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MICHAEL BOLTON『MICHAEL BOLTON』 [音楽(洋楽)]

表題のアルバムは1983年に発表したアルバムで、「MICHAEL BOLTON」名義では初のアルバムである。(それまでの彼は「MICHAEL BOLOTIN」の名前でアルバムを発表していたが、そんなに売れることはなかった。で、名前を変えて再デヴューを果たしたのである。)'80'sの後半になると、彼はソウルフルなボーカルで心を捉える大人のサウンドを聴かせるようになったが、本アルバムはそういう彼しか知らなければ、ちょっと驚くサウンドである。というのは、典型的なハードロック路線なのである。ということで、ちょっと意外な感じを抱くかもしれないが、この時代を経て彼のソウルフルなボーカルが築き上げられてきたと思うと、また一味違った感じを受けることでしょう。本アルバムでは、参加したミュージシャンの顔ぶれも凄く、なかなか芯の通ったロックを聴かせてくれるアルバムである。

収録されているのは以下の全9曲である。『Fools Game』『She Did The Same Thing』『Hometown Hero』『Can't Hold On, Can't Let Go』『Fighting For My Life』『Paradise』『Back In My Arms Again』『Carrie』『I Almost Believed You』。

お薦め曲は、シングル・ヒットを記録した『Fools Game』(但し、Billboard年間シングル・チャートTOP 100には入っていない。)と『Hometown Hero』『Can't Hold On, Can't Let Go』をピックアップしておく。アルバム全体を通して言えることであるが、ハードロックと言ってもなかなかメロディを大事にしたものであり、その点は後の彼の放つ数々のヒット曲にも繋がるところがある。また、ハードと言っても比較的聴きやすいものであり、この辺りはギンギンギラギラのハードロック・ファンには物足りなさを感じることになるだろう。(この辺りが、今ひとつ大ブレークしなかった原因か...?)

彼はシンガーとしてだけではなく、ソングライターとしても活動していて、本アルバムを発表した頃からは他のアーティストたちに曲を提供することが増えてきた。そんな中で、シンガーとしてはロッカーとして再出発したのは、後の彼の変身と成功ぶりを考えると、決して回り道をしたとは言えず、ちゃんと蓄積されて肥やしになっている。後の甘くソウルフルな彼のボーカルがお好きな方には、本アルバムのサウンドはちょっと刺激が強すぎるかも知れませんが、普通のロック・ファンにとっては、とても聴きやすいロック・ナンバーである。彼のファンであれば、しっかりとチェックしておきたいアルバムである。また、ロック・ファンの方も、M. BOLTONがこういうアルバムを出していたということで、注目してもらいたい所である。(尚、次の2nd.アルバムもこのハードロック路線です。変身したのはその後からです。)

 

Michael Bolton

Michael Bolton

  • アーティスト: Michael Bolton
  • 出版社/メーカー: Sony
  • 発売日: 1990/10/25
  • メディア: CD


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MICHAEL JACKSON『OFF THE WALL』 [音楽(洋楽)]

表題のアルバムは1979年に法被要されたアルバムであり、本アルバムによってソロ・シンガーとしてのマイケルは「世界のスーパースター」となった記念すべきアルバムである。本アルバムはクインシー・ジョーンズのプロデュースによるもので、後の「THRILLER」とは違ってソウルの世界を突き進んでいるアルバムである。また、「THRILLER」からは大量のシングル・ヒットが生まれているが、本アルバムからも同様に多数のシングル・ヒットが生まれているが、当時としてはこれは快挙であった。また、大ヒットを記録して、Billboardのレギュラー・チャートでは最高位3位、1980年の年間アルバム・チャートでも3位にランクインしている。が、本アルバムの凄いところは、モンスター・アルバム「THRILLER」の影響もあるが、1984年の年間アルバム・チャートに53位にランクインするというように、再び年間アルバム・チャートにランクインするという凄さを見せた。(前例もいくつかあり、こういう現象はPINK FLOYDの「DARK SIDE OF THE MOON」が何度かこれを達成しているが、希な例である。)

収録されているのは以下の全10曲である。(最近ではボーナス・トラックが追加収録されていますが...)『Don't Stop 'Til You Get Enough』『Rock With You』『Working Day And Night』『Get On The Floor』『Off The Wall』『Girlfriend』『She's Out Of My Life』『I Can't Help It』『It's The Falling In Love』『Burn This Disco Out』。

