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ケータイ刑事銭形泪4話[裏ネタ編]PART 6 [ケータイ刑事]

BS-TBSの再放送に合わせた「銭形泪・裏ネタ編」の増補も、今回からは第4話「舞台の上で死ねれば本望だ! ~劇団ちからわざ俳優殺人事件」に移ります。この物語については過去にPART 5まで記している(2008/7/29、31、8/5、7、9付けで記しています。)ので、やはりPART 6からということになります。今回はサブタイトルにある言葉から「舞台」について、「本望」について、「俳優」について、そしてこの物語は佐藤二朗さんが脚本を書いているが、そのことを鑑識メモでも言っており、その時に語られた言葉である「台本」について記します。

この物語について過去に記した記事については「ここをクリック」してご覧下さい。

舞台」:演劇や芸能に於ける演技の場の総称のことであり、ここで各種演芸が実際に行われる。または、その場所で行われる芸能やその演技のことを言う。更に、これらから派生して、技量や活躍ぶりを見せる場所のことを比喩的に言う。

基本は場所のことであり、この歴史は古い。起源ははっきりとしないが、現存するものとして最も古いものとされているのは古代ギリシャの野外劇場である。すり鉢状に作られていて演者はその中央の最も低い位置で演じ、観客はそれを見下ろす形で観劇した。これは古代ローマで更に発展し、戦いの場となるコロッセウム(コロッセオ)はその代表的なものである。

しかし、中世になると、現在の劇場のような形のもの(観客が演者を360゜取り囲まない。)が生まれ、客席から演者を見上げる形のものが主流になっていく。近世になると、舞台に幕などが付くようになり、観客は正面から見るものだけが残り、これが現在に至ることになった。

日本ではなら時代に舞楽のための舞台が登場し、これが最古のものとされている。これが平安時代には貴族の娯楽として受け継がれていくことになる。(西洋のような円形ではないが、三方から見ることが出来た。)しかし、やはり西洋と同様に正面から見るものへと変わっていき、江戸時代の舞台には幕が登場した。

現在では、観客は一方向から見るというのが当たり前であるが、実験的な演劇では、昔の円形劇場のような形で、演者が中央にいて、その周囲360゜のいずれの方向からも見ることが出来る円形劇場が現在では一部で復活している。

尚、場所としての「舞台」は、英語では「Stage」、ドイツ語では「Bühne」、フランス語では「Scène」、イタリア語では「Palcoscenico」、スペイン語では「Escenario」という。

本望」:2つの意味があって、1つは「願望」としてのものであり、本来の望み、最初から持っている志のことである。これは「本懐」という言葉が同義語としてある。(「父の仇を討って本懐を遂げた」という使い方があり、江戸時代では「本懐」の方が一般的に使われていた。)もう1つの意味は「満足」としてのものであり、望みがかなって満足したことを言う。

英語では、前者の場合は「One's long cherished Desire」(長年の望み)と言い、後者は「Satisfaction」という言葉が使われる。(前者の場合、単に「Desire」ということもあるが、この単語では「欲望」という意味の方が強い。)

尚、この物語のサブタイトル(「舞台の上で死ねれば本望だ」)のように、ある事が完了すれば本望だ、という言い方は、基本的に後者の意味として使われる。(他の例としては「留学できるなら本望だ」「優勝を決めて本望だ」など。)

俳優」:演劇に於いて、その中の人物に扮して演技する者、またはそれを職業とする人のことを指して言う。「役者」という言い方もある。

基本的に「俳優」と言うと男女は関係無く、両者ともこのように言うが、男女を分けて言う場合、「男優」/「女優」と言うが、「男優」のことを「俳優」ということが多く、一般的に「俳優」と言うと男というイメージがある。これは「男優」と言うと、AV男優のことが連想されてしまうためであり、これとは別ということもあって「男優」という言い方が避けられているためである。

英語では「Actor」と言うが、やはりこの言い方は男女関係無いものである。しかし「女優」のことは「Actress」と言い、「男優」のことは「Actor」と言うことから、日本語と同様で、男女を含む場合と男だけの場合の両者がある。(近年では、女優の方が自ら「Actor」と呼んでいることもあって、「Actor」は男女関係無い、という考えが定着している。)

日本では、「俳優」と言うと、古典芸能である能、歌舞伎、新派などの役者は「俳優」には含めずに「役者」と言う傾向があり、それ意外の舞台、映画、テレビなどで恩義をする役者のことを「俳優」と呼んでいる。一方、アメリカでは舞台俳優、映画俳優、テレビ俳優を区別していて、それらの総称として「俳優」という言い方がされる。とは言っても、外国人俳優の場合、映画作品は日本にも入ってくるが、舞台作品やテレビ作品は皆無ではないものの日本国内に入ってくることが少ないため、(外国人)俳優というと、映画俳優のことを指すのが一般的となっている。

尚、日本でも1960年代ごろまでは、映画俳優とテレビ俳優とは別物扱いされていた。が、これは映画俳優は「五社協定」というものがあって、映画会社との間で専属契約を結んでいたため、契約した映画会社意外の作品(映画他社だけではなくテレビ作品も含む)には出演できなかった。また、日本映画も新メディアのテレビよりも人気もあったことから、映画俳優がスターであり、テレビ俳優は映画俳優よりも一枚下のものとされていた。しかし、映画産業の斜陽化と五社協定の崩壊、テレビ番組でもヒット番組が生まれてきたことから、映画俳優とテレビ俳優との垣根が無くなった。(現在でも、映画俳優とテレビ俳優では差があるという味方もあるが、これは日本映画黄金時代を居間でも引きずっているものである。)

台本」:演劇、映画、テレビ番組、催し物などの事象の進行を実時間順に記したもののことである。これに従って進んで行くことで、演劇、映画、テレビ番組では数多くの人が出演していても1つの完成した作品として仕上がり、催し物では統制が取れたものとなる。

特に、演劇、映画、テレビドラマなどで使用される台詞が書かれてあるものは「脚本」と呼ぶのが一般的であるが、「台本」という言い方はその総称という位置づけとなる。

これらの中でも、演劇で使用される「台本」は「戯曲」または「脚本」と呼ぶことがあり、映画やテレビドラマで使用される「台本」は「脚本」または「シナリオ」と呼ぶことがあり、催し物やテレビのバラエティで使用される「台本」は「進行台本」と呼ばれることがある。

ちなみに、「戯曲」と言うとシェイクスピアの戯曲などが有名であるが、これは俳優たちが芝居のために使うだけでなく、文学作品として一般の読者も読むことを前提として書かれたものである。一方、「脚本」や「台本」は、演劇に於いて出演者やスタッフなどの作品製作に関係している人が利用するものであって、一般的には表には出ないものということになっている。(終了後、使用した台本がオークションに出品されたりすることはありますが...)

英語では、「Script」または「Scenario」と言うが、日本では「脚本」と呼ばれるものは「Script」と言うのが一般的であって、「Scenario」と言うと「筋書き」という意味が強くなる。また、演劇の中でもオペラで使用される台本は「Book」または「Libretto」と言う。

 

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「NETWORK」 [映画(洋画)]

表題の作品は1976年の映画「ネットワーク」である。ここで言う「ネットワーク」しは放送業界のネットワークのことであり、視聴率を稼ぐことばかりのTV業界の内幕を描いたサスペンス作品である。(今日の日本のTV業界でも、こういうことがある様な気がするだけに...)

