞令」は「辞令」である。)
「転勤辞令」とは、転勤となる労働者本人に「転勤」となる旨を伝える命令であり、基本的に書面が発行されるが、それのことである。(基本的に、辞令には、氏名、出された日付、転勤先の場所などが記されている。)→とは言っても、本人には辞令の出る日よりも前に、予め内定ということで伝えられていますけど...
尚、大きな会社の場合では、同じ敷地内に異なる組織(例えばA研究所とB製造部、C研究所など)がある場合があって、同じ敷地内の別組織が転勤先となる場合もある。こういう場合は、労働者は引越す必要がないこともあって「転勤」とは言わないことが多く、「配置転換」または「(人事)異動」と呼ばれることもある。(が、これも立派な「転勤」であり、「転勤辞令」が発行されるのは当然のことである。)
「アラスカ」:北アメリカ大陸の北西部にあるアメリカ合衆国の州(1912年に準州となり、1959年に49番目の州として州となった。)である。面積はアメリカの50州の中では最も広く、日本の約4倍の面積がある。一方、人口は約65万人で第47位(下から4番目)である。
元々はエスキモーなどの原住民が住んでいた土地であるが、ロシアが近代になってやってきて、19世紀後半にはロシアの植民地となる。そして、アザラシなどの毛皮を採集していたが、遠隔地であることから輸送費がバカにならないこと、また、ロシアがクリミア戦争による財政悪化ということから、クリミア戦争ではロシアの中立国であったアメリカに対して720万ドル(約100億円)で1867年に売却された。当時、アラスカにはこれという資源も発見されていなかったため、アメリカ国内では「巨大な冷蔵庫を買った」と揶揄された。しかし、程なくして金脈が発見されたり、石油があることが分かり、天然資源に恵まれた土地ということが分かると、その評価は一変して、アラスカ購入を決めた当時の国務長官だったウィリアム・H・スワードは気狂い扱いされていたのが英雄扱いとなった。また、第二次大戦後の東西冷戦の時代には、ソ連に対しての国防上の重要な役割を果たす土地となり、更にスワードの評価は高くなっている。
アラスカ州の州都はジュノーであるが、この都市の面積は非常に広く、兵庫県とほぼ同じぐらいの広大な面積を有している。(そんな所に人口は約3万人である。)尚、アメリカで面積の最も小さいロードアイランド州と2番目に面積の狭いデラウェア州の面積よりもそれぞれ広い。(日本でも岐阜県高山市の面積は、都道府県で最も面積の狭い香川県、2番目に狭い大阪府の面積よりも広く、東京都とぼ同じ面積があるという広大な面積のある市がありますけど...(ちなみに、ジュノーの面積は高山市の約4倍ある。))また、現在、アメリカの市で最も面積の広いシトカ市(新潟県とほぼ同じ面積がある。)、2番目に広いジュノー市、3番目に広いアンカレッジ市(千葉県とほぼ同じぐらいの面積がある。)というように、面積が広い市があることでも知られている。→それだけ何も無く、豊かな自然のある土地ということでもある。
アラスカで最大の都市はアンカレッジであるが、この都市はかつては日本からヨーロッパやアメリカの各都市とを結ぶ航空路線の中継点となっていたことで知られている。(しかし、航空機の航続距離が伸びたことで中継する必要が無くなり、現在では旅客便の中継は行っていない。しかし現在は、アメリカからヨーロッパの各都市やアジアの各都市への航空貨物の拠点となっている。)
また、オーロラを見ることが出来ることで、観光資源の豊かな土地でもあり、観光産業も重要な産業となっている。(それだけ自然に恵まれた広大な土地である。)
松山さんの転勤先は「アラスカ署」ということになっていたが、アラスカは政治以外はアンカレッジが中心であることから、おそらくアンカレッジに在住しているものと思われる。(アンカレッジ以外としたら、空軍基地のあるフェアバンクスか、州都のジュノーでしょうが、フェアバンクスもジュノーも人口は3万人台という小都市であり、28万人のアンカレッジと考えるのが妥当でしょう。)
「白熊」:ホッキョクグマのことである。ホッキョクグマは、哺乳綱食肉目クマ科に属する熊である。体の色が白いため、「白熊(シロクマ)」と代腫れていて、この名前が定着している。
体長は、雄が2.5~3m、メスが2~2.5mほどになり、体重も雄の重いものは500kgを超える。熊の中では最も大きい種類でもある。鼻の周囲が黒い色をしているのを除いて全身を白い体毛で包まれているため、見た目には白く見える。
北極地方に広く分布していて、海岸沿いやツンドラ地帯に棲息している。アザラシ、セイウチ、各種魚を主に食べることでも知られていて、熊の中では完全な肉食である。
近年は、地球温暖化の影響で、十分な餌となる動物の狩猟が行えなくなってきていて、絶滅が危惧されている動物の一つであり、絶滅危惧Ⅱ類に指定されている。
動物園では飼育されているが、野生では北極圏の沿岸部などに多く棲息しており、山中などにはいない。そのため、松山さんはよほどの田舎の港町にでも行かない限り、お目に掛かることはないでしょう。(少なくとも都市部には動物園を除いていない。)
↓一応、こういうものを...
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- メディア: 単行本
↓参考まで
しろくまのこえ (幻冬舎エデュケーションのネイチャーブック)
- 作者: 伊藤 年一
- 出版社/メーカー: 幻冬舎エデュケーション
- 発売日: 2008/09
- メディア: 大型本
リアルぬいぐるみ ホッキョクグマ(シロクマ) LL 73cm
- 出版社/メーカー: カロラータ株式会社
- メディア: おもちゃ&ホビー