この中からは2曲の全米No.1ヒットが生まれていて、それらは『Don't Stop 'Til You Get Enough』(1979年のBillboard年間シングル・チャートでは91位、1位獲得は1週間)と『Rock With You』(1980年のBillboard年間シングル・チャートでは4位、1位獲得は4週間)である。また、『Off The Wall』(1980年の年間シングル・チャートでは79位)と『She's Out Of My Life』(1980年の年間シングル・チャートでは65位)の2曲は、いずれもがBillboardのレギュラー・チャートでは最高位10位を記録して、4曲のシングルがTOP 10ヒットとなった。('80'sになってからは、1枚のアルバムから数曲が全米TOP 10ヒットをするというものが増えたが、本アルバム発表当時では、これは快挙であった。)

いずれの曲もが有名な曲であり、当時のディスコ・サウンドの一大ブームに乗っかった『Don't Stop 'Til You Get Enough』やダンサブルな『Rock With You』などが合ったかと思えば、じっくりと聴かせるバラード・ナンバーの『She's Out Of My Life』というように、幅広い内容のアルバムである。また、『Working Day And Night』はライブでもお馴染みの一曲であり、テンポの良い一曲である。

マイケルと言えば、モンスター・アルバム「THRILLER」が先に挙げられるが、それも本アルバムがあってのものである。JACKSON 5からJACKSONSを経てソロになった当時のマイケルは実に良いものを出していたのですが、'80's後半の「BAD」以降は完全に別人になってしまったマイケル。本アルバムを発表した頃に戻ってくれたらいいのに、それは今更無理ですよねぇ~。'80'sサウンドを語ると、必ず「THRILLER」は出てくるが、本アルバムがその'80'sのマイケルの基礎となっているだけに、忘れないでもらいたいアルバムである。

 

Off the Wall

Off the Wall

  • アーティスト: Michael Jackson
  • 出版社/メーカー: Epic
  • 発売日: 2003/08/04
  • メディア: CD


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MICHAEL SEMBELLO『BOSSA NOVA HOTEL』 [音楽(洋楽)]

表題のアルバムは1983年に発表されたアルバムであり、本アルバムには、全米No.1ヒットとなった映画「フラッシュダンス」の挿入歌である『Maniac』が収録されている。彼はこの曲のヒットで知られているが、元々長いキャリアを持っている彼は、ヒット・チャートを賑わすことを嫌い、マイペースで多数のアーティストたちのプロデュースを手掛ける道を歩んでいて、このヒット曲が例外なのである。本アルバムはそのような内容であり、『Maniac』はテンポの良いダンサブルなナンバーであるが、これは本アルバムのメイン・ストリームのサウンドではないのである。(それを知らずに、「全米No.1ヒット」ということにつられて、本アルバムを誤解しているバカがたくさんいるのは実に残念なことである。)A.O.R.のテイストを持った大人の鑑賞に堪えうる充実したボーカル・アルバムなのである。

収録されているのは以下の全10曲である。『Automatic Man』『First Time』『Cowboy』『It's Over』『Maniac』『Godzilla』『Talk』『Cadillac』『Lay Back』『Superman』。

この中からは、彼を「一発屋」扱いにする『Maniac』(1983年のBillboard年間シングル・チャートでは9位、レギュラー・チャートでは1位の座を2週獲得)があまりにも有名であるが、先にも述べたように、この曲は本アルバムの中ではちょっと異質のタイプの曲である。それよりも『Automatic Man』『It's Over』『Talk』『Lay Back』といった曲の方が彼の力をより発揮していて、味のあるバラードを聴かせてくれていて、じっくりと彼の世界に浸ることが出来る。

映画「フラッシュダンス」は大ヒットを記録し、そのサントラ盤も大ヒットをしたことから、その挿入歌である『Maniac』を歌った彼のアルバムも、同じようなタイプの曲が収録されていると思って本アルバムにたどり着く方が大勢いるようだが、そういう方には「残念でした」という言葉をお送りする。『Maniac』が目的であれば、彼のアルバムではなく、サントラ盤でことは足りるのである。本アルバムは『Maniac』のMICHAELではなく、一人のアーティストであるMICHAELを堪能しようという方のためのものである。じっくりと彼のボーカルを味わうアルバムなのである。彼のことを「一発屋」いう無知な輩は放っておいて、じっくりと味わいましょう。