作品データを記しておくと、時間は121分、監督はシドニー・ルメット、脚本はパディ・チャイエフスキー、撮影はオーウェン・ロイズマン、音楽はエリオット・ローレンスである。そして出演は、ウィリアム・ホールデン、フェイ・ダナウェイ、ピーター・フィンチ、ロバート・デュヴァル、ネッド・ビーティ、ウェズリー・アディ、ビル・バロウズ、ビアトリス・ストレイト、コンチャータ・フェレル、ウィリアム・プリンス、ジョーダン・チャーニイ、ダリル・ヒックマン、ロイ・プール、マイケル・ロンバード、レイン・スミス、たちである。尚、本作はアカデミー賞を4部門で獲得(ノミネートは9部門(主演男優賞は2人がノミネートされているので、のべでは10部門ということも出来る。))していて、ピーター・フィンチは主演男優賞、フェイ・ダナウェイは主演女優賞、ビアトリス・ストレイトは助演女優賞、パディ・チャイエフスキーは脚本賞を受賞した。

かつて、視聴率28%を誇ったUBSのビールが担当しているイブニング・ニュースは、今では12%という状態に視聴率が落ちていた。しかも、ネットワークの看板番組であるニュース番組がこの有様では完全に敗北である。この視聴率低迷に目を付けて、ジェンセンが率いるCCAがUBSの買収し、新しいスタッフで運営されていくことになる。新任の報道部長・マックスは、ビールに番組解任を通告した。その翌日、ビールは番組内で自分が辞めさせられること、そして自殺の予告まで行った。これにスタッフは慌てるが、この暴言は視聴者に受けて、27%という視聴率を叩き出した。また、これに反応したダイアナはビールを現代の偽善と戦う予言者として売り出すことを企画し、ビールを看板にした「ビール・ショー」という番組は人気を得て、視聴率48%という数字を叩き出し、画期的な番組となった。ダイアナは更にエスカレートして、過激派と契約して、ビールをこれに絡ませることにした。これも大当たりして、ダイアナの功績はCCAでは讃えられる。しかし、ビールは番組でCCAをターゲットにして非難を始める。これに重役たちは反応し、ビールを説き伏せて、金が支配していることを説くが、ビールはこれを番組内で語る。視聴率は叉も低迷するが、人気のあるビールを解雇することは出来ないCCAは、遂にビールの暗殺を企み、スタジオの観客席に過激派を紛れ込ませ、番組内でビールを襲った。番組はビールの最期を放送していた...

視聴率を得るために殺人まで計画するというのはエスカレートしすぎであるものの、これに似たようなニュースが南米の某国から流れてきている。番組プロデューサが殺人を依頼したということが問題になって逮捕されたというものであるが、そういうニュースを耳にした現在では、本作の訴えているメッセージが現実になったということで、本作に改めて注目してよいところでしょう。そう言うところでは、先見性のあった作品ということになる。

それにしても、日本のTV局の番組は面白いものがないだけに、似たようなことがあったりして...???

 

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RANDY VANWARMER『WARMER/TERRAFORM』 [音楽(洋楽)]

表題のアルバムは、1979年に発表された彼の1st.アルバムと、1980年に発表された2nd.アルバムを1枚にまとめた「2 in 1」のアルバムである。(「2 in 1」としては2007年にリリースされたものであり、実にお買い得なアルバムである。)彼の放ったヒット曲というと、デビュー・アルバムに収録されている『Just When I Needed You Most』(邦題:アメリカン・モーニング)であり、これが唯一のビッグ・ヒットと言うことが出来る。(イギリスではこの曲のみの一発屋ですから...)一応、アメリカではこれ以外にも2曲がBillboardのシングル・チャートのTOP 100にランクインしているが、50位以内には入っていないので、ほぼ一発屋と言うことが出来ますが...

収録曲は全18曲となっているが、最初の10曲は1st.アルバムからそのままで、後ろ8曲は2nd.アルバムからそのままなっている。

デビュー・アルバムからは『Losing Out On Love』『Just When I Needed You Most』『Your Light』『Gotta Get Out Of Here』『Convincing Lies』『Call Me』『Forever Loving You』『Deeper And Deeper』『I Could Sing』『One Who Loves You』。2nd.アルバムからは『Whatever You Decide』『I Discovered Love』『All We Have Is Tonight』『I'm Gonna Prove It』『Doesn't Matter Anymore』『Down Like A Rock』『Terraform: Falling Free/I've Got A Ticket/21st Century/Terraform』『Farther Along』。

この中からは、『Just When I Needed You Most』がBillboardで最高位4位、1979年の年間シングル・チャートでは29位にランクイン、イギリスでも最高位8位を記録しているのと、『Whatever You Decide』がBillboardで最高位77位を記録している。これ以外にシングル・カットされたのは、デビュー・アルバムからの『Gotta Get Out Of Here』『Call Me』があるが、チャートインは記録していない。

'70's終盤のAORのブームの時期にヒットを記録した『Just When I Needed You Most』は現在でも人気の高い曲であり、AORの代表的な曲となっているが、繊細な彼のボーカルと綺麗なメロディ・ラインが印象に残る名曲であるのはご存知の通りである。その彼の代表曲が収録されているデビュー・アルバムはAORファンは必聴であるが、アルバムの方もそれなりに入手しやすい環境になっているが、2nd.アルバムの方は殆どヒットしていないこともあって、一部の楽曲はベスト盤に収録されているものの、全てを聴くことは困難な状況にある。それが「2 in 1」と言う形でリリースされているというのは嬉しい所である。彼の爽やかできめ細かい繊細なボーカルをたっぷりと堪能出来る。

また、彼は2004年に白血病のため、48歳で亡くなっているため、新たなものを聴くことは出来ないものの、これまでに発表されたアルバム(特に2nd.アルバムのように入手が難しいもの)を聴くことが出来るというのは嬉しい所である。AORファンはじっくりと堪能しましょう!

 

Warmer/Terraform

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  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: Collector's Choice
  • 発売日: 2007/11/20
  • メディア: CD

↓1st.アルバムは単体でも結構リリースされています。

アメリカン・モーニング(K2HD/紙ジャケット仕様)

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  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: ビクターエンタテインメント
  • 発売日: 2006/01/12
  • メディア: CD

Randy Vanwarmer

Randy Vanwarmer

  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: Msi
  • 発売日: 1995/05/18
  • メディア: CD

アメリカン・モーニング

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  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: ビクターエンタテインメント
  • 発売日: 1998/03/28
  • メディア: CD


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ケータイ刑事銭形泪37話(2nd.24話・アナザーストーリー2話)[裏ネタ編]PART 1 [ケータイ刑事]

今回からの「銭形泪[裏ネタ編]」は、通算では第37話となる2nd.24話(アナザーストーリーの第2話)となる「第三帝国からの挑戦状 ~アドルフ・ヒトラーを迎撃せよ!」の裏ネタ編の初回となる今回は、サブタイトルにある言葉から「第三帝国」についてと「アドルフ・ヒトラー」について記します。尚、「ヒトラー」については「・36話(2nd.23話)[裏ネタ編]PART 7」で「ヒトラー」として記したものを部分的に改訂し、それにヒトラーに関する小説や映像化作品についての事柄を追加しました。

尚、約3年2ヶ月前のBS-i(当時)での再放送時に記した本編について記した記事(「改訂版」となります。)の前半は「ここをクリック」、後半は「ここをクリック」してご覧下さい。

第三帝国」:ヒトラーが率いたドイツの政党・国家社会主義ドイツ労働者党(Nationalsozialistische Deutsche Arbeiterpartei、所謂「ナチス党」のことである。(これについては別途記します。))が政権を握っていた時代に、ドイツのことをこのように呼んでいた国の名前である。ドイツ語では「Das Dritte Reich 」という。年代で言うと、1933年から1945年のナチスが統治していた時代のことである。英語では「The Third Reich」という。