 

Bossa Nova Hotel

  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: Warner
  • 発売日: 1996/01/18
  • メディア: CD
↓一応、本アルバムのジャケット画像を...(これは日本盤です)
マニアック

マニアック

  • アーティスト: マイケル・センベロ
  • 出版社/メーカー: ワーナーミュージック・ジャパン
  • 発売日: 1990/05/25
  • メディア: CD


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MICHAEL SCHENKER GROUP『M.S.G.』 [音楽(洋楽)]

表題のアルバムは1981年に発表されたアルバムで、活きの良いハード・ロックをたっぷりと聴かせてくれるアルバムである。当然のことながら、M. SCHENKERのギター・テクニックが存分に発揮されている。ギター・サウンドが好きな筆者としてもこのアルバムはご機嫌の一枚である。とにかく、マイケルのテクニックは凄い!のである。で、彼のギターを中心に芯のある骨太のハードなサウンドが繰り広げられる。

収録されているのは以下の全8曲である。『Are You Ready To Rock』『Attack Of The Mad Axeman』『On And On』『Let Sleeping Dogs Lie』『But I Want More』『Never Trust A Stranger』『Looking For Love』『Secondary Motion』。

いきなり『Are You Ready To Rock』でトップ・ギアに入ったギンギンのサウンドを聴かせてくれると言うことで、彼の健在ぶりを確認すると共に、聴いている方の血も一気に沸き上がる。続く『Attack Of The Mad Axeman』でも、そのエネルギッシュなギターが冴え渡り、この勢いはラストまで続く。LPではA面からB面にサイド・チェンジを行う必要があるが、CDではそのストップ無しに最後まで続いて堪能できるので、この辺りはCDの良さもある。で、筆者のお薦め曲は、『Are You Ready To Rock』『On And On』『Never Trust A Stranger』『Secondary Motion』。それ以外の曲もナイスなサウンドを聴かせてくれるのは言うまでもない。

'80'sになってもマイケルのギターは健在ということを示してくれた本アルバムは、ギター好きにとっては二重丸のアルバムであり、この種のアルバムとしても文句の付けようがない名盤である。たっぷりと堪能してもらいたいアルバムである。ハードなサウンドはちょっとと言う方はともかく、ロックが好きという方は、味わって聴いてください。

 

M.S.G.

M.S.G.

  • アーティスト: Michael Schenker Group
  • 出版社/メーカー: Emi
  • メディア: CD


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METALLICA『METALLICA』 [音楽(洋楽)]

表題のアルバムは1991年に発表された彼らの5th.アルバムである。このアルバムは、彼らのアルバムとしては初の全米No.1を獲得したアルバムであり、同時に超ヒットを記録したアルバムである。Billboardのアルバム・チャートでも、初登場1位を記録して、4週連続No.1を獲得し、1991年の年間アルバム・チャートでは62位であったが、翌1992年の年間アルバム・チャートでは7位にランクインしている。本アルバムのサウンドは、殆どがミディアム・テンポの曲となっていて、聴かせるバラードなどの方に力が入っているアルバムで、これまでの彼らの発表した4枚のアルバムとは少し方向が変わっている。ということで、超ヒットを記録したものの、本アルバムについては評価が分かれているのもまた事実である。が、じっくりと聴かせる曲というのは、それだけ完成度が高くないと腰を落ち着けて聴くことが出来るような代物ではないので、彼らも円熟期に達したという証でもある。

収録されているのは以下の全12曲である。『Enter Sandman』『Sad But True』『Holier Than Thou』『Unforgiven』『Wherever I May Roam』『Don't Tread On Me』『Through The Never』『Nothing Else Matters』『Of Wolf and Man』『God That Failed』『My Friend Of Misery』『Struggle Within』。

この中では、スピード感のあるパワフルな曲は『Holier Than Thou』だけであり、後はミディアム・テンポの曲であるが、冒頭の『Enter Sandman』はこれから始まるパワー・バラードの世界を感じさせながらも、パワフルな所を堪能させてくれるミディアム・テンポのナイス・チューンである。が、本アルバムの目玉と言えば、バラード・ナンバーの『Unforgiven』と『Nothing Else Matters』である。いずれもが6分を越す大作のパワー・バラードとして、じっくりと聴かせてくれる。印象に残るのは、綺麗なメロディ・ラインに乗せて、綺麗なコーラスも堪能させてくれている所であり、本アルバム全体がミディアム・テンポということも、この2曲にたっぷりと浸るためでもあり、珠玉の作品となっている。(が、4th.アルバムまでのエネルギッシュなサウンドを求める方には不満になるのだろう。)

賛否両論アル本アルバムであるが、本アルバムは'80'sの中頃から幅を利かせるようになってきたヘビーメタルが'90'sの混迷の時代であっても、練り上げられた完成度の高いものであれば、大きく受け入れられるということを証明したアルバムであり、もはや「ヘビーメタル」も完全に音楽シーンに定着したと言うことを示している。ということで、音楽史においても重要な地位を占めるアルバムである。尚、4th.アルバムまでのサウンドがお好きな方にとっては、本アルバムには不満があるかもしれないが、人それぞれ好みがあるので、それを否定しようという気はないが、食わず嫌いということだけはしないで、サウンドを聴いてから判断していただきたいところである。(筆者としたら、二重丸のお薦め盤として、ヘビーメタルの入門者にもお薦めしたいアルバムだと判断します。)

 

Metallica

Metallica

  • アーティスト: Metallica
  • 出版社/メーカー: Universal/Mercury
  • 発売日: 1991/08/12
  • メディア: CD


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MADNESS『ONE STEP BEYOND...』 [音楽(洋楽)]

表題のアルバムは1979年に発表されたアルバムであり、ユーモラスなそのサウンド、それでいてポップで聴きやすいサウンドは、まさに英国紳士のユーモアに満ちた面白いものである。そんな彼らは、ホンダの車・CITYのCMに起用されて、そのユーモラスなところは日本ではお馴染みであるが、明るく楽しいそんな彼らの世界をたっぷりと堪能できるアルバムである。サウンドの方はスカを取り入れているが、これが「It's A Joke」という適度な軽さを与えてくれている。が、決してコミカル・ソングに染まっている訳でもない。たっぷりと「音を楽しむ」ことが出来るアルバムである。

収録されているのは以下の全14曲である。『One Step Beyond』『My Girl』『Night Boat To Cairo』『Believe Me』『Land Of Hope And Glory』『Prince』『Tarzan's Nuts』『In The Middle Of The Night』『Bed And Breakfast Man』『Razor Blade Alley』『Swan Lake』『Rockin' In A Flat』『Mummy's Boy』『Chipmunk Are Go!』。

この中からは、アルバム・タイトル・ナンバーである『One Step Beyond』や『My Girl』『Night Boat To Cairo』など、楽しいポップ調の曲が良いが、傑作は何と言っても『Swan Lake』である。これはあの有名な「白鳥の湖」である。この曲はクラシック・バレエを代表する曲として世界中で定着している超有名な曲であるが、これを取り上げ、しかも彼らなりに料理したそのテイストはまさに驚きである。一度耳にしたら、忘れないだろう。(が、こういう「白鳥の湖」があるというのも「音楽」とは「音を楽しむ」ものだということを改めて教えてくれる。)更には『Tarzan's Nuts』も楽しい一曲である。

本アルバムは、ちょっと気が滅入っている時に耳にすると元気が戻ってくるというようなアルバムである。ダンサブルで体が自然と動き出すというようなものではなく、ユーモアが心を和ませてくれるという薬のようなものでもある。人によったら、それでも「ふざけている」と感じるかも知れないが、これがイギリス流の上品なユーモアでもある。自宅の薬箱の中にあっても良いようなアルバムである。(ということで、聴きすぎてその副作用が強く現れても、筆者は知りません。)が、本アルバムにおけるポップのセンスもなかなかいいので、ポップス・ファンはしっかりとチェックしておいてもらいたいアルバムでもある。大いに楽しみましょう!

 

One Step Beyond...

One Step Beyond...