ドイツの歴史には、かつて帝国を築いていた時代があり、その歴史の栄光と自分たちの国家を結びつけるために称したとされている。ちなみに、「第一帝国」は962年から1806年まで続いた神聖ローマ帝国のことを指していて、「第二帝国」は1871年から1918年のプロイセン王国がドイツを統一して君臨したドイツ帝国のことを指している。但し、国家社会主義ドイツ労働者党の目指したものは「皇帝と呼ばれる君主が支配する国」という意味の帝国ではなく、「多民族、多人種、多宗教を内包しつつ、大きな領域を統治する国」の意味であり、共和制国家である。(大統領が元首となる。尚、独裁体制であるかということには関係無い。)

また、この思想には、ヨハネの黙示録登場する千年王国があるとされている。ヒトラーはベルリンをその首都として世界都市として改造し、世界の首都にする計画を進めていた。後にベルリンを「ゲルマニア」と改称する計画を進めていた。(第二次大戦に勝利し、1950年にゲルマニアが完成、自身は引退するつもりでいた、とされている。)

ちなみに、「第二帝国」は第一次大戦の敗北で解体し、「第三帝国」は第二次大戦の敗北で解体することになった。

尚、現在のドイツを「第四帝国」と呼ぶこともあるが、これは一般的な言い方ではなく、現在のドイツ(ドイツ連邦共和国)を否定する場面で使われることがあるものである。但し、フィクションの世界では結構登場する名前であり、ヒトラーの思想を受け継いでいたり、ナチスの再興を企てていたりとする悪の組織として登場しているものが多いですが...

アドルフ・ヒトラー」:ADOLF HITLER(アドルフ・ヒトラー)、1889/4/20生まれ、1945/4/30没(とされている)のドイツの政治家であり、ドイツの指導者(総統)である。第一次世界大戦の敗戦国であるドイツは多額の賠償金を負担していたこと、また世界恐慌による不況により経済的に苦しんでいたドイツで、アーリア民族を中心にした民族主義と反ユダヤ主義を掲げた政治家である。

1918年に結成されたドイツ労働者党に1919年に入党し、直ぐに頭角を現すと、党名の変更を要求して「国家社会主義ドイツ労働者党」と党名を変更させる。登内での力を急速に伸ばす。しかし、ミュンヘン一揆で投獄されることになり、一時的に党を離れるが、1925年に釈放されると、大きな影響力を持つようになる。

1928年の選挙では大きく敗北するも、その後、社会状況が悪く、ベルサイユ条約の賠償金支払い案が国民に反発されると、民族主義が国民に支持されていくことになり、大きな支持を集めることになる。1930年には選挙で第二党に躍進させる。1932年の大統領選挙にはヒトラーも出馬する。選挙には敗れたが30%を超える得票を得るまでに国民の間からも支持されるようになっていた。そしてこの年の選挙では遂に第一党となる。(過半数には達していない。)当時の大統領ヒンデンブルクはヒトラーを嫌っていたこともあったが、その間にもヒトラーは着実に有力者を味方に付けていて、1933年に首相に指名された。(ここまでは、ドイツ国民に支持されて、合法的に権力を掌握したことになる。)

直ぐに議会を解散して選挙を行い、過半数の議席獲得とはならなかったものの、非合法政党にされた共産党の議席を抹消したことで、結果的にナチ党が過半数を得ることになり、ここから独裁体制を強めていく。政敵に対しては過半数を持つ議会で法律を作って非合法化して失脚させて、独裁体制を勧めていく。そして1934年にヒンデンブルク大統領の死去を受けると、「ドイツ国および国民の国家元首に関する法律」を作り、大統領と首相を合体させ、国民投票で9割近い支持を得て、ヒンデンブルク大統領の後継国家元首に就任した。しかし、形の上では大統領であるが、そのようには呼ばず、「指導者兼首相」となった。日本ではここから「総統」と呼ぶようになる。

再軍備を始め、情報統制を行うようになってメディアの方も掌握し、完全に権力を掌握して独裁者へとなっていく。軍備からは軍事力による領土拡張路線を進めていくことになり、1939年のポーランド侵攻が第二次世界大戦の引き金になった。

第二次大戦の戦局が悪化していき、ドイツ降伏直前の1945/4/30に、前日に結婚した妻・エヴァ・ブラウンと共に、愛犬ブロンディを自ら毒殺した後に総統官邸総統地下壕で自殺した。(しかし、ヒトラーの遺体とされたものはガソリンで焼却されたこともあって、損傷が激しく、更に回収したソ連軍の軍医の検死しか行われておらず、本当にその遺体がヒトラーだったと確認されていない。そのため、ヒトラーは自殺せずに逃亡して生きているという「ヒトラー生存説」が後に唱えられている。)

尚、ヒトラーの後継者は、彼の遺言によって、後任の大統領兼国防軍最高司令官職にカール・デーニッツ海軍元帥を、首相にはヨーゼフ・ゲッベルス宣伝相を、ナチ党担当大臣にマルティン・ボルマン党官房長をそれぞれ指名している。

在任中の1936年には、第11回夏季五輪がベルリンで行われたが、このオリンピックからでは、ギリシャのオリンピアで採火された聖火がベルリンまでリレーされるということが行われたが、これがオリンピックで初めて行われた「聖火リレー」であって、現在では当たり前になっている。→ベルリン五輪はヒトラーのオリンピックとも言われていて、ドイツが国力を上げて行ったものであるのだが、そこに今日でも受け継がれている聖火リレーが初めて行われたというのは特記事項である。(まあ、プロパガンダのために行われたのですが...)

今日では、ヒトラーは独裁者の代名詞にもなっているが、ラジオや映画がプロパガンダを高めることに着目し、それを実践したということでは、先見の明があったということになる。→時代が違っていたら、全く異なる偉大な指導者になっていただろうとも言われている。(が、現状でも歴史に名を残した指導者になっていますが...)

先にも記したが、ヒトラーは自殺をしていないでベルリンを脱出しているという説がある。これは、ヒトラーの遺体とされたものが、損傷が激しかったこと、遺体の検死を行ったのがソ連軍の軍医であるが、連合国の間では公式に確認されなかったこと、また、終戦前後にはドイツの高官の多くがドイツから脱出して逃亡した事実があることから生まれたものである。また、ヒトラーの死についても、側近たちの証言が「銃で自殺」「青酸カリを飲んだ」「安楽死」というように異なっていたことも、影武者説と共にヒトラー生存/脱出説のよりどころとなっている。

この説にはいくつかのものがあって、この物語で語られているアルゼンチンにUボートで脱出し、何曲にまで逃亡したという説から、当時はまだ戦争を続けていた同盟国・日本にUボートで脱出という説、ボル万に連れられて(場所は不明であるが)逃亡した説、などがある。

但し、西側諸国はこれらについても本気で調査を行ったが、それを証明することは出来ず、現在では全て否定されている。が、最近、ヒトラーのものとされていた頭蓋骨の鑑定を行ったら、ヒトラーではなくて若い女性のものだったという結論が出たことから、「ヒトラー逃亡説」はまたもくすぶり続けている。(1889年生まれであるため、逃亡していても既に死亡しているというのは一致した見解である。しかし、ヒトラーのクローン人間が作られたという説があって...)