  • アーティスト: Madness
  • 出版社/メーカー: Virgin
  • 発売日: 2000/05/29
  • メディア: CD


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MEN AT WORK『BUSINESS AS USUAL』 [音楽(洋楽)]

先のMOVING PICTURES、MIDNIGHT OILに続いて、奇しくもオジー・バンドの3連チャンということになったが、'80's初期のダウンアンダー勢力の一大ブームを象徴するバンドの登場です。表題のアルバムは1982年に発表された彼らの1st.アルバムであるが、'80'sのダウンアンダー勢力の一大ブームを象徴する、そのムーブメントの代表的なアルバムである。このアルバムは、とにかくバカ売れして、Billboardのチャートを15週間にわたって1位の座を独占するヒットとなった。が、1983年のBillboard年間アルバム・チャートでは2位である。(というのは、このアルバムが1位を明け渡したのはMICHAEL JACKSONのモンスター・アルバムである「THRILLER」であり、こちら超ヒットのその上を行くヒットになったためである。普通の年であれば文句なしの年間1位を獲得していてもおかしくないのだが、こういうのは運/不運という所もあります。)また、本アルバムの長期1位独占から始まって、この後は「THRILLER」「SYNCHRONICITY」「FOOTLOOSE」「PURPLE RAIN」というアルバムが10週以上1位の座に居座るという、上位が動かないアルバム・チャートが2年と少し('82/11~'85/1)の間続くことになるのである。(他にも5枚のアルバムがこの間に1位の座に輝いているが、それらはいずれも短期の1位獲得であった。)

彼らのサウンドは、実にシンプルなものであり、そこに印象的なサックスを取り入れたサウンドは、シンセサイザーを多用した所謂ニューウェーブ系のサウンドが氾濫してくる当時の音楽シーンの中で、原点回帰という新鮮なものを与えてくれた。(何処かしら、'79年のKNACKのようなシンプルでストレートなロックが大ヒットしたのとダブるところがある。)また、生まれて間もない新メディアであるMTVでも、ユニークなPVが大受けしたことも、彼らが時代の寵児となった一因である。まさに時代のニーズにジャストフィトしたということである。そして、ボーカルのコリン・ヘイのちょっと惚けたキャラというのもまたあったことも否めない。

収録されているのは以下の全10曲である。『Who Can It Be Now?』『I Can See It In Your Eyes』『Down Under』『Underground』『Helpless Automaton』『People Just Love To Play With Words』『Be Good Johnny』『Touching The Untouchables』『Catch A Star』『Down By The Sea』。

この中からは2曲の全米No.1ヒットが生まれていて、いずれの曲もが当時を代表する曲となっている。まずは『Who Can It Be Now?』であり、とにかくいきなりサックスが響くシンプルなロックは、当時、一気に浸透しようとしていたシンセサイザーを用いたエレクトリック・サウンドとは一線を画するものであり大きな衝撃を与えることになった。で、この曲が全米No.1の座を獲得するヒットとなった。(1982年のBillboard年間シングル・チャートでは30位にランクインした。また、レギュラー・チャートでの1位の座は1週間のみである。)が、その勢いは止まらず、続く『Down Under』がそれを上回るヒットを記録した。この曲は1983年のBillboard年間シングル・チャートでは堂々の4位にランクインした。また、レギュラー・チャートでは3週連続1位を獲得し、1週間だけTOTOの『Africa』にその座を明け渡すも、翌週には1位に返り咲き、通算で4週1位となった。ミディアム・テンポで、どこか長閑な雰囲気がする不思議な魅力のあるポップスよりのロック・ナンバーである。

この他の曲も、シンプルであり、サックスやフルートといった楽器を巧みに使っていて、不思議な穏やかさを持った楽しいナンバーのオンパレードとなってて、捨て曲は全くない見事な完成度のアルバムとなっている。で、お薦め曲は、『Down Under』『Who Can It Be Now?』『Be Good Johnny』『Down By The Sea』『Underground』という所を記しておくが、全曲お薦め曲としたいところでもある。(特に筆者は『Down Under』がお気に入りです。)

技術の進歩によって日々高度な技術の集積が続いている現在、彼らの放つシンプルなサウンドは、技術に頼らずに基本に戻っても、実に素晴らしいものが出来る、ということを教えてくれている。また、PVの方にあるコミカルな要素は、肩肘張らないで「楽しくやろうよ」というメッセージでもある。が、それでいてごく普通の人間の声をそのまま歌詞にしてメッセージとして放つように、結構シビアな所もある。これらのバランスを取るというのは実に難しいことであるが、本アルバムはそれらが絶妙の感覚でバランスを取っている。まさに、「ダウンアンダー」と言われるように世界のメジャーではなく片隅に追いやられるという不遇をエネルギーにして、「音楽の原点」を教えてくれている。(こういう所は、BSデジタル放送、低予算作品として肩身の狭い所がありながらも、今では日本を代表する若手映画人(監督)がこぞって集まり、内容のある実に楽しい独自の世界を生み出した「ケータイ刑事」シリーズでも垣間見られていることである。)本アルバムは'80'sの音楽シーンに残る大傑作アルバムであり、'80'sサウンドを楽しむという方は聴かなければならないアルバムである。しかし、だからと言って肩肘を張って聴くことはせず、力を抜いて楽しみましょう!

 

Business as Usual

Business as Usual

  • アーティスト: Men at Work
  • 出版社/メーカー: Sony Budget
  • 発売日: 2003/12/15
  • メディア: CD

↓参考までに

ケータイ刑事 銭形愛 DVD-BOX

ケータイ刑事 銭形愛 DVD-BOX

  • 出版社/メーカー: ハピネット・ピクチャーズ
  • 発売日: 2003/05/22
  • メディア: DVD

ケータイ刑事 銭形舞 DVD-BOX

ケータイ刑事 銭形舞 DVD-BOX

  • 出版社/メーカー: ハピネット・ピクチャーズ
  • 発売日: 2004/04/23
  • メディア: DVD

ケータイ刑事 銭形泪 DVD-BOX 1

ケータイ刑事 銭形泪 DVD-BOX 1

  • 出版社/メーカー: ハピネット・ピクチャーズ
  • 発売日: 2004/10/22
  • メディア: DVD

ケータイ刑事 銭形泪 DVD-BOX 2

ケータイ刑事 銭形泪 DVD-BOX 2

  • 出版社/メーカー: ハピネット・ピクチャーズ
  • 発売日: 2005/02/25
  • メディア: DVD

ケータイ刑事 銭形泪 DVD-BOX 3

ケータイ刑事 銭形泪 DVD-BOX 3

  • 出版社/メーカー: ハピネット・ピクチャーズ
  • 発売日: 2005/06/24
  • メディア: DVD

ケータイ刑事 銭形零 DVD-BOX 1

ケータイ刑事 銭形零 DVD-BOX 1

  • 出版社/メーカー: ハピネット・ピクチャーズ
  • 発売日: 2005/12/23
  • メディア: DVD

 

ケータイ刑事 銭形雷 DVD-BOX 1

  • 出版社/メーカー: ハピネット・ピクチャーズ
  • 発売日: 2006/12/22
  • メディア: DVD


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MIDNIGHT OIL『10,9,8,7,6,5,4,3,2,1』 [音楽(洋楽)]

表題のアルバムは1982年に発表された彼らのRed Sails in the Suunset である。彼らもオーストラリア出身のバンドであり、第二次ブリティッシュ・インベージョンに続いて巻き起こったダウンアンダー勢力の一大ブームに乗って、世界的にブレークしたバンドの一つである。が、その中心であったMEN AT WORKよりは少々先輩であって、彼らは'70'sの後半に結成して、それなりの活動を行っていたバンドである。ということもあって、MEN AT WORKらに代表されるサックスを中心に据えたサウンドとは違うちょっとアクの強いサウンドを奏でてくれる。が、嫌みのあるアクの強さではないので、鑑賞することに耐えられるものである。また、大人の怒りの感情をストレートに表現していて、それがエネルギッシュな所として届いてくる。ということで、しっかりと聴かなければ、彼らのメッセージを受け取ることが出来ない状態になる。じっくりと受け止めて聴いて欲しいアルバムである。

収録されているのは以下の全10曲である。『Outside World』『Only The Strong』『Short Memory』『Read About It』『Scream In Blue』『Us Forces』『Power And The Passion』『Maralinga』『Tin-Legs & Tin Mines』『Somebody's Trying To Tell Me Something』。

この中からのお薦め曲は、『Outside World』『Read About It』『Power And The Passion』の3曲をピックアップしておくが、いずれもが感情を巧みに表現したロックがズシリと届く大人のロック・サウンドである。この辺りは、キャリアを重ねてきたことが活きているのだが、感情を表現するのには本当に色々な手法があることを感じさせてくれるアルバムでもあり、音楽というのは「音を楽しむ」意外にも奥が深いと言うことを知らされることにもなる。