ヒトラー逃亡説に基づいたフィクション作品としては、1946年のフランス映画「海の牙」(原題:LES MAUDITS)がある。但し、この作品で逃亡するのはヒトラーではなくナチスの高官である。第二次大戦末期にオスロからUボートで南米に脱出するというものである。

作品データを記しておくと、時間は102分、白黒作品で、監督はルネ・クレマン、脚本はジャック・コンパネーズ、撮影はアンリ・アルカン、出演はアンリ・ヴィダル、ポール・ベルナール、マルセル・ダリオ、ヨー・デスト、ミシェル・オークレール、たちである。1947年のカンヌ映画祭において「冒険探偵映画部門」で作品賞を受賞している。

ヒトラーが南極に脱出したという物語は、イギリスの人気テレビ・コメディシリーズ「空飛ぶモンティパイソン」(1969年から1974年にかけて、4シリーズ全45話製作された。1話30分の物語である。)の中にある。また、イギリスの片田舎で仲間たちと一緒にイギリス人になりすまし、そこで世界征服の謀略をしているという物語もある。

柴田さんが口にした「クローン」ということでは1978年のイギリス映画「ブラジルから来た少年」(原題:THE BOYS FROM BRAZIL)が、ナチスの残党がヒトラーの血液からクローン人間を作りだそうという計画を描いたサスペンス作品である。時間は124分、原作はアイラ・レヴィン、監督はフランクリン・J・シャフナー、脚本はヘイウッド・グールド、撮影はアンリ・ドカエ、音楽はジェリー・ゴールドスミス、出演は、グレゴリー・ペック、ローレンス・オリヴィエ、ジェームズ・メイソン、リリー・パルマー、ユタ・ヘーゲン、スティーヴ・グッテンバーグ、ジョン・ルビンスタイン、マイケル・ガフ、ジョン・デナー、ジェレミー・ブラック、ローズマリー・ハリス、プルネラ・スケイルズ、デンホルム・エリオット、リンダ・ヘイドン、ウォルター・ゴテル、たちである。日本では劇場未公開となった作品である。

ヒトラーの最期の10日間を描いた作品としては、1973年のイギリスとイタリア映画「アドルフ・ヒトラー/最後の10日間」(原題:HITLER: THE LAST TEN DAYS)、時間は108分、原作はゲーハート・ボルト、監督はエンニオ・デ・コンチーニ、脚本はマリー・ビア・フスコ、アイヴァン・モファット、ウォルフガング・ラインハルト、エンニオ・デ・コンチーニの4人、撮影はエンニオ・ブアリメリ、音楽はミシャ・スポリアンスキー、出演はアレック・ギネス、サイモン・ウォード、アドルフォ・チェリ、ガブリエル・フェルゼッティ、エリック・ポーター、ドリス・カンストマン、ダイアン・シレント、アンジェラ・プレザンス、フィリップ・ロック、たちである。

また、最期の12日間を描いた2004年のドイツとイタリア映画「ヒトラー ~最期の12日間~」(原題:DER UNTERGANG)、時間は155分、原作はヨアヒム・フェスト、監督はオリヴァー・ヒルシュビーゲル、脚本はベルント・アイヒンガー、撮影はライナー・クラウスマン、音楽はステファン・ツァハリアス、出演はブルーノ・ガンツ、アレクサンドラ・マリア・ララ、ユリアーネ・ケーラー、トーマス・クレッチマン、コリンナ・ハルフォーフ、ウルリッヒ・マテス、ハイノ・フェルヒ、ウルリッヒ・ノエテン、クリスチャン・ベルケル、ミハエル・メンドル、マティアス・ハービッヒ、ゲッツ・オットー、アンドレ・ヘンニック、たちである。

1981年のフランス映画「ヒトラー最期の日」(原題:THE BUNKER)、時間は151分、原作はジェームズ・オドネル、監督はジョージ・シェーファー、脚本はジョン・ゲイ、音楽はブラッド・フィーデルとジョン・バリーの2人、出演は、アンソニー・ホプキンス、リチャード・ジョーダン、ジェームズ・ノートン、クリフ・ゴーマン、ミシェル・ロンズデール、スーザン・ブレイクリー、パイパー・ローリー、たち。これもヒトラーの最期を描いた作品である。

また、1977年の西ドイツ映画「ヒトラー」(原題:HITLER, EINE KARRIERE)はドキュメンタリー・フィルムを編集したものであり、時間は140分、監督はヨアヒム・C・フェストとクリスチャン・ヘンドェルフェルの2人、脚本はヨアヒム・C・フェスト、編集はフリッツ・シュワイゲル、音楽はハンス・ポセガである。

また、フィクションではあるが、ヒトラーが支配するナチス・ドイツが絡んだ物語は多数多くあって、「インディ・ジョーンズ」シリーズ(これについては改めて記します。)などはナチスと宝物を巡っての冒険アクション作品となっている。→作品の中で、敵とするにはもってこいということですね。

ちょっと変わった作品としては、1994年のアメリカのTVムービーの「ファーザーランド/生きていたヒトラー」(原題:FATHERLAND)というものがある。これは第二次大戦で、ナチス・ドイツが勝利していたら、という設定の物語である。(やはり、日本画太平洋戦争に勝利していたら、ということで描かれた作品もありましたが、それのドイツ版と言ったらいいですね。)時間は107分、原作はロバート・ハリス、監督はクリストファー・メノール、脚本はスタンリー・ワイザーとロン・ハッチンソンの2人、撮影はピーター・ソーヴァ、音楽はゲイリー・チャン、出演は、ルトガー・ハウアー、ミランダ・リチャードソン、ジーン・マーシュ、ピーター・ヴォーン、マイケル・キッチン、ジョン・ウッドヴァイン、ジョン・シュラプネル、クライヴ・ラッセル、クレア・ヒギンズ、ペトロネッラ・バーケル、たちである。

いずれにしても、ヒトラーは20世紀に名を残した人物であるだけに、映像化された作品は数多く、そのジャンルも幅広い。これらの中から史実に基づいた作品、大胆な仮説によるフィクションなど、それぞれ見所のある作品が数多くあるだけに、何かは見てみることをお薦めする。

 

ケータイ刑事 銭形泪 DVD-BOX 3

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  • 出版社/メーカー: ハピネット・ピクチャーズ
  • メディア: DVD

↓参考まで

ドイツ第三帝国 (中公文庫)

ドイツ第三帝国 (中公文庫)

  • 作者: ヘルマン グラーザー
  • 出版社/メーカー: 中央公論新社
  • 発売日: 2008/11
  • メディア: 文庫

図解 第三帝国 (F-Files No.015)

図解 第三帝国 (F-Files No.015)

  • 作者: 森瀬 繚
  • 出版社/メーカー: 新紀元社
  • 発売日: 2008/05/08
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)

第三帝国の興亡〈1〉アドルフ・ヒトラーの台頭

第三帝国の興亡〈1〉アドルフ・ヒトラーの台頭

  • 作者: ウィリアム・L. シャイラー
  • 出版社/メーカー: 東京創元社
  • 発売日: 2008/05
  • メディア: 単行本

第三帝国の興亡〈2〉戦争への道

第三帝国の興亡〈2〉戦争への道

  • 作者: ウィリアム・L. シャイラー
  • 出版社/メーカー: 東京創元社
  • 発売日: 2008/06
  • メディア: 単行本

第三帝国の興亡〈3〉第二次世界大戦

第三帝国の興亡〈3〉第二次世界大戦

  • 作者: ウィリアム・L. シャイラー
  • 出版社/メーカー: 東京創元社
  • 発売日: 2008/08
  • メディア: 単行本

第三帝国の興亡〈4〉ヨーロッパ征服

第三帝国の興亡〈4〉ヨーロッパ征服

  • 作者: ウィリアム・L. シャイラー
  • 出版社/メーカー: 東京創元社
  • 発売日: 2008/10
  • メディア: 単行本

第三帝国の興亡5 ナチス・ドイツの滅亡

第三帝国の興亡5 ナチス・ドイツの滅亡

  • 作者: ウィリアム・L・シャイラー
  • 出版社/メーカー: 東京創元社
  • 発売日: 2009/04/11
  • メディア: 単行本

ヒトラーと第三帝国 (地図で読む世界の歴史)