アルバム・タイトルはカウントダウンの数字というのもちょっとユニークであるが、本アルバムが発表されてから少しすると、「1999」「1984」「90125」「17」というような数字のみのタイトルのアルバムがヒットするというちょっと面白いことが起こっている。(順に、PRINCS、VAN HALEN、YES、CHICAGO)MEN AT WORKらがサックスを取り入れたサウンドを広めたと言うことが出来るが、そんなダウンアンダー勢力の先輩格のM. OILは、数字のアルバムを広めたということになり、一応は豪州の先輩の貫禄を示したということになるのでしょうか(? 特に数字のみアルバムが一大ブームになるということはありませんでしたが...)

 

10, 9, 8, 7, 6, 5, 4, 3, 2, 1

10, 9, 8, 7, 6, 5, 4, 3, 2, 1

  • アーティスト: Midnight Oil
  • 出版社/メーカー: Columbia
  • 発売日: 1990/10/25
  • メディア: CD


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MOVING PICTURES『ULTIMATE COLLECTION』 [音楽(洋楽)]

表題のアルバムは2003年にリリースされたベスト盤である。彼らは、'80のダウンアンダー勢力の台頭と共に、世界進出したオーストラリアのバンドであり、サックスをフューチャーしたその軽快なサウンドで一世を風靡したバンドである。彼らは映画「FOOTLOOSE」の挿入歌である『Never』のヒットがある。この曲は日本では、元ピンク・レディの未唯さん(当時は「MIE」名義でした。)がカヴァーして、'80'sを代表するテレビドラマであるあの大映テレビの「不良少女とよばれて」(1984年、伊藤麻衣子(現・いとうまい子)主演)の主題歌として使われたということで、知名度が高い一曲である。ということもあって、彼らはこの曲だけの一発屋という印象があるが、決してそんなことではない。その辺りを本ベスト盤で味わってもらえたらと思う次第である。

収録されているのは以下の全19曲である。『Nothing To Do』『Angel And The Madman』『Sweet Cherie』『Round Again』『Wings』『What About Me?』『So Tired』『Joni And Romeo』『Bustin' Loose』『Street Heart』『Winners』『Back To The Streets』『Where They Belong』『Never』『Back To The Blues And Booze』『Saturday Love』『Spies』『Pleasure And Pain』『Sisters Of Mercy』。

この選曲というのは、彼らの1st.アルバムである「DAYS OF INNOCENCE」に、他のヒット曲を追加したという構成であり、ベスト盤と言って良いのか、ちょっと疑問がある。(ということで、本アルバム・タイトルも「GREATEST HITS」「BEST OF M. P.」となっていないのでしょうね。でも、どこが「ULTIMATE」なのか理解できませんが...→「ULTIMATE」と言うのなら、数枚組の構成のものにしてもらいたかった所ですが...)

彼らと言えば、やはり大ヒット曲である『Never』を外すわけにはいかないが、これは彼らの代表曲であり、これをピックアップするのは当たり前で面白みもない。よって他のお薦め曲を記しておく。そうなると、やはり一番手はシングル・ヒットを記録した『Sweet Cherie』ということになる。更には『Nothing To Do』『Wings』『Spies』『Pleasure And Pain』という所をピックアップしておく。今でこそ珍しくないが、サックスをフューチャーしたロック・サウンドというのは、'80's初頭ではまだ珍しいものであったが、決して物珍しさだけでヒットしたのではなく、エネルギッシュな所が彼らにはある。'80'sのロック・サウンドでは直ぐに当たり前のものになったサックス・ロックであるが、それを語る上では彼らの存在をはじめ、ダウンアンダー勢力のサウンドを忘れることは出来ない。しっかりとチェックしてもらいたいグループの一つである。(が、ベスト盤をリリースするのなら、もう少し考えたものをリリースしてもらいたい所である。)

 

Ultimate Collection

Ultimate Collection

  • アーティスト: Moving Pictures
  • 出版社/メーカー: Bmg Int'l
  • 発売日: 2003/02/11
  • メディア: CD

↓参考まで...

大映テレビ ドラマシリーズ 不良少女と呼ばれて 前編

大映テレビ ドラマシリーズ 不良少女と呼ばれて 前編

  • 出版社/メーカー: エイベックス・マーケティング・コミュニケーションズ
  • 発売日: 2004/12/15
  • メディア: DVD

大映テレビ ドラマシリーズ 不良少女と呼ばれて 後編

大映テレビ ドラマシリーズ 不良少女と呼ばれて 後編

  • 出版社/メーカー: エイベックス・マーケティング・コミュニケーションズ
  • 発売日: 2004/12/15
  • メディア: DVD


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いつものことだが、学習できないバカ・ブログ事務局 [ETC.(その他)]

本日9/20は月例のメンテが未明に行われた。で、その後はいつも通り、いつもの如くの「エラー」のオンパレードである。(「エラー」表示を見るためにアクセスしているのではないぞ!)

事務局は、メンテのお知らせの所に「※メンテナンス終了後はアクセス集中などのため、アクセスしづらくなることがあります。」と記しているが、最初からこうやって逃げ道を用意している。メンテを初めて行うというのならともかく、これまでに何度メンテをしてきて、同じ症状を発生させていると思っているのか。全く学習できていないバカとしか言いようがない。(幼稚園児でも学習機能はちゃんと働きます。)

メンテ後、一時的にアクセスが増えるのは仕方がないことであるが、そういうことでトラブルが発生したという経験があるのならば、その経験を生かして、次のメンテの後ではその発生を少しでも抑えるように繋げるのが当然のことである。つまり、次の時には少しでもそれを回避するように努めるのが人間である。いきなり「100」のトラブルをいきなり「0」にしろとは言わない。(そんなことを期待しても、So-net Blogの開発陣では不可能である。)が、次はトラブルを「50」以内に抑え、その次には「10」以内にして…、というように努力しているという姿勢を見せるのが当然である。(人間であれば、このように務めるのが普通であり、そういう姿勢を示さないような人間は存在理由がない。)が、So-net Blog事務局は、そんな姿勢を全く示さずに、同じことの繰り返しである。(つまり、無能なバカでしかない)

こんなことだから、去年の年末から断続的に発生しているトラブルも、いまだに完全に解消することが出来ないでいる。おまけに、新たなトラブルを次々と発生させている。(で、問い合わせたら「再現しないので、対応できません」と言って、対応してくれない。逃げているだけ...)

また、最近は何かあったら直ぐに「What's New」に報告するようになったが、これも、トラブルが多発している状況ではまともに閲覧すら出来ないので、そんな所に置いても意味がない。(肝心な時に直ぐに閲覧できないのでは、カスでしかない。)また、そこにある回答も、実に中身のないものでしかない上に、兵器で嘘が書かれている。

そのことをこれまでに何度も指摘しているのに、事務局からの返事は「今後のサービスを考える上での参考とさせていただきたく存じます。」と、判を押したように毎回同じである。で、事務局からの回答に対して更に質問をすると、その回答が帰ってきたことが1度もない。→何処が「参考」なのだ?「今後のサービスを考える上で「無視」させていただきたく存じます。」の間違いではないか。

よって、事務局が何を言っても、もはや何も信じられないし、一切信用していない。また、最近はスパムメールの様な判を押したような回答になっていない回答しか来ないのだから、問い合わせるのもバカバカしくて、やってられない。

So-net Blogは現在でもいまだに「β版」である。(いつまで「β版」でいるのだろうか?)これは「β版」だから問題があるのは当たり前、という逃げ道をしっかりと離さないためである。こういう姿勢がトラブルを解消させない温床を作っているのではないのか。

ということなので、本Blogは現在データのバックアップ用として残しているが、元の地位に戻ることはなさそうである。(この記事も、何回「エラー」となったことか。(正確に数えていないが、100回近いでしょう。何せ、何だかんだで1時間以上時間がかかったのですから...)とにかく、まともではない!)

※事務局の悪口をこうして書いたので、事務局は「削除しろ」とクレームをつけてくるかな?(が、それをやったら、「自分たちは無能なバカです」と認めたことになる。)定期的にこの記事が残っているか確認していただいたら分かりますね。

PS.この記事は「えんため・ぶろぐ」と「ミラー版」にはアップしません。

 


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