ヒトラーと第三帝国 (地図で読む世界の歴史)

  • 作者: リチャード オウヴァリー
  • 出版社/メーカー: 河出書房新社
  • 発売日: 2000/02
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)

ヒトラー・ユーゲント―第三帝国の若き戦士たち

ヒトラー・ユーゲント―第三帝国の若き戦士たち

  • 作者: B.R. ルイス
  • 出版社/メーカー: 原書房
  • 発売日: 2001/12
  • メディア: 単行本

第三帝国の社会史

第三帝国の社会史

  • 作者: リヒアルト グルンベルガー
  • 出版社/メーカー: 彩流社
  • 発売日: 2000/01
  • メディア: 単行本

ヒトラー [DVD]

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  • 出版社/メーカー: アイ・ヴィ・シー
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ヒトラーの贋札 [DVD]

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  • 出版社/メーカー: 東宝
  • メディア: DVD

ヒトラーの秘密 [DVD]

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  • 出版社/メーカー: タキ・コーポレーション
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ヒトラーの生涯 The Life of Adlof Hitler [DVD]

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  • 出版社/メーカー: GPミュージアムソフト
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ヒットラー <2枚組BOX> [DVD]

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  • 出版社/メーカー: エスピーオー
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我が闘争 [DVD]

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  • 出版社/メーカー: アイ・ヴィ・シー
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空飛ぶモンティ・パイソン40thアニバーサリーBOX《フィギュア付・完全限定生産》 [DVD]

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  • 出版社/メーカー: ソニー・ピクチャーズエンタテインメント
  • メディア: DVD

「空飛ぶモンティ・パイソン」“日本語吹替復活”DVD BOX

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  • 出版社/メーカー: ソニー・ピクチャーズエンタテインメント
  • メディア: DVD


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今週の「名曲探偵アマデウス」 [ドラマ]

今週の「名曲探偵アマデウス」は、地上波の方が大相撲があるためにお休みで、土曜お昼のBS-hiの再放送も別番組放送のためにお休みということになり、火曜朝のBS-hiと金曜朝のBS-2の放送があっただけでした。が、BS-2が先週もお休みとしたことで、違ったものが放送されることになり、結果的には良かったと言って良いですね。

で、今週のメニューは、BS-hiの方はファイルNo.049のプロコフィエフ「組曲『ロメオとジュリエット』」、BS-2の方はファイルNo.048のショスタコーヴィチ「交響曲第5番」でした。

この2本では、所長の背広が紫色に白い縦縞が入ったものを着ていたが、所長にしたらちょっと派手な背広でしたね。昔、指揮者をしていた時代の衣装として持っていた服なのでしょうか?

カノンさんもこの2本では随分とキャラとして幅の広いところを見せていたが、No.048で所長のために手作りカレー(タコ入り)を作っているぐらいだったら、No.049で「付き合ってください」と申し込まれてもバッサリと切り捨ててしまうのも当然であって、完全に独立している物語なのに、なかなか上手く物語の方が作られていましたね。

尚、今回のBS-2は、初めて地上波での放送が先となったというのが居間までとは違う所であったが、内容が変わる訳ではありません。また、今週と来週は大相撲で地上波がお休みのため、今週で追いつき、来週で再びBS-2が先行する形になります。

また、今週は、火曜朝のBS-hiの再放送の時も、BS-2の放送の時も、終了後に今度の日曜放送の新作、ファイルNo.050のヤナーチェク「シンフォニエッタ」の予告がありました。

今後の放送は、21日のBS-hiのお昼の再放送はお休み、22日のBS-hiはいつもより30分繰り下がって20:30のスタートとなって、ファイルNo.050のヤナーチェク「シンフォニエッタ」、24日の再放送もこれで、27日のBS-2はファイルNo.049のプロコフィエフ「組曲『ロメオとジュリエット』」、地上波はお休み、28日のお昼のBS-hiもお休み、29日のBS-hiは何かの再放送(15分繰り下がって20:15から)、12/6はファイルNo.051・フォーク「レクイエム」、12/13はファイルNo.052・武満徹「ノヴェンバー・ステップス」(15分繰り下がって20:15から)と続きます。(日本人の曲は初めての登場になります。)

 

プロコフィエフ/ロメオとジュリエット

プロコフィエフ/ロメオとジュリエット

  • アーティスト: アバド(クラウディオ),プロコフィエフ,ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団
  • 出版社/メーカー: ポリドール
  • 発売日: 1998/02/01
  • メディア: CD

プロコフィエフ:ロメオとジュリエット

プロコフィエフ:ロメオとジュリエット

  • アーティスト: スクロヴァチェフスキ(スタニスラフ),プロコフィエフ,ケルン放送交響楽団
  • 出版社/メーカー: コロムビアミュージックエンタテインメント
  • 発売日: 2002/06/21
  • メディア: CD
ショスタコーヴィチ:交響曲第5番

ショスタコーヴィチ:交響曲第5番

  • アーティスト: レニングラード・フィルハーモニー管弦楽団,ショスタコーヴィチ,ムラビンスキー(エフゲニ)
  • 出版社/メーカー: ビクターエンタテインメント
  • 発売日: 1997/03/21
  • メディア: CD
ショスタコーヴィチ : 交響曲 第5番

ショスタコーヴィチ : 交響曲 第5番

  • アーティスト: ニューヨーク・フィルハーモニック,ショスタコーヴィチ,プロコフィエフ,バーンスタイン(レナード)
  • 出版社/メーカー: ソニーレコード
  • 発売日: 1996/06/21
  • メディア: CD
↓次の予習をどうぞ
ヤナーチェク:シンフォニエッタ

ヤナーチェク:シンフォニエッタ

  • アーティスト: クーベリック(ラファエル),ヤナーチェク,フィルクシュニー(ルドルフ),バイエルン放送交響楽団
  • 出版社/メーカー: ユニバーサル ミュージック クラシック
  • 発売日: 2005/09/21
  • メディア: CD
ヤナーチェク:シンフォニエッタ

ヤナーチェク:シンフォニエッタ

  • アーティスト: アンチェル(カレル),ヤナーチェク,チェコ・フィルハーモニー管弦楽団
  • 出版社/メーカー: コロムビアミュージックエンタテインメント
  • 発売日: 2004/12/01
  • メディア: CD

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ラストメール2~いちじく白書#6 [ドラマ]

本作の偶数をはこれまでカスばかりということで、今回は消化試合と決め込んでいたが、やっぱりその通りで中途半端な内容の物語でした。兎に角、余りにも多くのことを取り入れようとして、風呂敷を広げてしまったために、それを上手く畳むことが出来ないで終わってしまいました。

コメディということで、ドタバタに走るのは頷けるが、中途半端なドタバタ専用キャラが中途半端なことしかしないというのは目も当てられないことになってしまうということがどうして分からないのですかね?兎に角、脚本は赤点、シリーズ構成もなっていないズタボロで、単に時流に乗った言葉「婚活」を中途半端なドタバタ騒動にしただけのカスでした。ただ、終了後の待ち受け画像の方は少しだけ改善がありました。→今回はここだけが良い点と言える。

今回のバーチャルメールの配信は7通だったが、最初は完全に今回の物語から浮いた内容でした。まあ、全10話の中で、クライマックスに向けての伏線ということなのは分かるが、前回の最後の部分といい、今回の頭といい、完全にここに入れる必要のないもので、時間の無駄遣いでしかない。で、これがあるために後のドタバタ・コメディが単なる馬鹿騒ぎにしか見えなくなってしまうだけ。脚本よりもシリーズ構成が出来ていないということですね。

しかも、今回のメールはかなり昔に無くなった地元の武士ということで、そんな昔の侍がメールを使うことに疑問を感じる。それに、それだけ長い間成仏できずに彷徨っていたということにもなるし、ちょっと無理がある。更に脅迫まがいの文面で「たたり」と言う言葉を安易に出していて、やろうとしていることを欲張りすぎている。で、話を上手くまとめきることが出来ない悪循環に...

日那比多町では夜目不足を解消するために、婚活パーティが行われる。その準備に動く静香と一希だったが、一希の携帯に、この地で死んだ武士から末裔に嫁をというメールが届いた。末裔・小西は先祖代々の田んぼを守るために独身を貫いていた。一希と静香は婚活パーティに参加させようとして小西の元を訪れたが、相手にされない。すると、侍から「たたりがあるぞ」とメールが届き、慌てた一希だった。一応、婚活パーティのチラシだけは受け取った小西だった。

婚活パーティの当日、男は10人ほどが集まったが、小西は来なかった。一方、女は3人だけ。(1人は完全にドタバタ専用キャラでした。)パーティが始まり、人気は巴が集める。一応、小西が現れて参加するが、場を白けさせるだけで、帰って行こうとする。が、巴が引き止めた。で、良い関係になっていくが、侍からは、あの女はかつての敵方の末裔なので引き離せ、とメールが届く。一希は依頼の身勝手さに呆れてしまい、2人を応援することにした。

が、巴は婿を取って自分の村に連れてくることが目的であり、それを知ったもう一人の参加している女・みのりがそれを暴露した。すると巴はそれを認め、去っていこうとした。

そんな所に、トラックが横転して薬品が用水路に流れ込んでいるという知らせが届いた。小西の田んぼにも薬品が流れ込むということで慌てる一同。小西は慌てて田んぼに向かったが、そこには巴が土嚢を投げ込む姿があった。で、協力して田んぼを守ろうとした2人だった。

巴は小西のことを諦めて帰ろうとしていた。駅で待っていた巴は一希に「あの人が作ったお米、食べてみたかったなぁ」と漏らしたが、小西の姿はなかった。が、そんな所に小西が手作りのおにぎりを持って現れた。

そんな2人を祝うかのように、侍は何かを得ようとすれば、何か犠牲が伴うものだ、として、受け入れることにすると「御免」と結んで去った。

今回の物語がカスだったのは、ネタとして余りにも風呂敷を広げすぎたことである。先祖/末裔、祟り、婚活、それぞれでもしっかりと練り上げれば、1つでも十分に内容を高められるのに、取り入れすぎたためにそれぞれが中途半端に終わり、上手く消化されなかっただけでした。しかも、依頼主となった侍の身勝手さだけでドタバタ劇を作ろうとしていたが、それ以外にもドタバタ要員がいたために、上手く噛み合わず、ボロボロでした。

それにしても、偶数話がこうもボロボロというのはどうして何でしょうか?これが狙っているのだったら凄いことになるのだが...

今回の唯一の良い点だった終了後の待ち受け画像の方は、これまではいちじくんの一希の画像だけだったが、初めて静香が加わった画像となった。(しかし、一希とのツーショットである。尚、一希はいちじくんのかぶり物をしていない。)どうせなら、静香1人の画像にしてくれたら良いのに...→物語が余りにもボロボロだったため、最後にそのお詫びのつねりと解釈しておきますが、一希と静香のツーショットではここも中途半端である。が、物語の方もそうだったが、「中途半端」を徹底したと解釈してもいいかと...

 

↓ある意味ではコレを超えた本作です。

↓静香関係を

Life―中村静香写真集

Life―中村静香写真集

  • 作者: 西條 彰仁
  • 出版社/メーカー: 彩文館出版
  • 発売日: 2008/11
  • メディア: 大型本

中村静香 2010年 カレンダー

中村静香 2010年 カレンダー

  • 作者:
  • 出版社/メーカー: トライエックス (株式会社 ハゴロモ )
  • 発売日: 2009/10/14
  • メディア: カレンダー

中村静香写真集「WATER COLOR」

中村静香写真集「WATER COLOR」

  • 作者:
  • 出版社/メーカー: 近代映画社
  • 発売日: 2005/05/31
  • メディア: 大型本

 

↓今回の脚本を書いた人は、これでも読んでもっと勉強しないと...

ドラマ脚本の書き方―映像ドラマとオーディオドラマ

ドラマ脚本の書き方―映像ドラマとオーディオドラマ

  • 作者: 森 治美
  • 出版社/メーカー: 新水社
  • 発売日: 2008/11
  • メディア: 単行本

シナリオの基礎技術

シナリオの基礎技術

  • 作者: 新井 一
  • 出版社/メーカー: ダヴィッド社
  • 発売日: 1985/11
  • メディア: 単行本


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「ケータイ刑事」と「007」の驚くべき類似点(その130) [ケータイ刑事]

今回のテーマは「乗物の曲乗り」です。但し、ショーとして観客の前で見せる乗物を使った曲芸としてのものではなく、作品としての見せ場となるアクロバティックなものとしての曲乗りです。で、取り上げる物語は、「ケータイ刑事」からは「・1st.16話」、「007」からは「ダイヤモンドは永遠に」と「黄金銃を持つ男」です。

ケータイ刑事」:「・1st.16話」。「推理王は誰だ? ~名探偵の助手殺人事件」という物語で、この物語で曲芸を行う乗物は「車椅子」です。

「名探偵の会」の会長・吉澤が世界中から名探偵の助手を集め、「推理王グランプリ」を開催する。岡野さんもその中の1人として招待された。そんな中、招待された1人で、名探偵ドケチ小五郎の助手・小林中年が殺された。助手たちはここぞとばかりに自分たちで事件を解決すると張り切る。現場には2本の轍があり、犯人は小林の遺体を運んだらしい。2本の轍は深さが違っていたこと、更に途中で交叉していたことから、一輪車を使って運んだと岡野さんは推理した。が、ちゃんはそれに違和感を感じ、監視カメラの映像をチェックすると、犯人が使ったトリックに気づいた。

犯人は、車椅子で小林の遺体を運んだのだが、片輪走行をしたのだった。(だから、2本の轍の深さが異なり、更に途中で交叉していたのだった。)また、その際、バランスを取るために岩を重しに使い、その痕跡が犯人の膝掛けに付着していて、御用となった。

ちゃんは、推理を語る際、車椅子での片輪走行を実際にやって見せたが、これは正に曲芸というに相応しい車椅子での走行でした。

007」:「ダイヤモンドは永遠に」。1971年のシリーズ第7作で、初代ボンドの復帰作である。アメリカを舞台にした物語は第3作の「ゴールドフィンガー」以来であったが、今回はラスベガスで派手なところがありました。

この物語で曲芸を行う乗物は自動車(ムスタング・マッハ1)である。ラスベガスでパトカーに追われることになったボンドとティファニー(=ボンドガール)はボンドの運転で逃げ回る。パトカーの数は増え、追いつめられていく。が、ボンドは冷静に先に進んでいき、車が通れないような狭い路地に入っていった。警官たちは、道は行き止まりということで安心したが、ボンドには計算があった。狭い隙間に入る前にスロープを使って車を傾けて、右側の二輪という片輪走行をして、狭い路地を通過した。驚いた警官たちもそれを真似て追おうとするが、上手く傾けることが出来ずに横転、更に皇族のパトカーがそれに突っ込み、立ち往生してしまう。

で、ボンドは片輪走行で狭い路地を通過すると、車を元に戻して逃げ切った。(但し、路地に入る時は右の二輪での片輪走行をしていたが、路地から出てきた時は何故か左の二輪での片輪走行をしていた。途中で反対側に変えるような場所は無かったのですがね...→「007」シリーズの中でも直ぐに気がつく有名なダウト・シーンとして知られている。)

007」:「黄金銃を持つ男」。1974年のシリーズ第9作で、3代目ボンドの第2作である。東南アジアを舞台にした物語であり、オリエンタル・ムードに満ちた作品であるが、世界的にはウケは今一つであった。(東洋の神秘性というものが、もう少し表現できれば良かったのでしょうが...)また、前作「死ぬのは奴らだ」に登場したペッパー保安官が旅行していて、ボンドと再開するというお遊びもありました。

この物語で曲芸を行う乗物は自動車(ホーネット・ハッチバック)である。(これはシリーズの中でも余りにも有名ですよね。)(ボンドガールの)メアリーが掠われ、スカラマンガの乗った車を追うボンドは、町中の自動車販売店から追跡するための車・ホーネットを拝借しようとしたが、何と、あのペッパー保安官が休暇で来ていて、車を見ていた。ということで、思いも掛けない所で再会し、一緒にスカラマンガを追うことになった。

スカラマンガを追うボンドだったが、途中で曲がるところを間違えたことで、川沿いを逃げるスカラマンガとは対岸を走ることになってしまった。が、対岸の様子が分かるということでそのまま走っていた。しかし、道が河曲から離れてしまうということで、ボンドは急遽Uターン。しかし、通行できる橋まで戻っていたらスカラマンガを見失ってしまう。ボンドは先ほど目にした壊れた橋を覚えていて、そこを飛んで川を渡ることにした。橋は途中が崩れていて、しかも残っている部分も途中までで傾いている。ペッパー保安官は気が気ではなくなるが、ボンドは冷静だった。

アクセルを目一杯踏み込んで加速して、その壊れた橋を飛んだ。しかも途中で横方向に一回転するというアクロバティックな運転で、無事に川を飛んで渡った。(余りにも有名なシーンである。)

その後、スカラマンガの車を全力で追ったが、スカラマンガは車(マタドール・キャッシーニ・クーペ)に羽根を取り付けて飛行機に早変わりして、そのまま空に飛び立って逃げてしまった。

共通点は、いずれもがアクロバティックな曲芸運転をしているというところである。しかも、「ケータイ刑事」と「ダイヤモンドは永遠に」は共に片輪走行というバランスを取るのが難しいものであり、「黄金銃を持つ男」では横方向に回転している。(回転は横方向に連続して傾きが変化しているということであり、車を横方向に傾けているということでは同じである。)よって、車を横方向に傾けた状態で、バランスを取るのが難しい状態での走行をしている、というのも共通している。また、「ケータイ刑事」では犯人が使ったトリックであるが、ちゃんも実際に行っていることから、主人公がその曲乗りを実際に行ったという所も共通している。また、ちゃんの実演は一人であったが、真犯人が行った時は、少なくとも最初の往路では、犯人と被害者(の遺体)の2人が乗っていた状態であり、「ダイヤモンドは永遠に」ではボンドとティファニーが、「黄金銃を持つ男」ではボンドとペッパー保安官の2人が乗った状態、つまり、2人が乗っている状態で行われたという所も共通点である。

違いは、「ケータイ刑事」で使った車は「車椅子」であるが、「007」では四輪の自動車という違いがある。(但し、車椅子も左右の一輪ずつだけでなく、前の左右には小さな車が着いているので、一応は「四輪車」ということになるので、「四輪車」で行ったというのは共通点である。)そのため、曲乗りの際には「ケータイ刑事」では一輪での走行に、「ダイヤモンドは永遠に」では二輪での走行に、「黄金銃を持つ男」では空中に飛び出したので0輪での走行になったという違いがある。

これらの曲乗りは簡単にできるものではなく、バランスを崩して転けるのは当たり前である。で、怪我をするのは目に見えている。(自動車では更に爆発するという大事故にまで発展する可能性も否定できない。)よって、作品の中では簡単に、しかも派手に、平然とやってのけているが、あのように簡単にできるものではないので、決して真似はしないようにしましょう。(真似ても怪我をするだけですし...)

次回も「ある物」をテーマに記す予定ですが、変更もあり得ます。何が登場するかはお楽しみに。

 

ケータイ刑事 銭形雷 DVD-BOX 2

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  • 出版社/メーカー: ハピネット・ピクチャーズ
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ダイヤモンドは永遠に (アルティメット・エディション) [DVD]

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  • 出版社/メーカー: 20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン
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黄金銃を持つ男 [Blu-ray]

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  • 出版社/メーカー: 20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン
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黄金銃を持つ男 (アルティメット・エディション) [DVD]

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  • 出版社/メーカー: 20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン
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QUIET RIOT『QUIET RIOT』 [音楽(洋楽)]

表題のアルバムは1988年に発表された彼らの6枚目のアルバムである。ボーカルが交代してのアルバムということになったが、サウンドが大きく変わり、バンド名こそ「QUIET RIOT」であるが、完全に別バンドになってしまい、ファンの間では大変不評なアルバムである。また、'80's前半の快進撃も、本アルバムによってその勢いが無くなってしまった。一応、本アルバムはBillboardのアルバム・チャートで最高位112位を記録しているが、全米No.1アルバムから3枚続いた全米TOP 40入りが遠く及ばない結果となってしまった。(カナダで辛うじて最高位10位を記録したが、他の国々でもセールスは伸びなかった。)

収録曲は以下の全11曲である。『Stay With Me Tonight』『Callin' The Shots』『Run To You』『I'm Fallin'』『King Of The Hill』『Joker』『Lunar Obsession』『Don't Wanna Be Your Fool』『Coppin' A Feel』『In A Rush』『Empty Promises』。

この中からシングル・カットされたのは『Stay With Me Tonight』であるが、特にチャート成績と言うことでは記録を残していないのが悲しいところでした。

お薦め曲は『Stay With Me Tonight』『I'm Fallin'』『King Of The Hill』『Lunar Obsession』『Empty Promises』という所をピックアップしておくが、これまでのQUIET RIOTのサウンドとしてのお薦めではなく、別バンドと捉えて、ボーカルを全面に出した'80's後半のメタル・バラードの延長線上にあるサウンドとしてのお薦め曲である。(以前のQRサウンドを忘れると、完成度は十分高い。)

'80's中盤からは、所謂ル・バラードがHRの中心となって、聴かせるバラード・ナンバーを中心にしたものがメタル・ロックの世界の中心となるのだが、本アルバムはそういうサウンドのアルバムとしたら完成度も高く、新ボーカリストのポール・ショーティノのボーカルもバラードにはピッタリであるのだが、如何せん、「QUIET RIOT」の名前は故・ランディ・ローズを引きずっているということがあるだけに、成功下とは言い難い結果に終わってしまったのが残念でした。(別のバンド名だったら、良い線まで行ったでしょうね...)

よって、本アルバムはQRの信者は聴かないことにして、HRがお好きな方が、名前がQRと同じである別バンドのアルバムとして聴くことにするのが宜しいかと...(内容的には悪くないのだが、QRの名前に負けたというアルバムでした。)

 

Quiet Riot

Quiet Riot

  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: Pasha
  • 発売日: 1990/10/25
  • メディア: CD


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古代少女ドグちゃん#7 [ドラマ]

今回の物語は、作風が全く異なる物語で、近未来SF作品といってノリで、社会風刺を徹底した物語でした。また、今回の脚本のKJと、今回の監督ではないものの、本作に参加している三宅監督も有識者という役で画面に登場していました。

魚眼レンズを使ったアングルもなかなか面白いものとなっていて、これが独特の世界観を作り出していて、いつもと違うという所をしっヵりと描くことが出来ていました。

また、画面にモザイクが多数使われていたが、簡単にこういうことが出来るようになった現在だからこそ出来た物語であったということも出来ますね。

いずれにしても、何でもやるというこのノリは、まさに全盛時の「ケータイ刑事」(=第二期の「」「」「」)にはあったもの(最近の丹羽P作品にこの精神が欠如していると感じられ、凡作が増えている...)であり、制作陣の意気込みが伝わってきます。

登場した妖怪は「ぴ~おん」(EPGでは「ピーオン」となっていたが、サブタイトルでは「ぴ~おん」とあったので、「ぴ~おん」と言うことにします。)

誠の語りで物語が始まり、ドグちゃんが倒れていて、誠が銃を持った相手を前にしている。誠の語りが状況を説明し、半年ほどまえから始まったそのことが描かれていく。

テレビを見ていたドグちゃんと誠。が、画面からはピー音がやたらと流れてくる。誠が放送禁止用語ということを説明して、ドグちゃんは興味を持つ。(「ピー音」のことを親切に説明してくれること自体が、番組としたら凄いことですね。)が、そのテレビから、突然ある男・田辺が危機を訴えていた。そして、その男の名前に誠は覚えがあった。(誠の父宛に、田辺から小包が届いていた。)

で、誠はその小包を開けてみる。DVDと小瓶が入っていて、DVDを再生した。田辺は誠の父・謙三のかつての同僚であり、未知の寄生虫を発見し、それが人々の心を抑制しながら急速に増殖していると訴えた。が、この映像を謙三が見る頃には、自分は生きていないかも知れない、とも言っていた。謙三は出張で不在ということで誠は困ってしまうが、「誠くん」の名前が出てくる所が、遊び心に満ちている所でありました。

やがて、テレビの音声はピー音だらけとなり、バラエティやドラマはテレビから消えた。また、雑誌の方でも検閲が強化され、黒塗りばかりになっていった。そして国は規制を強化して取り締まりのための組織・RPOを作り、その長官にイリヤを任命した。

規制はエスカレートしていき、反対者は次々と検挙され、学校や会社も閉鎖されていき、人々は家の中に閉じこもるようになってしまった。更に、景色にまで規制の網に掛かり、モザイク処理が行われるようになっていた。家の外にでようとした慎太郎は身体にモザイクが掛かり、消えてしまう。そんな時、田辺から届いた小瓶の中に入っていた寄生虫の死骸が妖怪ぴ~おんと気づいたドグちゃんは、ぴ~おんの親玉が寄生しているイリヤの元に向かい、妖怪退治をしようとする。

ドグちゃんとイリヤは剣で戦い、結局相打ちとなってしまう。ぴ~おんは「我々の同胞は既に世界中に広がっている。私一人が倒れても何も変わらない」と言い残した。そしてドグちゃんとイリヤも倒れた。ドグちゃんは誠に妖怪を倒して世界を救うことを託すと息を引き取った。そして誠はドグちゃんの意思を継いで立ち向かっていったが、銃声が轟いた...

というところで、誠は目覚めた。全ては誠の見た夢だった。ドグちゃんのことが気になった誠だったが、ドグちゃんは誠に妖怪あくむちが取り憑いているのに気づいた。これは人に悪い夢を見させるちんけな妖怪だった。で、あくむちを掴んだドグちゃんは「ドキドキウェーブ」(片胸だけ)で簡単に退治した。

今回の物語は「風刺」ということを掲げている本作にしても、随分とエスカレートしていましたね。が、ここまでとなると、「風刺度」では映画の世界にその名を刻んでいる「未来世紀ブラジル」「ザ・ウォール」、はたまた「殺人狂時代」「博士の異常な愛情 または私は如何にして心配するのを止めて水爆を愛するようになったか」などの怪作や名作に引けを取らないレベルに達している。但し、落ちは「夢落ち」だったということで、この点ではB級作品のノリであり、「ジャンクドラマ」と称している本作の存在感を示している。

途中で、余りにもブラックでハードな展開なので、夢落ちのような気がしたのも事実であるのだが、余りにもブラック度が高すぎて、夢落ちというのも気にならない物語でした。

で、ハードな展開の中でも、細かい所ではギャグを入れたり、サービス・カットがあるなど、サービスの方も忘れていないということで、本作は完全に「大傑作」となりました。→放送されているのが、現在は関西(MBS)と福岡(RKB)のみで、北海道放送とテレビ高知での放送が決まっているというだけというのがもったいないですね...

次回は竹中直人と石野真子がゲストで、妖怪鯉しくて、が登場となるが、鯉しくては第1話の妖怪鯉びとの流用でしょうが、どういうアレンジがされているのか楽しみですね。

 

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↓記した作品を拾っておきます。
未来世紀ブラジル [DVD]

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ザ・ウォール [DVD]

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殺人狂時代 [DVD]

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野球狂の詩#18「白球七五三」 [アニメ]

今回の物語は、メッツの選手では主砲の国立の物語であるが、国立も脇役で、国立ファンの少女が主役の物語。少女・藤子は、母を亡くし、会社が潰れ、現在はちり紙交換業に従事している父と2人で生きている少女であるが、男勝りの女の子で、メッツ・国立の大ファンである。そんな藤子が七五三を迎えて、というお話である。

野球選手ではなく、ファンにスポットを当てた物語は原作漫画ではちょっと珍しい物語であるが、やはりこれも「野球狂」である。また、岩田鉄五郎がファンを大事にする姿も描かれていて、これはこれでなかなかいい話である。

この年、国立は好調でホームラン王を争っている。先行する巨人の王を追って、ペナントシーズン終盤で追い上げ、最終戦でホームランを打って、王と並んでホームラン王のタイトルを獲得と共に、メッツが優勝、そして日本シリーズでロッテと対戦する。が、日本シリーズでは全く打てず、勝った方が日本一となる第7戦まで全く打てなかった。最終戦もロッテが3-0のリードで最終回を迎えた。試合の方は、二死満塁から国立が逆転満塁サヨナラホームランを打って、メッツが日本一になるのだが、この打席の前にドラマがある。

日本シリーズで国立が打てなくなったのは、気になることがあったためで、それは高校時代、甲子園で打ったホームランボールをお手伝いさんがちり紙交換に出してしまっていたことだった。高校時代の思い出のホームランボールが国立の心のよりどころとなっていていた国立は気がかりで、打てなくなってしまった。これに、高校時代の同級生であり、東京日日スポーツの山井が絡み、国立の高校時代が少しだけ描かれているということで、一応はメッツ・ナインの物語にもなっている。

試合途中で、藤子が父と一緒にやってきて、国立の思い出のホームランボールが戻って来る。また、藤子にすれば、憧れの国立が七五三ということだった。(藤子の父が国立のボールを回収したちり紙交換だった。)

で、試合中にもかかわらず、ベンチ裏でホームランボールを渡され、藤子と握手する国立。物語としたら出来すぎというものであるのだが、まあそれはということで...

ただ、試合中にベンチ裏にまでファンを入れるというのがあり得るのか?と思うが、これはファンを大事にするメッツということで、まあ宜しいかと...(現在では、あり得ないでしょうが...)

今回の物語中のエラーは、エラーと言って良いのかということになるのだが、日本シリーズでのロッテの選手のユニフォームが、どう見ても中日のユニフォームだったという所でした。(胸のチーム名まで描かれていないため、色と肩口の模様で判断することになるが、ロッテには見えない...)→27打席ノーヒットの国立が打って、それによってメッツが日本一になるという展開のため、パリーグの優勝チームはどうでも良いようなものであり、この原作漫画が描かれた時期から考えて、1974年のパリーグ優勝チーム(日本一チームでもある)を持ってきたということなのだと思いますが...

次回は、優勝争いをしているメッツにおいて、大活躍をしていたエース・岩田清を襲った物語を描いた「脅迫スリーラン」です。

 

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